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Trademark Appeal Case

POCKET HOLDERの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900257(T2012−900257/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5497777号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5497777号商標(以下「本件商標」という。)は、「POCKET HOLDER」の欧文字を書してなり、平成23年4月28日に登録出願、第16類「ポケットホルダー印刷用紙,ポケットホルダー」を指定商品として、同24年5月16日に登録査定、同年6月1日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要点)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は次の理由でその登録は取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第50号証を提出した。

本件商標は、単に「ポケットホルダー」という片仮名を英文表記したものにすぎないことに鑑みれば、本件商標は、その商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示した標章のみからなるものである。

仮に、本件商標が、その指定商品に係る普通名称ではないとしても、本件商標は、「ポケット型のホルダー」の意味を容易に想起させるものであり、また、市場においても記述的な言葉として広く使用されているから、商品の品質を表すにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第1号又は同第3号に該当する。

第3 本件商標の取消理由

商標権者に対して、平成25年1月25日付けで通知した本件商標の取消理由は、次のとおりである。

1 申立人の提出に係る証拠及び職権調査によれば、以下のとおりである。

(1)「POCKET」及び「HOLDER」の語について

「POCKET」の語は「ポケット、ポケット状のもの、・・・をポケットに入れる」の意味を、また、「HOLDER」の語は「入れ物、容器」などの意味を有する英語である(プログレッシブ英和中辞典)。

(2)「POCKET HOLDER」及び「ポケットホルダー」の文字が文房具を取り扱う業界において使用されていること

ア 「KOKUYO 2006 ステーショナリー編」(平成17年12月発行)をはじめとする2012年版までの各年の同カタログにおいて、「ファイル」の項に、「ダブルポケットホルダー」及び「DOUBLE POCKET HOLDER」の見出しの下「書類の分類に便利なダブルポケット(仕様です)」の記載とともに、内側にポケットがついたファイルの図が紹介されている(甲9〜15)。

イ 「2001年版ライオン総合カタログ」(2001年1月1日発行)をはじめとする2005年版ないし2007年版、2009年版の各年の同カタログにおいて、「(提案用)ファイル」の項に、「ポケットホルダー」の見出しの下「(古紙配合率100%の)再生紙を使用したポケットホルダーです。」「片面ポケット式」「両側にポケットが付いたNo.54は見積書やカタログを入れるのに適しています。」及び「両面ポケット式」の記載とともに、内側にポケットがついたファイルの写真が紹介されている(甲25、29〜31、33)。

ウ 「2002年版ライオン総合カタログ」(2002年1月1日発行)をはじめとする2003年版及び2004年版の各年の同カタログにおいて、「PPポケットホルダー」の見出しの下「見出し紙の差し替えができる山付のポケットホルダー。」及び「マチのついたフタ付色透明ホルダー。」の記載とともに、ポケットに山付もしくはマチが付いた商品の写真及び図が紹介されている(甲26〜28)。

エ 「2008年版ライオン総合カタログ」(2008年1月1日発行)の商品カタログにおいて、「ポケットホルダー」の見出しの下「裏面はシルバーグレーのシックなファイルです。」及び「両面ポケット式」の記載とともに、内側にポケットがついたファイルの写真が紹介されている(甲32)。

オ 「アスクルカタログ2008秋・冬号」(カタログ有効期限2009年3月31日)の商品カタログにおいて、「ファイル」の項に、「整理に便利なインデックス付クリアホルダーいろいろ。」の見出しの下「ダブルポケットホルダー」の記載とともに、内側に2つのポケットがついたファイルの写真及び図が紹介されている(甲37)。

(3)その他

ア 「5ポケットホルダー|シンプルオフィス|インテリア雑貨・輸入雑貨・文具の通販」とするウェブサイトにおいて「FILE」の項に「A5 5pocket holder」の見出しの下「インデックス付きの5ポケットホルダーにA5サイズが新登場。」の記載がある(甲7)。

イ 「楽天市場」のウェブサイトにおいて「ファイル・バインダー・紙製品」の項に「【figurare】A4 Pocket Holder〔Duo〕アピカ・A4 6ポケットホルダー・デュオ・フィグラーレ」が「・・・書類をまとめて収納できる多ポケット式のクリアファイルです。左右にそれぞれ3ポケット、計6ポケットあります。」の記載がある(甲19)。

2 商標法第3条第1項第3号の該当性について

本件商標は、上記第1のとおり、「POCKET HOLDER」の文字からなるものであり、本件商標を構成する「POCKET」及び「HOLDER」の語は、平易な英語であり、上記1(1)のとおりの意味を有する語であることから、指定商品との関係において、その構成文字全体として「ポケットに(書類を)入れる入れ物」ほどの意味合いを容易に看取させるものであり、その片仮名表記は「ポケット ホルダー」であると認められる。

そして、上記1(2)によれば、文房具を取り扱う業界において、「ポケットホルダー」の文字は、書類、資料などを入れるポケット付きのファイルの一種(なお、このような書類等を入れる商品を「ファイル」「ホルダー」「フォルダー」という場合があるが、以下、上記ポケット付きの商品について「ポケット付きファイル」という。)を表すものとして一般に使用されていたものと認められ、また、上記1(2)ア及び(3)によれば、当該ポケット付きファイルを「POCKET HOLDER」と表示している場合があることが認められる。

そうすると、ポケット付きファイルについて、「ポケットフォルダー」などという場合があるとしても、「POCKET HOLDER」は、平易な英語で構成され、容易に「ポケットに(書類を)入れる入れ物」の意味を理解させることに加え、上記文房具を取り扱う業界における取引の実情からすると、ポケット付きのファイルを認識させる場合も少なくないものというのが相当である。

してみると、本件商標をその指定商品中、「ポケットホルダー印刷用紙」に使用した場合には、その商品がポケット付きファイル印刷用の商品と理解させるから、その商品の用途を表示したものと認識させるにとどまり、また、これをその指定商品中、「ポケットホルダー」(POCKET FOLDER)に使用した場合には、その商品がポケット付きのファイルであることを理解させるから、その商品の品質を表示したものと認識させるにとどまり、いずれの商品に使用した場合にも自他商品の識別標識として機能しないものというのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

第4 商標権者の意見

商標権者は、上記第3の取消理由に対して、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断

本件商標について通知した上記第3の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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