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結論

敗訴(請求棄却)

商標「速攻レシピ」の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2012−11896(T2012−11896/J1))

審判番号
不服2012−11896(T2012−11896/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「速攻レシピ」
争点(論点)
「速攻レシピ」の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2012−11896(T2012−11896/J1)・不服)は、本件商標「速攻レシピ」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「速攻レシピ」の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「速攻レシピ」の文字を標準文字で表してなり、第16類、第29類、第30類、第33類及び第43類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成23年4月27日に登録出願されたものである。その後、指定商品及び指定役務については、当審における同24年6月26日付け手続補正書により、第16類「紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,紙製のぼり,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製旗,紙類,文房具類,印刷物」及び第43類「飲食物の提供,飲食物のレシピに関する情報の提供,インターネットによる飲食物のレシピに関する情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

本願商標は、「『すばやくできるレシピ』の意味合いを認識させる『速攻レシピ』の文字を標準文字で表してなるものであるから、これをその指定商品及び指定役務中、第16類『すばやくできるレシピを内容とする書籍』、第43類『すばやくできる飲食物のレシピに関する情報の提供,インターネットによるすばやくできる飲食物のレシピに関する情報の提供』に使用しても、単にその商品の品質、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は「速攻レシピ」の文字よりなるところ、構成文字中「レシピ」の文字は、「料理の材料や調理法。また、それを記したもの。」を意味する語であるから、容易に「速攻」と「レシピ」を結合したものと認識されるものである。

ところで、「速攻」の文字は、「競技や戦で、相手をすばやくせめたてること。」(ともに「広辞苑第6版」)を意味する語であるが、近年、転じて「すぐに、短時間に」の意味合いで一般に使用されているものであるから、前記意味合いを認識させる場合も少なくないものである。(別掲1参照。)

そして、該「速攻」と「レシピ」の文字とを一連に表した「速攻レシピ」の語(文字)は、「短時間にできる料理の調理法」程の意味合いとして別掲2のように使用されている実情がある。

そうとすれば、本願商標「速攻レシピ」の文字に接する需要者は、前記の意味合いを容易に認識するというべきである。

してみれば、本願商標をその指定商品中、第16類「印刷物」、第43類「飲食物のレシピに関する情報の提供,インターネットによる飲食物のレシピに関する情報の提供」に使用しても、単に商品の品質(内容)、役務の質を普通に用いられる方法で表示してなる標章のみからなる商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張

請求人は、「速攻」は「競技や戦で、相手をすばやくせめたてること。」を意味する語であって、本来的には「すばやくできる」を意味するものではなく、また、「レシピ」には、「(あることをするための)秘訣、秘法」の意味を有するから、「速攻レシピ」の語からはむしろ「競技や戦で、相手をすばやくせめたてるための秘訣」との意味合いの方がより自然に生じ得ると主張している。

しかしながら、「速攻」は、「すぐに、短時間に」を意味する語としても一般に使用され、認識されているものであり、「レシピ」は、「(料理の)調理法」の意味合いで使用されることが多いものである。そして、近時、女性の社会進出により、共働きの家庭が増えたこともあり、料理を短時間に行う方法について関心が高まっている状況があることからすると、「速攻」及び「レシピ」について、それぞれ上記意味合いを認識し、「速攻レシピ」について「短時間にできる調理法」の意味合いを容易に認識するというべきである。

そして、請求人のウェブサイトでは、「kikkoman 速攻レシピ ◆速攻10分・20分◆」として「20分以内のスピード主菜」「10分以内の手軽な副菜」などとレシピを紹介したり(http://m.kikkoman.co.jp/speed/index.html)、「人気メニューのレシピ」などと共に「速攻おつまみレシピ」をテーマ別にレシピを紹介している(http://www.kikkoman.co.jp/homecook/sectop/recipe_index.html)ことからすると、請求人がインターネット(ウェブサイト)において「速攻レシピ」の語を使用していることは認められるとしても、当該ウェブサイトが「短時間にできる調理法」を紹介しているものと認識されるにとどまるというべきである。

したがって、「速攻レシピ」の文字を普通に用いられる方法で表示してなる本願商標が自他商品・役務の識別標識としての機能を有するものとはいうことができない。

請求人は、既登録例をあげ本願商標が登録されるべきであると主張する。 しかしながら、請求人の主張している既登録例をもって本件の判断が拘束されるものでもないから、請求人の主張はいずれも採用することはできない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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