結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2012−300598(T2012−300598/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第3071985号商標(以下「本件商標」という。)は、「アイム」の片仮名を横書きした構成からなり、平成4年9月1日に登録出願、第16類「紙類,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」を指定商品として、同7年8月31日に設定登録され、その後、同17年8月23日に商標権存続期間の更新登録がなされ,現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判請求の予告登録は、平成24年8月13日にされている。
請求人は、「本件商標の登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証(枝番を含む。ただし、枝番の全てを引用する場合は、その枝番の記載を省略する。)を提出した。
(1)本件商標の使用時期、使用場所、使用者について
ア 乙第1号証は、被請求人が販売する商品についての宣伝用チラシであり、上半分には、商品「フタ付フォルダー」の写真が示され、この商品写真の下の表の左上に、本件商標「アイム(R)」が付されている(審決注:「(R)」は、右肩に小さく表した「○内にR」記号を示す。以下同じ。)。
また、下半分には、商品「ファイルボックス」の写真が示され、この商品写真の左側の表の左上に本件商標「アイム(R)」が付されている。
そして、チラシ右下には、被請求人である「セキセイ株式会社」の記載、また、このチラシは日本語で説明されているので日本国内で頒布したものであることは明らかである。
さらに、チラシ右下隅部の「カタログ請求No.\AIM−01」の下、「2012.1−2S−KP1」(審決注:「2012.01−2S−KP1」の誤記と認められる。)の記載のとおり、このチラシは2012年1月に発行されたものである。
イ 乙第2号証は、被請求人が販売する商品の総合カタログであり、これの96頁には、上段に商品「ファイルボックス」の写真が示され、この商品写真の左側の表の左上に本件商標「アイム(R)」が付されている。
そして、この総合カタログは、被請求人が発行し日本国内で頒布するものである(表表紙及び奥付を参照。)。
また、この総合カタログは、2011年から2012年にわたって被請求人が販売する商品を掲載したものであり、このカタログの発行日は2011年1月である(奥付を参照。)。
ウ 乙第3号証は、被請求人が製造販売する商品「フォルダー」の写真であり(乙第3号証−1)、このフォルダーの見出しの一面には商品提供者の「SEKISEI CO.,LTD」が示され(乙第3号証−2)、この見出しの他面には、本件商標「アイム(R)」が付されている(乙第3号証−3)。
エ 以上より、被請求人である商標権者が、少なくとも2011年1月から現在において継続して日本国内で販売する商品「フォルダー」及び「ファイルボックス」に本件商標「アイム」を付して使用していることは明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第50条第2項が規定する、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が使用していることの要件を満たしている。
(2)本件商標と使用商標について
本件商標は、前記1のとおり、片仮名「アイム」であり、一方、被請求人が提出した乙第1号証ないし乙第3号証に示された使用商標は、片仮名「アイム」であり、両商標が同一商標であることは明らかである。
したがって、被請求人の使用商標は、商標法第50条第2項が規定する、登録商標の使用であることの要件を満たしている。
(3)使用商標の商品について
乙第1号証に示す商品「フォルダー」は、書類を一時的に収納して分類整理、携帯等するために利用されるファイルに属する文房具であり、また、乙第2号証に示す商品「ファイルボックス」は、当該フォルダーや書類、冊子類等を収納・整理するためなどに利用されるファイルに属する文房具である。
因みに、乙第4号証は、国内の代表的な文具メーカーで組織する日本ファイル・バインダー協会が発行する冊子「ファイルとバインダーのしおり 種類と規格」であり、この冊子の15頁には、「E.穴をあけずにとじるファイル」として、「E−3 持出しフォルダー」(被請求人の商品「フォルダー」に相当)、「E−5ボックスファイル」(被請求人の商品「ファイルボックス」に相当)が示されている。
したがって、乙第1号証に示される商品「フォルダー」、乙第1号証及び乙第2号証に示される商品「ファイルボックス」は、いずれも商標法第50条第2項が規定する、審判請求に係る指定商品「文房具類」であることの要件を満たしている。
(4)まとめ
以上のとおり、商標法第50条第2項の要件をすべて満たしているので、答弁の趣旨に記載したとおりに審決がされるべきである。
(1)被請求人の提出に係る乙各号証及びその主張によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第1号証は、書類やメモなどをまとめるための商品「フタ付きフォルダー」ないし「ファイルボックス」に係る商品カタログ(リーフレット)と認められるところ、当該カタログには、それぞれの商品に係る写真が掲載されているほか、これら商品の品番や価格、規格などが記載された表の見出し部分にそれぞれ「アイム(R) シスフォルダー」及び「アイム(R) ペーパーボックス」との記載、そして、カタログ右下には、本件商標の登録原簿に記載された商標権者と同じ住所及び名称が表示されていること、及び、その右下隅には、発行年月とする2012年1月を示す表示「2012.01」を含む「2012.01−2S−KP1」との記載が認められる。
イ 乙第2号証は、表紙、96頁及び裏表紙の3葉からなる被請求人が販売する商品に係る総合カタログとするところ、表紙右上には、「セキセイ総合カタログ」「2011→2012」(審決注:「→」は、赤丸中に右向きの正三角形を白抜きで表示したもの。以下同じ。)の記載、また、96頁の上段部には、上記アの商品カタログ(リーフレット)での下半分に掲載されたものと同一の商品についての写真や、「アイム(R) ペーパーボックス」との見出しが付された商品の品番や価格、規格などが記載された表のほか、商品説明などについて、ほぼ同一の内容が掲載されていることが認められる。
そして、裏表紙には、下段部に「2011→2012」、「2011〜2012セキセイ総合カタログ」などの記載がされているほか、本件商標の登録原簿に記載された商標権者と同じ住所及び名称が表示されていること、及び「2010年12月印刷・2011年1月発行」、「発行所−セキセイ株式会社」との記載が認められる。
(2)上記で認定した事実により、商標法第50条第2項で規定する被請求人が証明すべき事項について、以下のとおり判断することができる。
ア 使用者について
当該カタログ(乙第1号証、乙第2号証)は、それぞれ、本件商標の登録原簿に記載された商標権者「セキセイ株式会社」と同じ住所及び名称がその発行者として表示されており、そこでの商標の使用は、商標権者自身がその使用者ということができる。
イ 使用商標について
当該カタログ(乙第1号証、乙第2号証)のフタ付フォルダーないしファイルボックスについて、その商品の品番や価格、規格などが記載された表の見出し部分には、それぞれ「アイム(R) シスフォルダー」及び「アイム(R) ペーパーボックス」との記載がされており、その「アイム」の文字には、右肩にいわゆる登録商標であることを表す「(R)」記号が付されているばかりでなく、半角程度のスペースを有していることから、その右側の「シスフォルダー」ないし「ペーパーボックス」の文字とは、視覚上、明らかに分離して看取され、かつ、両者には常に一体不可分に認識されるとすべき観念的な繋がりもないものであるから、「アイム」の文字自体が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすとみるのが自然である。
また、「アイム」の片仮名を横書きした構成からなる使用商標と本件商標とは、社会通念上同一の商標ということができる。
ウ 使用時期について
当該カタログは、その発行年月とする2012年1月を示す表示「2012.01」を含む「2012.01−2S−KP1」との記載(乙第1号証)、ないし「2010年12月印刷・2011年1月発行」との記載(乙第2号証)からして、それぞれ、2012年(平成24年)1月、ないし2011年(平成23年)1月に発行されたものというのが相当である。
してみれば、少なくとも本件審判請求の登録前3年以内(平成21年8月13日から同24年8月12日)に、商標権者は、当該カタログを我が国において、その取引者、需要者に対し頒布したものと推認できる。
エ 使用商品について
当該カタログ(乙第1号証、乙第2号証)において前記イの商標が使用されている「フタ付きフォルダー」ないし「ファイルボックス」は、それぞれの商品写真及び商品の説明書きなどからして、取消し請求に係る指定商品中の「文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」の範ちゅうに属する商品ということができる。
オ 小括
上記アないしエによれば、商標権者は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品中、すなわち、本件商標の指定商品中の「文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」の範ちゅうに属する商品「フタ付きフォルダー」ないし「ファイルボックス」について使用したということができる。
そして、これら商品カタログでの使用は、商標法第2条第3項第8号でいう「商品...に関する広告、...に標章を付して...頒布」する行為に該当するものである。
(3)まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を、その取消請求に係る指定商品中の「文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」の範ちゅうに属する商品について、商標権者が使用していたことを証明したものと認められる。
また、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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