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結論

勝訴(請求認容)

商標「アイソトープクリーナー」のアイソトープクリーナーの識別力(第3条第1項第3号|審判不服2013−4066(T2013−4066/J1))

審判番号
不服2013−4066(T2013−4066/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「アイソトープクリーナー」
争点(論点)
アイソトープクリーナーの識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−4066(T2013−4066/J1)・不服)は、本件商標「アイソトープクリーナー」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「アイソトープクリーナーの識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「アイソトープクリーナー」の文字を標準文字で表してなり、第3類「放射性物質除去液」を指定商品として、平成24年6月5日に登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、原審における同年11月5日受付及び当審における同25年6月4日受付の手続補正書により、最終的に、第3類「放射性物質除去用のキレート剤、クエン酸及びポリオキシエチレンアルキルエーテルの界面活性剤を水に混合した住宅用合成洗剤」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『アイソトープクリーナー』の文字を標準文字で現してなるところ、本願指定商品との関係において、その構成中の『アイソトープ』の文字は『同位体元素。原子番号が同じで質量数の異なる元素。ふつう、放射能を持つラジオアイソトープ(放射性同位元素)をさす。』を意味し、福島第一原子力発電所事故以降、この放射能を持つ物質(放射性物質)の環境への存在・残留が社会問題となっていることは周知のところである。また、『クリーナー』の文字は『汚れを落とすのに用いる薬品・器具。』を意味することから、本願商標全体からは、『放射能を持つラジオアイソトープを落とすために用いる薬品・器具』程の意味合いを理解させるものといえる。そうとすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、単に上記商品であることを認識させるもの、すなわち、商品の品質、用途を普通に用いられる方法で表示したものと理解されるにとどまり、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「アイソトープクリーナー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「アイソトープ」の文字は、通常、「同位体。原子番号が同じで、質量数が異なる元素。」の意味を有する語であって、該同位体(アイソトープ)のうち、放射性をもつものは、「放射性同位体(ラジオアイソトープ)」といわれる(「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)、「大辞泉 増補・新装版」(株式会社小学館発行)、「大辞林第三版」(株式会社三省堂発行))。

そうすると、本願商標の構成中の「クリーナー」の文字が「汚れを落とすのに用いる薬品・器具」の意味を有する語であるとしても、「アイソトープクリーナー」の文字からなる本願商標の構成全体から、直ちに原審説示の意味合いを看取、理解させるとまではいい難い。

また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「アイソトープ」の文字が「放射性同位体(ラジオアイソトープ)」を指称する語として、一般に広く使用されている事実は見いだせず、また、本願商標を構成する「アイソトープクリーナー」の文字が、特定の商品の具体的な品質を表示するものとして看取、理解されると認めるに足る事実も見いだせなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者をして、商品の品質を表示したものと認識されるとはいえず、自他商品の識別標識として機能し得るものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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