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Trademark Appeal Case

復興活動と商標の公序

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−18800(T2012−18800/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「杜の都パンダ」の文字を標準文字で表してなり,第28類「おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具,昆虫採集用具」,第30類「菓子及びパン,みそ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」を指定商品として平成23年12月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,『杜の都パンダ』を標準文字で書してなるところ,その構成中の『杜の都』の文字部分は,インターネット情報によると,宮城県仙台市の愛称を『杜の都』と称している実情が見受けられる。そうとすると,本願商標構成中の『杜の都』は,仙台市を指すものであると容易に理解することができる。そして,新聞記事情報によれば,仙台市では,東日本大震災による被災者を勇気づけ,復興のシンボルとして活用をするために,中国からジャイアントパンダを誘致する取り組みを,日中両政府をも巻き込み,進めている実情が伺える。以上の『杜の都』の意味,仙台市が行っている活動についての実情を総合的にみると,本願商標は,全体として,『仙台市のパンダ』を意味するものと理解できる。そうとすると,本願商標を,その指定商品に使用をしたときには,仙台市のパンダ誘致活動と関わりがあるかのごとく,需要者,取引者に誤信をさせるおそれがあるとともに,これを一私人である出願人が商標登録をすることは,上記の復興支援活動についての利益の独占を図るものというのが相当であるから,社会一般の公共利益に反し,公の秩序を害するものといわざるを得ない。したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり,「杜の都パンダ」の文字からなるものであり,その構成中「杜の都」の文字は,仙台市,上越市,真庭市等の雅称および愛称であり,仙台市については,「杜の都 仙台」などと使用され,知られているものである。

また,仙台市役所のウェブサイトや新聞記事から,仙台市が,東日本大震災からの復興のシンボルとなるよう,八木山動物公園にジャイアントパンダを誘致する取組を進めている実情が認められる。

しかし,「杜の都パンダ」の文字が,仙台市のパンダ誘致活動や東日本大震災復興活動において,それらの活動を表すなどのために使用されている事実は確認できない。その他,「杜の都パンダ」の文字が,仙台市のパンダ誘致活動および上記復興活動に関わりがあるものと誤信させるというような事情も認められない。

そうすると,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する需要者,取引者に,仙台市のパンダ誘致活動と関わりがあるがごとく誤信させるおそれがあるとはいえず,また,一私人である出願人が本願商標を登録することは,上記復興活動についての利益の独占を図るものとはいえない。

したがって,本願商標が,商標法第4条第1項第7号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は妥当でなく,取消しを免れない。

その他,本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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