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Trademark Appeal Case

「完全フル装備の家」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−24620(T2012−24620/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「完全フル装備の家」の文字を標準文字で表してなり,第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」,第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,建設機械器具の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,太陽光発電装置の据付・修理又は保守,太陽熱温水器の取り付け・修理及び保守」,第41類「建設工事に関する知識の教授,建設工事の積算に関するセミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出」及び第42類「建設工事の設計,建設工事の設計に関するコンサルティング,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定役務とし,平成23年6月13日に登録出願された商願2011−40652に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同年11月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,「本願商標は,『完全フル装備の家』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の『完全フル装備』の文字は,本願指定役務との関係においては,『全ての備品や道具等を取りそろえた』程の意味合いを容易に理解するとみるのが自然であり,建築を取り扱う業界においても,『完全フル装備の家』の文字が,例えば『エアコン,カーテン,照明器具,食器洗い乾燥機,IHクッキングヒーター等の生活に必要なさまざまの設備を備えた家』程の意味合いを表す語として一般に使用されている。そうとすれば,本願商標を,その指定役務中『建物又は土地の情報の提供,建設工事,建築工事に関する助言,建設工事に関する知識の教授,建設工事の設計,建設工事の設計に関するコンサルティング,建築物の設計』等に使用するときは,これに接する取引者,需要者は,『必要なさまざまの設備を備えた家に関する役務』程の意味合いを容易に理解,認識し,その役務の質を表示するものと認識するとみるのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「完全フル装備の家」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「完全」の文字は「すべてそなわっていて,足りないところのないこと」の意味を,「フル」の文字は「全部,十分」の意味を有する英語である「full」の読みを,「装備」の文字は「兵器や備品をとりそろえること」の意味を有するものである。

ところで,建築を取り扱う業界においては,需要者の様々な要望を取り入れた自由設計の住宅建築が行われている実情があるところ,このような住宅は,一般に注文住宅といわれるものであって,建築物そのものの設計や内装,外装,設置する備品等,その内容は千差万別である。

そして,本願商標の「完全フル装備の家」の文字が,原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても,その指定役務との関係においては,その役務の質を直接的又は具体的に表示するものとはいい難く,むしろ特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として把握されるとみるのが相当である。

また,請求人提出に係る証拠によれば,請求人による広告のチラシやインターネットホームページ等において,「完全フル装備の家」の文字が,本願指定役務中,「建物の売買,建設工事,建築物の設計」等に関する広告,宣伝に使用され,埼玉県を中心とする関東近辺において一定程度知られていると認め得るものである。

さらに,当審において職権をもって調査するも,本願指定役務を取り扱う業界において,数件の使用例があるものの,「完全フル装備の家」の文字が,その役務の質を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実を発見できなかった。

してみれば,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,その役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず,自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。

したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当ではなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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