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Trademark Appeal Case

商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−26899(T2010−26899/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「大いちょうサブレー」の文字を標準文字により表してなり、第30類「サブレー」を指定商品として、平成21年11月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5109979号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり、「大銀杏」の漢字を太文字で縦書きし、その右側下方にこれより小さい文字で「おおいちょう」の平仮名を縦書きに配してなり、平成19年6月29日に登録出願、第30類「菓子,パン」を指定商品として、同20年2月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「大いちょうサブレー」の文字を標準文字により表してなるところ、構成各文字は、同じ大きさ、同じ書体、等間隔をもって、視覚上まとまりよく一体的に表されており、また、それから生ずる「オオイチョウサブレー」の称呼も格別冗長というべきものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、請求人の主張及びその提出に係る甲各号証によれば、請求人は、昭和30年に創業後、「いちょうサブレー」と称する焼き菓子を製造、販売し、これを平成12年に「大いちょうサブレー」に改称してから本件審決時点に至るまでの約13年弱の間、「大いちょうサブレー」の文字を一貫して商品「サブレー」(以下「本件商品」という。)の包装に付し、本件商品を、首都圏を中心としつつもそれ以外の地の店舗に販売した事実、自社及び複数のインターネット上のショッピングサイトを通じて販売した事実、請求人が本件商品を販売するに当たり、商品写真と共に「大いちょうサブレー」の文字が書かれたしおりを同梱した事実、並びに、各種情報誌等に、「大いちょうサブレー」の文字、当該文字が付された包装の写真が自社名と共に掲載された事実が認められる。

また、本件商品は1枚ごとに個別包装され、その包装袋、包装箱等には「大いちょう」と「サブレー」の文字が、同じ大きさ、同じ書体でまとまりよく一体的に表されているほか、請求人作成のしおりや各種情報誌等における紹介記事等において、「大いちょうサブレー」の文字が一連一体に掲載されている事実は認められるが、「大いちょう」の文字部分のみが分離した、あるいは、目立つ態様で使用されている事実は見当たらない。

さらに、平成18年から同23年までの本件商品の販売数及び売上は、通信販売を除いても、少なくとも、年間百万枚以上及び6千4百万円以上にのぼることが認められる。

そうすると、本願商標は、その構成全体をもって、請求人の本件商品の出所識別標識として相当程度一般に知られているとみるのが相当である。

以上を踏まえれば、本願商標の構成中の「サブレー」の文字部分が本願商標の指定商品を表すものであるとしても、本願商標は、その構成全体をもって取引されるとみるのが自然であり、ここから殊更に「大いちょう」の文字部分のみが分離、抽出され、取引に資されるとはいい難い。

したがって、本願商標から「大いちょう」の文字部分のみを分離、抽出し、その上で本願商標と引用商標とが「オオイチョウ」の称呼及び「大きな銀杏」の観念を共通にする類似の商標であるとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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