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Trademark Appeal Case

記述的結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−12382(T2012−12382/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「ダブルナチュラル処方」の文字を横書きしてなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,失禁用おしめ,乳糖,乳幼児用粉乳,人工受精用精液」及び第29類「ヒアルロン酸・コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品,乳製品,冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実」を指定商品として、平成22年5月11日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『ダブルナチュラル処方』の文字を普通に用いられる方法をもって表してなるところ、構成中の『ダブル』は、『2重。2倍。複。』の意味を、『ナチュラル』は、『自然なさま。天然。自然的。』の意味を有するものであり、また『処方』の文字は、『処置する方法。てだて。しかた。医師が病気に応じて指示する薬の配合』の意味を有する。そして、本願商標を構成する『ダブル』、『ナチュラル』及び『処方』の語は、本願指定商品中の薬剤及びいわゆる健康食品を取り扱う業界において、それぞれで、あるいは組み合わせて商品の品質、原材料を説明、表示するために使用される語であることから、これらの語を一連に書した本願商標からは全体として、『天然成分を2倍配合した商品』、あるいは『2種類の天然成分を配合した商品』程の意味合いを容易に認識させるものである。そうとすれば、本願商標を、その指定商品中、例えば『天然成分を配合した薬剤,天然成分を配合したヒアルロン酸・コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品』について使用しても、これに接した需要者は、商品の品質を表示するものと認識するにとどまる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の『薬剤,ヒアルロン酸・コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品』に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断

1 本願商標は、前記第1のとおり「ダブルナチュラル処方」の文字からなるところ、その構成中「ダブル」の文字は、「2重。2倍。複。」(広辞苑第六版)の意味を、「ナチュラル」の文字は、「自然なさま。天然。自然的。」(同)の意味を、「処方」の文字は、「処置する方法。てだて。しかた。医師が病気に応じて指示する薬の配合」(同)の意味を各々有するものとして普通一般に使用されているものである。

そして、当審における職権調査によれば、薬剤及びサプリメント等を扱う業界において、「ダブル処方」の文字は、「成分を2種類配合した商品」、また、「ナチュラル処方」の文字は、「天然成分を配合した商品」といった商品の品質を表示する文字として、原審において示したもののほか、例えば、以下のように使用されている事実が認められる(下線は合議体で付加)。

(1)「ダブル処方」の文字が、「成分を2種類配合した商品」程の意味合いを表示するものとして使用されている事実について

ア 「マイライフ手帳@ニュース」なるウェブサイトにおいて、「大正製薬は、

ダブル処方

点鼻薬『パブロン点鼻クイック』を、11月9日から発売した。『パブロン点鼻クイック』は、抗アレルギー薬『ケトチフェンフマル酸塩』に、鼻づまり症状をすばやく改善する血管収縮薬『ナファゾリン塩酸塩』を配合した日本初の点鼻薬となっている。」の記載がある(http://www.mylifenote.net/003/121114_4.html)。

イ 「ライオン株式会社」のウェブサイトにおいて、「日本初!

W(ダブル)処方

でコンタクトレンズ装用中の目の『かゆみ』『不快感』に効く ソフトコンタクト対応目薬『スマイルコンタクトAL-W』新発売」の見出しの下、「かゆみを抑える『抗ヒスタミン成分』と『抗炎症成分』を配合した

W処方

で・・・」の記載がある(http://www.lion.co.jp/ja/company/press/2011/2011103.htm)。

ウ 「奥田製薬株式会社」のウェブサイトにおいて、「3種類の洋薬による即効性と、7種類の生薬による持続性でさまざまなストレス症状に効果を発揮します。洋薬+生薬の

ダブル処方

の鎮静薬は、奥田脳神経薬だけです。」の記載がある(http://www.okudaseiyaku.co.jp/nou/index.html)。

エ 「ハル薬局」のウェブサイトにおいて、「アルガード鼻炎ソフトカプセルEX」の見出しの下、「血管収縮剤の塩酸プソイドエフェドリンと塩酸フェニレフリンの

ダブル処方

・・・」の記載がある(http://www.halph.gr.jp/goods/gds1006.html)。

オ 「株式会社ディーこむ」のウェブサイトにおいて、「HEALTHTASE DK(ヘルスターゼDK)」の見出しの下、「ヘルスターゼは、体の中に入った脂肪を分解・消化する酵素と便秘にダイレクトに働く乳酸菌を

ダブル処方

!」の記載がある(http://www.dcom-now.com/sy-he.html)。

カ 「日野製薬株式会社」の「日野百草本舗」なるウェブサイトにおいて、「トッカピン100(100ml×10本)」の見出しの下、「植物性生薬と動物性生薬の

ダブル処方

!」の記載がある(http://www.hyakuso.jp/shopdetail/001003000001/)。

キ 「楽天市場」における「かつはらドラッグストアー」のウェブサイトにおいて、「尿素20%+γ-オリザノールの

ダブル処方

/ケラチナミンコーワWクリーム 75g」の記載がある(http://item.rakuten.co.jp/katuhara/10004915/)。

ク 「ビタサップ」なるウェブサイトにおいて、「クリア・ティナイタス(耳鳴り) 60Caps」の見出しの下、「不快な耳鳴りを改善する、天然ハーブとホメオパシーの

ダブル処方

サプリメントです。」の記載がある(http://www.vitasup.com/ShoppingWeb/pview.do?action=init&dx=2136)。

ケ 「サプリメント通販サプー」のウェブサイトにおいて、「キャッツクロー 335mg 60カプセル」の見出しの下、「本品は、キャッツクローの根粉末に、高純度のまま抽出した根エキスを加えた

ダブル処方

となっています。」の記載がある(http://www.sapoo.com/cats-claw-standardized-extract-10699)。

(2)「ナチュラル処方」の文字が、「天然成分を配合した商品」程の意味合いを表示するものとして使用されている事実について

ア 「くらいすとちゃーち」なるウェブサイトにおいて、「UMF+15 プロポリス マヌカハニー 抗菌のどスプレー」の見出しの下、「天然成分プロポリスの殺菌力による身体に優しい

ナチュラル処方

ののどスプレーです・・・」の記載がある(http://ch-ch.info/?pid=36535493)。

イ 「三芳薬品」の「相知〜くすり屋店長の健康通信、日々研鑽」なるウェブサイトにおいて、「毛細血管には、血流・ホルモンを活性化させるためにのサプリメントや、『ニューザイム』を服用するといいですね。こだわりの

ナチュラル処方

です。6つの安心安全 ●ノンシリコン ●パラペンフリー ●合成化学物質フリー ●合成着色料フリー ●合成香料フリー ●弱酸性」の記載がある(http://kenkomiyoshi.sagafan.jp/d2012-02-27.html)。

ウ 「NBW」のウェブサイトにおいて、「無理なく簡単にウェイトコントロールできる『ウェイトロス』」の見出しの下、「ビサイ・ウェイトロスはオール

ナチュラル処方

で・・・」、「ビサイ・ウェイトロスはどのように役立つのでしょうか。/1.すべて自然の成分・・・」の記載がある(http://www.networkbusiness.gr.jp/mlm/visi/visi.htm)。

エ 「リバイボゲンをお得に購入!」なるウェブサイトにおいて、「リバイボゲンは

ナチュラル処方

」の見出しの下、「リバイボゲンはオール・

ナチュラル処方

で、安心」の記載がある(http://xn--1-ieuwb2gpc4d3c.seesaa.net/article/277574006.html)。

オ 「富士山.com」なるウェブサイトにおいて、「サトちゃんでおなじみの佐藤製薬から新しい味でさらに美味しくなった“スパークリングユンケル”が誕生!

ナチュラル処方

で、新感覚のスパークリングタイプ。」の記載がある(http://www.fujisan.com/control/category/~category_id=1885/~VIEW_SIZE=10/~VIEW_INDEX=2/~viewType=icon)。

カ 「えりの何気ない毎日、だけどそれが一番の幸せ!」なるウェブサイトにおける「ゼリア新薬」の便秘薬「新ウィズワン」についての記事において、「コチラの便秘薬 食物繊維と生薬の

Wナチュラル処方

でムリなく自然に近い形で出せる、効き目と優しさ」の記載がある(http://ameblo.jp/happy-eriy/day-20121001.html)。

(3)そうとすれば、本願商標は、その構成各文字の有する意味合い並びに原審説示のインターネット情報及び上記の職権調査を総合して判断すると、全体として「2種類の天然成分を配合した商品」程の意味合いを容易に想起させるものであるから、本願商標をその指定商品中、例えば「天然成分を配合した薬剤,天然成分を配合したヒアルロン酸・コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、当該商品が2種類の天然成分が配合されたものであること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識として認識し得ないものといわざるを得ない。

2 請求人の主張について

請求人は、過去の審決例を挙げて、「ある商標がその指定商品・役務の品質・質を表すものとして現実に使用されているか否か」は重要な判断基準の一つとなっているところ、本願商標が商品の品質を表示するものとして使用されている事実は認められないことから、本願商標は自他商品識別標識としての機能を十分発揮する旨述べている。

しかしながら、請求人の挙げる審決例は、各々の商標から生じる個別具体的な意味合い等から需要者等が原審説示の意味合いを認識、理解するとはいい難い旨認定、判断し、その上で、当該商標が指定商品等の取引業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に使用されている事実は発見できなかった旨認定、判断しているのであって、当該商標の現実の使用の有無のみを判断の基準としているものではない。

そして、当該審決例に係る商標は、本願商標とは、その構成等が相違するものであって、本願とは事案を異にするものであり、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであるから、それらの審決例に前記認定が左右されるものではない。

なお、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の品質表示に該当するというためには、取引者、需要者が品質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるのであって、実際に商品の品質を表示するものとして使用されていることまでは必ずしも必要としないことは、平成13年(行ケ)第207号(東京高裁平成13年12月26日判決言渡参照)でも判示されているとおりである。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

3 まとめ

してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、例えば「天然成分を配合した薬剤,天然成分を配合したヒアルロン酸・コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は該商品の品質を表示したものと認識するにとどまるものといわなければならず、また、前記商品以外の「薬剤,ヒアルロン酸・コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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