結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2012−18572(T2012−18572/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第7類、第9類、第10類及び第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、2011年5月3日に大韓民国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成23年7月14日に登録出願されたものである。
その後、本願に係る指定商品については、原審における平成23年12月20日付け並びに当審における同24年9月24日付け及び同25年4月10日付けの手続補正書により、最終的に、第9類に属する別掲2に記載のとおりの商品になったものである。
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第6条第2項
本願に係る指定商品中、第10類「診断用DNAチップ」は、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定したものとは認められない。
したがって、本願は、商標法第6条第2項の要件を具備しない。
(2)商標法第4条第1項第11号
本願商標は、登録第1170381号商標、登録第1170382号商標、登録第2705865号商標、登録第2715466号商標、登録第4498674号商標、登録第4636455号商標、登録第4785935号商標、登録第5233289号商標、登録第5278453号商標(以下「引用商標1」という。)、国際登録第760862号商標(以下「引用商標2」という。)及び国際登録第934984号商標(これらをまとめて、以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
そして、引用商標1及び2の詳細は、以下のア及びイのとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
ア 引用商標1は、別掲3のとおりの構成からなり、平成19年7月17日に登録出願、第9類「携帯電話機用イヤホン,携帯電話機用インターカム,ハンズフリーマイクロホン,ヘッドホン,その他の電気通信機械器具」を指定商品として、同21年11月6日に設定登録されたものである。
イ 引用商標2は、別掲4のとおりの構成からなり、2001年(平成13年)2月8日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年5月17日に国際商標登録出願、第9類に属する別掲5に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年3月15日に設定登録され、その後、2011年5月17日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(1)商標法第6条第2項について
本願に係る指定商品は、前記1のとおりに補正された結果、政令で定める商品及び役務の区分に従ったものとなった。
その結果、本願に係る指定商品は、商標法第6条第2項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本願商標と引用商標(引用商標1及び2を除く。)について
本願に係る指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1及び2を除く引用商標の指定商品と非類似の商品になった。
してみれば、本願商標と引用商標1及び2を除く引用商標との商標の類否について論ずるまでもなく、両商標は、その指定商品において互いに抵触しないものとなったから、該引用商標との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は、解消した。
イ 本願商標と引用商標1及び2について
(ア)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、極細の書体をもって小文字で小さく表された「smart」の欧文字に続けて、太線の書体をもって大文字で大きく表された「THINQ」の欧文字を表し、その右隣には、上部中央に頂点を有し、左下部分が円弧上に欠けている灰色の五角形様の図形(内部には、円弧状の図形が2個描かれている。)を配してなり、また、該図形の円弧状に欠けた左下部分と「I」の欧文字の上部には、灰色の丸い図形が付されているものである。
そして、本願商標中の構成各文字が、丸みのある書体で統一感をもって表されてなるものであり、また、「THINQ」の文字部分に続く五角形様の図形部分は、「T」「H」「N」「Q」の各文字とほぼ同じ大きさをもって描かれており、さらに、該図形部分及び「I」の文字部分には、ともに、灰色の丸い図形が配されているという共通点を有することからすると、本願商標は、全体をもって、外観上の一体感を与えるものと看取されるものである。
また、本願商標の構成中、「smart」の文字は、「スマート」の読み及び「恰好がよいさま」等の意味を有する親しまれた語であり、また、「THINQ」の文字は、辞書等に記載のある既成語ではなく、英語読み風に「シンク」と発音されると認められるものであるところ、本願商標は、上記外観上の一体感も考慮すれば、その構成文字全体をもって特定の観念を有しない一連の造語を表したものとして理解、認識されるとみるのが自然であり、また、その構成文字全体から生じる「スマートシンク」の称呼も、格別冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「スマートシンク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないとみるのが相当である。
なお、本願商標から「THINQ」の文字部分に相応した「シンク」の称呼が生じる可能性が全くないとまではいうことができない。
(イ)本願商標と引用商標1との類否について
引用商標1は、別掲3のとおりの構成からなるところ、これらは、欧文字「SiNC」の「iN」の部分に横線を付加することにより、全体を図案化したものと看取されるものである。
しかして、このような構成態様からなる引用商標1からは、殊更「SiNC」の欧文字部分を抽出し、該文字部分から生じる「シンク」の称呼をもって、独立して取引に資されることはないとみるのが自然である。
してみれば、引用商標1からは、特定の称呼を生じることはなく、また、特定の観念も生じないというのが相当である。
そこで、本願商標と引用商標1とを比較すると、本願商標と引用商標1とは、その構成に明らかな差異を有するものであるから、外観において両者は相紛れるおそれはないものである。
次に、称呼においてみるに、本願商標からは、「スマートシンク」の称呼が生じるものであり、また、仮に「シンク」の称呼が生じるとしても、引用商標1からは、称呼が生じるものではないから、両者は相紛れるおそれはないといえる。
また、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念について比較することはできず、観念上相紛れる余地はないものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(ウ)本願商標と引用商標2との類否について
引用商標2は、別掲4のとおり、「thinQ!」の欧文字等を表してなるところ、該文字等は、同一の書体をもって表されてなるものと看取されるものであって、その構成中、「thin」の各文字は小文字、「Q」の文字は大文字で表されてなるものであり、また、「thin」の文字は、「薄い」の意味及び「シン」の読みを有する英語として広く親しまれているものである。
そうすると、引用商標2は、「薄い」の意味を有する英語である「thin」の文字とアルファベットの17番目の文字で「キュー」の読みを有する「Q」の文字と「!」の記号とを組み合わせてなるものと看取されるとみるのが自然であり、また、その構成文字全体から生じる「シンキュー」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものであり、その構成全体をもって、特定の意味を有しない一種の造語として認識されるとみるのが自然である。
してみれば、引用商標2は、その構成文字に相応して、「シンキュー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないとみるが相当である。
なお、引用商標2から「シンク」の称呼が生じる可能性が全くないとまではいうことができない。
そこで、本願商標と引用商標2とを比較すると、本願商標と引用商標2は、その構成に明らかな差異を有するものであるから、外観において、両者は相紛れるおそれはないものである。
次に、称呼においてみるに、本願商標から生じる「スマートシンク」の称呼と引用商標2から生じる「シンキュー」の称呼とは、その音構成及び構成音数が著しく異なり、相紛れるおそれはなく十分に聴別し得るものである。
また、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することはできず、観念上相紛れるおそれはないものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標2とは、称呼において、「シンク」の称呼を共通にする場合がないとはいえないとしても、本願商標から生じる「スマートシンク」の称呼と引用商標2から生じる「シンキュー」の称呼との比較においては明確に聴別することができるものであって、外観において大きく異なり、観念においても相紛れるおそれはないものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標とはいえないと判断するのが相当である。
(エ)小括
上記(ア)ないし(ウ)によれば、本願商標は、引用商標1及び2との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願が商標法第6条第2項の要件を具備しないものとし、また、本願商標が同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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