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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性「ン」の有無」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2013−7036(T2013−7036/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2013−7036(T2013−7036/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」
争点(論点)
称呼の類似性「ン」の有無
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−7036(T2013−7036/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性「ン」の有無」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「YAMAtune」の欧文字と「ヤマチューン」の片仮名とを上下二段に表してなり、第18類「かばん金具,がま口口金,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘」及び第25類「被服,ガーター,靴下,靴下止め,ズボンつり,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成24年6月14日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1014772号(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和45年11月18日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同48年5月24日に設定登録され、その後、平成15年1月22日に指定商品を第18類「傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」及び第25類「履物」とする指定商品の書換登録がされたほか、4回にわたる商標権の存続期間の更新登録がされたものであって、そのうちの同24年12月18日にされた更新登録においては、上記指定商品中、第25類に属するものについてのみ更新登録がされたものである。

(2)登録第1696589号(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和56年5月11日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年6月21日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成16年7月28日に指定商品を第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされたものである。

以下、引用商標1と引用商標2をまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「YAMAtune」の欧文字と「ヤマチューン」の片仮名とを上下二段に表してなるところ、その構成中の下段の文字は、上段の文字の読みを特定するものとして看取、理解され得るものであり、また、該各文字は、いずれも辞書類に載録された成語とは認められず、かつ、特定の語義を有する語として一般に親しまれているものともいえないことからすれば、特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるというのが相当である。

そうすると、本願商標は、その各構成文字に相応する「ヤマチューン」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生ずることのないものである。

(2)引用商標について

引用商標1は、別掲1のとおり、山形様の図形と「忠」の漢字とを組み合わせてなるものであるところ、その構成態様に照らせば、全体をもっていわゆるのれん記号を表したものとして看取、理解される場合も少なくないとみるのが相当であるから、その構成全体に相応して、「ヤマチュー」の称呼を生ずるものであり、「(のれん記号としての)ヤマチュー」程の意味合いを生ずるものといえる。

また、引用商標2は、別掲2のとおり、「山忠」の漢字を横書きしてなるところ、該文字は、辞書類に載録された成語とは認められず、かつ、特定の語義を有する語として一般に親しまれているともいえないことからすれば、その構成文字に相応する「ヤマチュー」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生ずることのないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標との類否について検討するに、両者の構成は、それぞれ上記のとおりであって、明確に相違するものであるから、外観において相紛れるおそれはない。

また、本願商標から生ずる「ヤマチューン」の称呼と引用商標から生ずる「ヤマチュー」の称呼とを比較するに、両者は、その語尾における「ン」の音の有無に差違を有するものであり、また、前者は「ヤマ」と「チューン」の2音節風に発音、聴取される一方、後者は平滑な1音節風に発音、聴取されることからすれば、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというのが相当である。

さらに、観念においては、本願商標と引用商標1とは、本願商標が特定の観念を生ずることのないものであるのに対し、引用商標1は「(のれん記号としての)ヤマチュー」程の意味合いを生ずるものであるから、観念において相紛れるおそれはなく、また、本願商標と引用商標2とは、いずれも特定の観念を生ずることのないものであるから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれはなく、ほかに上記の判断を左右するような取引の実情も見当たらないから、非類似の商標といわなければならない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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