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Trademark Appeal Case

アイドル名の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−19106(T2012−19106/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「U−KISS」の文字を標準文字で表してなり、第9類「録音済みのコンパクトディスク,その他のレコード,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル」を指定商品とし、平成23年1月26日に登録出願された商願2011−4712に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年7月14日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『U−KISS』の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、我が国においても広く紹介され知られている韓国のアイドルグループの名称であると認められる。そして、録音済みのCD・磁気テープ等のいわゆる音楽CD等には、その媒体の表面ないしジャケットに、音楽CD等に記録された内容(コンテンツ)を総称するタイトルや個々の収録曲のタイトルのほか、その収録曲を歌唱・演奏する歌手等の名前も表示されていることは、これら商品の取引者・需要者に広く知られている実情にある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用する場合には、これに接する取引者・需要者は、本願商標を前記指定商品の製造・販売元として理解・認識するというよりは、前記指定商品に係る収録曲を歌唱する者が『U−KISS』であることを表示したものとして理解・認識するというのが相当である。してみれば、本願商標を『U−KISS』の歌唱に係る前記指定商品に使用するときは、結局、その商品の品質を表示したものと認識されるにすぎないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、ローマ文字1字の「U」及び「口づけ、接吻」を意味する英語として広く知られている「KISS」の欧文字を「−」(ハイフン)で結合して「U−KISS」と表してなるところ、「U」及び「KISS」の文字部分をそれぞれに分離して把握、認識しなければならない事情はないものであり、また、これらの文字及び記号自体、世上一般に親しまれている語とはいい難いものであることから、本願商標全体として特定の意味合いを有しない一種の造語と理解、認識するというべきものである。

ところで、「U−KISS」の文字及び記号は、請求人提出の証拠等によれば、韓国の男性7人によるK−popのグループの名称と同一であり、該グループは、2008(平成20)年9月に韓国内でシングルアルバム「New Generation」をリリースしてデビューし、現に、韓国、日本、東南アジア等において活動していることが認められる。

また、当該グループの我が国における活動状況をみると、2011(平成23)年12月に日本デビューシングルが発売され、その後も数枚のCDシングルとCDアルバムが発売されているが、オリコンにおいて、2012年シングル・アルバム年間CD売り上げランキングの上位にランクされた事実はなく、また、CDレンタル業界の大手であるTSUTAYAのランキングにおいて、2012年5月から2013年3月までの月間CDレンタル及び販売ランキングの上位にランクされた事実もなく、さらに、全国公演やイベント等により、グル−プの名称が特に話題になったというような実情も見いだせない。

そうとすれば、グループ「U−KISS」の名称が、我が国において一般に広く知られているということはできない。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、これが商品の特定の内容を表示するものとして直ちに理解、認識されるものといい得ないというのが相当であるから、商品の品質を表示したものとはいえないものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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