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Trademark Appeal Case

品質表示と商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−4460(T2012−4460/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第1類、第16類ないし第18類、第22類ないし第25類及び第28類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成23年3月11日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年9月12日付け手続補正書により、別掲2のとおり補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『BioPOLYESTER』の欧文字の右下に小さな『バイオポリエステル』の片仮名文字を表してなるところ、これを構成する文字中、前半部の『Bio』『バイオ』は、『バイオテクノロジーの略』及び『生体・生物体・生物などを意味する接頭語』を、また、後半部の『POLYESTER』『ポリエステル』は、『多価アルコールと多価カルボン酸との重縮合により生ずる高分子化合物の総称』及び『ポリエステル(樹脂、合成繊維の一種)』等をそれぞれ意味する語であり、これよりは需要者に『微生物技術を応用したポリエステル』の意味合いを看取させるところ、近年、大学の研究室及び化学製品を製造販売する業界では、プラスチック廃棄物による世界的な環境破壊、地球温暖化、化石資源の枯渇等の問題を解決するために、バイオ技術を応用して再生可能資源より生分解性プラスチックを開発し、これを『バイオポリエステル』と称し、ペットボトル、自動車の内装材、合成繊維等、多くの商品の原材料に使用していることからすると、本願商標をその指定商品中『バイオポリエステルを原材料に使用してなる商品』に使用しても、単に、商品の原材料、品質を表示するにすぎず、また、前記商品以外の商品に使用した場合は、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知及び請求人の対応

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲3に示す事実を発見したので、請求人に対し、平成25年1月9日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し、期間を指定して、これに対する意見を求めた。

しかしながら、請求人からは、所定の期間を経過するも、何らの応答もなかった。

4 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、上段に「BioPOLYESTER」の欧文字を書してなり、その右下部に小さく「バイオポリエステル」の片仮名を書してなるものである。

そして、その構成中「Bio」「バイオ」の文字は、「生体・生物体・生物などを意味する接頭語」等の意味を有し、また、「POLYESTER」「ポリエステル」は、「多価アルコールと多価カルボン酸との重縮合により生ずる高分子化合物の総称」等(いずれも、広辞苑第6版)を意味する語であり、これよりは全体として、「バイオ又はバイオ技術を利用したポリエステル」程の意味合いを容易に認識させるものである。

また、前記3の証拠調べ通知書をもって通知したとおり、「バイオポリエステル」の語は、一般の用語辞典である「自由国民社発行「現代用語の基礎知識<1999年版>」によれば、「微生物が産出するポリエステルの総称。生分解性を持つ。製造法は微生物体内で生産・貯蔵されたものを抽出。微生物が生産する発酵分解精製法ゆえ安全性も高く、手術糸等医療用にも使われる。」との記載があり、また、同通知書中の書籍、業界紙、インターネット及び新聞記事の各情報によると、「バイオポリエステル」の語が、前記意味合いを有する語として、自動車の内装材や合成繊維、糸等の原材料として使用されている事実が認められるところである。

さらに、「バイオポリエステル」の英語表記として、「Biopolyesters」、「Biopolyester」及び「biopolyester」の語が使用されている事実が認められる(同通知書中の1(3)カ及び2(1)ないし(4))。

そうとすると、本願商標をその指定商品中「バイオポリエステルを原材料に使用してなる商品」に使用しても、単に、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。

してみると、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「バイオポリエステルを原材料に使用してなる商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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