Trademark Appeal Case
喜び酒の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2012−900343(T2012−900343/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5517999号商標(以下「本件商標」という。)は、「喜び酒 ヨロコビザケ」の文字を標準文字で表してなり、平成24年4月9日に登録出願、同年8月6日に登録査定がなされ、第33類「日本酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同年8月31日に設定登録されたものである。
2 本件登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)具体的な理由
本件商標は、「喜び酒」の文字とその読みである「ヨロコビザケ」の片仮名を標準文字で表わしたものであり、その指定商品を第33類「日本酒、中国酒、薬味酒」とするものである。
「喜び酒」とは、「よろこぶべきことがあった時に、それを祝って飲む酒」の意の国語である(甲第2号証)。
「酒」は、世の東西を問わず、冠婚葬祭をはじめとして祭事・歳時また催事に不可欠の品であり、ことに「喜び酒」は、喜びごとの祝儀にまた祝宴に供せられる文字どおり「よろこぶべきことがあった時に、それを祝って飲む酒」のことであり、表記として「喜酒」又は「喜び酒」と書し、「ヨロコビザケ」と称するものである。
本件商標は、「喜び酒」とその読みの「ヨロコビザケ」を標準文字で表わしたものであるから、これより「ヨロコビザケ」の称呼及び「喜び酒」の観念を生じること、前記のとおりであり、これをその指定商品に使用するときは、当該酒が単に「喜び酒」であること、すなわち「よろこぶべきことがあった時にそれを祝って飲む酒」の品質表示にすぎないものである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号の規定に該当して登録できない商標であるにもかかわらず登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおり、「喜び酒 ヨロコビザケ」の文字からなるものであるところ、慶事の際に酒を酌み交わし祝うことが一般に行われているものであり、また、「喜(び)酒」の語は、甲第2号証によれば、申立人が主張するとおり、「よろこぶべきことがあった時に、それを祝って飲む酒」の意味を有するものであることが認められるが、それらが、酒について具体的にどのような品質等を表すものか必ずしも明らかではなく、本件指定商品の品質等を直接的に表示する語であるとはいえない。
さらに、当審において調査するも、本件商標に係る指定商品を取り扱う業界において、「喜び酒」及び「ヨロコビザケ」の文字が、商品の品質、用途などを表示するものとして、取引上、普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、その商品の品質を表示するものではなく、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるといわざるをえない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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