Trademark Appeal Case
品質表示結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−18288(T2012−18288/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「モイスト&ブライト」の文字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成23年8月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『湿気のある,湿性の』等を意味する英語(moist)由来のカタカナ語「モイスト」と、『光る,つやがある』等を意味する英語(bright)由来のカタカナ語『ブライト』を、『...と...』を意味する記号『&』(アンパサンド)で連結した『モイスト&ブライト』の文字よりなるものであり、その全体から『しっとりとして艶がある』程の意味合いを容易に想起させるから、これをその指定商品中、例えば『洗顔せっけん,肌用せっけん,シャンプー,化粧水,頭髪用化粧品,口紅』といった、髪や肌、唇などに保湿と光沢が求められる商品に使用しても、単に商品の品質、効能等を表示する語として認識されるにとどまるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の『せっけん類,化粧品』に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知及び請求人の対応
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成25年1月9日付けで証拠調べの結果を通知し、これに対する意見を求めた。
しかしながら、請求人からは、所定の期間を経過するも、何らの応答もなかった。
4 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「モイスト&ブライト」の文字及び記号を標準文字で表してなるところ、「モイスト」に由来する英語「moist」及び「ブライト」に由来する英語「bright」は、我が国において、それぞれ「湿った、湿気のある」及び「明るい、輝いている」等の意味を有するものとして、一般に親しまれた英語である。
そして、別掲の証拠調べ通知書におけるインターネット情報によると、本願の指定商品を取扱う業界において、「モイスト」が「しっとりした」、「ブライト」が「明るい、輝いている、つやがある」程の意味合いの商品の品質、効能を表示するものとして、一般に使用されている実情にある。
また、「&」の記号は、2語を結合する際に一般に使用されるところ、本願の指定商品を取り扱う業界においては、複数の品質、効能等を有する語を結合する際に使用される記号として、実際に採択、使用されている事実がある。
そうとすれば、「モイスト&ブライト」の文字からなる本願商標を、その指定商品中、「上記文字及び記号に照応する商品(例えば、シャンプー,化粧品)」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が、「(肌や髪等を)しっとりさせ、輝かせる商品」であること、すなわち、単に商品の品質、効能を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものである。
また、本願商標を上記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるというべきである。
なお、請求人は、「モイスト」又は「ブライト」の文字をその構成の一部に有する登録例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張するが、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号等に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、指定商品の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるべきものであるから、それら過去の登録例をもって本願商標の登録の適否についての判断基準とするのは必ずしも適切でない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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