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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900317(T2012−900317/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5511216号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5511216号商標(以下「本件商標」という。)は、「スイッチオンスイング」の文字を標準文字で表してなり、平成24年3月12日に登録出願、第14類「キーホルダー,宝石箱,記念カップ,記念たて,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製靴飾り,時計」及び第28類「遊園地用機械器具,業務用テレビゲーム機,愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」を指定商品として、同年7月9日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2033587号商標は、別掲のとおりの構成からなり、昭和60年8月16日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年3月30日に設定登録され、その後、平成10年3月3日及び同20年1月8日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同20年7月16日に指定商品を第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」とする指定商品の書換登録がされているものである。

(2)登録第4730392号商標は、別掲のとおりの構成からなり、平成15年3月4日に登録出願、第14類「時計,時計の部品及び附属品,身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,キーホルダー,貴金属製宝石箱,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」を指定商品として、同年12月5日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由

(1)申立ての理由

申立人は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証を提出している。

ア 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「スイッチオンスイング」の文字からなるところ、その構成文字全体から生ずる称呼は10音であって、極めて冗長なものであり、簡易かつ迅速を尊ぶ現実の商取引においては、そのすべてが称呼されることはほとんどないものと容易に推測されることから、容易に「スイッチ」、「オン」、「スイング」の3つに分断され、主として、聴者が最も注意を払い、かつ、商標の始まりの部分である冒頭の「スイッチ」の称呼をもって取引に供されることとなるのは、経験則上明らかである。

そうすると、本件商標は、主として、「スイッチ」の称呼を生じることとなる。

他方、引用商標は、別掲のとおり、「swatch」の文字からなるから、いずれも「スゥォッチ」の称呼を生じる。

そこで、両称呼を比較すると、称呼の識別において極めて印象の薄い中間音において近似した「イ」と「ゥォ」の相違を有するにすぎないから、その語調、語感が近似し、相紛れてしまうものである。

そうすると、本件商標と引用商標とは、称呼において相紛れるおそれのある類似の商標である。

したがって、本件商標は、その指定商品中、第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉,宝玉の模造品,時計」及び第28類「おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」については、商標法第4条第1項第11号に該当する。

イ 商標法第4条第1項第15号について

申立人は、1982年(昭和57年)以降、商標「swatch」を付した腕時計を世界各国において販売しており、該商標は、我が国のみならず、世界各国において周知、著名となっている。

また、「SWATCH」、「Swatch」は、申立人の名称の略称として、我が国のみならず、世界各国において周知、著名となっている。

さらに、申立人は、2000年(平成12年)以降、腕時計だけでなく、種々の商品を販売する多角経営を開始しており、該商品についても、上記周知、著名である商標「swatch」や「SWATCH」、「Swatch」の略称を使用している(甲第9号証)。

そうすると、申立人が使用して周知、著名となっている上記「swatch」等から生じる称呼「スゥォッチ」と聴き誤るおそれのある「スイッチ」の称呼を生じる本件商標をその指定商品について使用した場合、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

ウ むすび

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉,宝玉の模造品,時計」及び第28類「おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」については、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、また、その全指定商品について、同法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により,取り消されるべきものである。

(2)申立ての一部取下げ

申立人は、平成25年1月31日付け「商標登録異議の申立ての一部取下げ書」をもって、上記申立てに係る指定商品中、第28類の全指定商品に対する申立てを取り下げた。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本件商標

本件商標は、前記1のとおり、「スイッチオンスイング」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同じ書体、大きさをもって、等間隔にまとまりよく表されているものであって、視覚的に一連一体のものとして看取、把握され得るものであり、また、その構成文字全体から生じる「スイッチオンスイング」の称呼も、一連に称呼することが困難というほどに冗長なものとはいえない。

そうとすると、本件商標は、その構成中のいずれかの文字が分離抽出されることのない一体不可分のものとして認識されるものというべきであるから、その構成文字全体に相応する「スイッチオンスイング」の称呼のみを生じるものであり、また、特定の観念を生じることのないものといえる。

イ 引用商標

引用商標は、別掲のとおり、やや図案化してなるものの、容易に「swatch」の欧文字を表したと理解されるものであるから、その構成文字に相応して、「スウォッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じることのないものというのが相当である。

ウ 本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標とは、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、外観上、これらが互いに紛れるおそれはない。

また、本件商標から生じる「スイッチオンスイング」の称呼と引用商標から生じる「スウォッチ」の称呼とは、その音構成を明らかに異にするものであるから、明確に聴別し得るものである。

さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じることのないものであるから、観念上、両商標を比較することはできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において相紛れるおそれはなく、また、観念において比較することのできないものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号該当性について

本件商標と引用商標とは、たとえ引用商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「腕時計」を表示する商標として、取引者、需要者の間に広く認識されていたとしても、上記(1)のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、ほかに商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとすべき特段の事情も見いだせないものである。

してみれば、本件商標をその登録異議の申立てに係る指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように連想、想起することはなく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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