結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2012−25211(T2012−25211/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「薩摩正宗」の文字を標準文字で表してなり、第33類「鹿児島県産の日本酒,鹿児島県産の洋酒,鹿児島県産の果実酒,鹿児島県産の酎ハイ,鹿児島県産の中国酒,鹿児島県産の薬味酒」を指定商品として、平成24年6月2日に登録出願され、指定商品については、原審における同年8月12日付け手続補正書により、第33類「鹿児島県産の清酒」に補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、『薩摩正宗』の文字を標準文字で表してなるが、その構成中の『薩摩』の文字は、『今の鹿児島県西部、旧国名』を表し、『正宗』の文字は『慣用的に清酒』を指称する語として使用されていることから、本願商標全体よりは『鹿児島県産の清酒』程の意味合いを理解させるものといえる。そうとすると、本願商標をその指定商品に使用しても、本願商標に接する取引者・需要者は、単に該商品の産地、品質を表示したものと認識するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
本願商標は、「薩摩正宗」の文字よりなるものであるところ、その構成中の「薩摩」の文字は、鹿児島県の西部地域の旧国名として知られ、使用されているものである。
ところで、職権で調査したところ、「正宗」の文字は、株式会社岩波書店発行「広辞苑第6版」には、「酒の銘。天保年間、灘の山邑氏が名付けたのに始まるという。転じて、日本酒の俗称」と解説されているが、例えば、株式会社三省堂発行「大辞林 第3版」、株式会社小学館発行「大辞泉 増補・新装版」には、上記広辞苑同様の酒の銘柄である旨の記載があるものの、「日本酒の俗称」であるというような記載はない。
また、インターネット等により調査しても「正宗」が日本酒(清酒)を表すものとして、取引上、使用されている事実は発見できなかった。なお、清酒の銘柄には、地名と結合したものを含め「正宗」の文字を有するものが多くあり、上記商品分野において「正宗」の文字が慣用されていることは認められるが、それらは、特定の清酒の銘柄(商標)として使用されているものであり、地名と「正宗」の文字により、その地域で生産・販売された清酒を表すものとして使用している事実はなかった。
そうとすると、本願商標に接する需要者が、「正宗」の文字について清酒を意味し、指称する語として直ちに認識するとまではいえず、本願商標について、「薩摩地方で生産された清酒」を認識するとはいうことができない。
そうとすれば、本願商標を構成する「薩摩正宗」の文字は、全体として、特定の意味を有しない、一種の造語として認識されるというのが相当であり、自他商品の識別標識としての機能を有するものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。