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Trademark Appeal Case

称呼類似と普通名称の結合

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第91206号
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4274759号商標の指定商品中「第28類 ゴルフ用具」についての登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4274759号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年1月27日に登録出願され、「GORILLA CLUB」の文字を横書きしてなり、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として、平成11年5月21日に設定登録され、その後、指定商品中の「ゴルフ用具」について、商標権の一部放棄がなされ、その登録が平成12年3月21日になされたものである。

2 登録異議の申立ての理由

昭和55年4月4日に登録出願され、「GORILLA」の文字を横書きしてなり、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和59年3月22日に設定登録された登録第1671124号商標、平成2年3月5日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録された登録第2522356号商標、平成3年9月4日に登録出願され、「ゴリラ」の文字を横書きしてなり、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年9月30日に設定登録されている登録第2576348号商標及び平成3年12月9日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年3月29日に設定登録された登録第2712833号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る「ゴルフクラブ」に使用され、本件商標の登録出願前に取引者、需要者の間に広く認識されているところ、本件商標は、引用商標と類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似し、また、本件商標は、その指定商品との関係で「運動具のクラブ」を意味する「CLUB」の文字を有するものであるから、これを前記商品以外の商品について使用した場合、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあり、さらに、本件商標をその指定商品について使用した場合、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第16号に該当する。

したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきである。

3 通知した取消理由

本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、その指定商品中「運動用具」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたとして商標権者に対して通知した取消理由は、概要次のとおりである。

<取消理由>

本件商標と引用商標とは、前記したとおりの構成よりなるものであり、本件商標は、その指定商品中「運動用具」との関係よりみるときは、後半部の「CLUB」の文字は、商品の普通名称である「クラブ(ゴルフのクラブ)」を認識させるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、前半部の「GORILLA」の文字にあり、その構成文字に相応して「ゴリラ」の称呼を生ずるといわなければならない。他方、引用商標もそれぞれの文字に相応して「ゴリラ」の称呼を生ずるものであるから、本件商標と引用商標とは、「ゴリラ」の称呼を同じくする称呼上、類似の商標といわざるを得ない。

また、本件商標の上記指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、指定商品「運動用具」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

本件商標のようにある一単語と「CLUB」が合成された商標が同時に、登録になっている例からも、引用商標の「GORILLA」及び本件商標の「GORILLA CLUB」も、同時に登録が認められるべきである。

また、本件商標と同じ「GORILLA CLUB」と引用商標「GORILLA」とが多数の商品の区分で並立して登録になっている。

なお、商標権者は、平成12年3月2日付で指定商品から「ゴルフ用具」を除く手続き補正を行った。

以上の理由により、本件商標は、取り消されるべきものではない。

5 当審の判断

商標権者に通知した前記取消理由は、以下の理由により、その指定商品中の「ゴルフ用具」に限って、妥当なものであり、これに対する商標権者の意見は採用できない。

商標権者が主張するように、本件商標と同様の構成よりなる「GORILLA CLUB」の商標と引用商標と同様の構成の「GORILLA」の商標が他の商品の区分において併存して登録されているとしても、本件商標をその指定商品に含まれている「ゴルフ用具」、特にゴルフ用具のゴルフクラブに使用した場合、その構成中の「CLUB」の文字は、その商品の普通名称を表したものとして認識され得るものである。そして、この場合、本件商標は、この「CLUB」の文字以外の「GORILLA」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすものとするのが相当であるから、本件商標は、全体として「ゴリラクラブ」の称呼を生ずるほか、「GORILLA」の文字部分に相応して「ゴリラ」の称呼及び観念をも生ずるものといわざるを得ない。

他方、引用商標は、前記のとおりの構成のものであり、その構成文字に相応していずれも「ゴリラ」の称呼及び観念を生ずるものと認められる。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品中の「ゴルフ用具」に使用するときは、引用商標と共通の「ゴリラ」の称呼及び観念を生じて互いに紛らわしいものであり、これと類似する商標といわなければならない。

そして、本件商標の指定商品に「ゴルフ用具」が含まれていることは前記のとおりであり、また、商標登録原簿によれば、引用商標の指定商品も「ゴルフ用具」を含んでいるものと認められる。

したがって、本件商標は、その指定商品中「ゴルフ用具」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

なお、商標権者は、本件商標の指定商品中「ゴルフ用具」について、商標権の一部放棄がなされている旨主張するが、登録異議の申立ての結果、商標登録の取消決定が確定した場合は、その商標権は初めから存在しなかったものとみなされるものであり、商標権を放棄した場合と効果が異なるものである。

次に、本件商標は、その指定商品中の「ゴルフ用具」以外の指定商品との関係において、その構成中の「CLUB」の文字部分を省略し、前半部の「GORILLA」の文字部分をもって取引に資されるとみるべき特段の事由は見いだせない。申立人は、引用商標は本件商標の出願前に広く知られるに至っていた旨主張するが、その提出に係る証拠を徴するに、商品カタログにおいて「ゴリラ」、「GORILLA」、「ゴリラと思しき図形」商標及び引用商標が「ゴルフクラブ」について使用されたことは認められるが、この程度の証拠によって前記主張の事実を認めることはできない。

そうすると、本件商標は、その指定商品中の「ゴルフ用具」以外の指定商品について使用した場合、これを構成している「GORILLA CLUB」の文字全体が一連に把握、認識され、「ゴリラクラブ」の称呼のみを生じ、単なる「ゴリラ」の称呼を生ぜず、また、観念においても単なる「ゴリラ」の意味は生じないものとするのが相当である。

したがって、本件商標は、その指定商品中の「ゴルフ用具」以外の指定商品との関係において、引用商標と称呼及び観念において類似するものということはできず、また、外観においても紛らわしいところがないから、これと類似しない商標といわなければならない。

さらに、本件商標をその指定商品(「ゴルフ用具」を除く。)について使用しても、引用商標を想起させず、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはなく、また、商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

そうすると、本件商標は、その指定商品中「ゴルフ用具」以外の商品については、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものとすることはできない。

したがって、本件商標は、商標法第43条の3第2項の規定により、その指定商品中「ゴルフ用具」についての登録を取り消すべきものであり、また、残余の商品については、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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