Trademark Appeal Case
ウエストジュエリーの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2011−17503(T2011−17503/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ウエストジュエリー」の文字を標準文字で表してなり、第14類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年10月29日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における平成23年3月9日付けの手続補正書により、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),ドレス、ワンピース、スカート、ズボンなどの衣類の上又は素肌に直接巻き付けて使用され、金属、皮、繊維などでできた鎖状の身飾品,ドレス、ワンピース、スカート、ズボンなどの衣類の上又は素肌に直接巻き付けて使用され、金属、皮、繊維などでできた鎖状の身飾品に付加するロケット、メダル」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『ウエストジュエリー』と標準文字で表してなるところ、その構成中、『ウエスト』の文字は、『腰、腰部』の意味を有し、『ジュエリー』の文字は、『宝石による装飾品』の意味を有する語として、広く一般に理解され使用されているものである。そうとすると、本願商標は、全体として『ウエストに用いる宝玉を使用してなる身飾品』程の意味合いを容易に想起させるから、これを本願の指定商品中、上記意味合いに照応する商品に使用しても、単に商品の品質、用途を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知書及び審尋の要旨
当審において、平成24年6月6日付けで通知した証拠調べ通知書及び同年9月11日付けで通知した審尋の要旨は、別掲1及び2のとおりである。
4 証拠調べ通知書及び審尋に対する意見の要旨
請求人は、前記3の証拠調べ通知書及び審尋に対して、平成24年7月18日付けで意見書を、また、同年10月1日付けで回答書を提出し、「『ウエストジュエリー』は、曲線美を強調するアクセサリーの商品名として請求人が用いたものであり(甲第1号証ないし同第7号証)、『ウエストジュエリー』の文字が、単に商品の品質や用途を表示するものとして、類似品を扱う数社の取引者の間で表記がなされたことのみをもって、商標法第3条第1項第3号に該当するものとは認められない。また、本願商標は、『ウエストジュエリー』の文字を一連一体に表してなる造語であり、商品の品質を暗示する要素があるとしても、『ウエストに用いる身飾品』であることを直接的に表示するものではなく、単に商品の品質・用途を普通に用いられる方法で表示したものではない。」旨述べている。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、前記1のとおり、「ウエストジュエリー」の片仮名を普通に用いられる方法で表示してなるところ、その構成中、前半部の「ウエスト」の文字は、「腰.腰部.」等の意味を有する語であり、後半部の「ジュエリー」の文字は、「装身具の総称.また宝石類.」(いずれも株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典 第4版)の意味を有する語であるから、その構成全体からは、「腰に用いる装身具の総称」程の意味合いを有する語として、取引者、需要者に認識されるものとみるのが自然である。
また、本願に係る指定商品及びその関連商品を取り扱う業界において、「ウエストジュエリー」の文字が、「ウエストのラインをさらに美しく演出する」、「(ウエストに鎖状の身飾品を巻いたマネキンの写真とともに)洋服の上に付けたり、素肌に直接つける」、「ウエストを意識できる」、「ウエストやくびれを強調する」こと等をうたった「ウエストに用いる身飾品,ウエストに用いる宝玉を使用してなる身飾品」を表すものとして、一般的に使用されている実情が、前記3の証拠調べ通知書に示した事実((3)を除く。)によって認めることができる。
そうとすると、本願商標は、これを本願指定商品中「ウエストに用いる身飾品,ドレス、ワンピース、スカート、ズボンなどの衣類の上又は素肌に直接巻き付けて使用され、金属、皮、繊維などでできた鎖状の身飾品,ドレス、ワンピース、スカート、ズボンなどの衣類の上又は素肌に直接巻き付けて使用され、金属、皮、繊維などでできた鎖状の身飾品に付加するロケット、メダル」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に、商品の品質、用途を認識するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものであり、かつ、本願商標を前記商品以外の身飾品(「カフスボタン」を除く。)、例えば、「ウエスト以外に使用する身飾品(「カフスボタン」を除く。)」について使用するときは、その商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標といわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「『ウエストジュエリー』は、曲線美を強調するアクセサリーの商品名として請求人が用いたものであり(甲第1号証ないし同第7号証)、『ウエストジュエリー』の文字が、単に商品の品質や用途を表示するものとして、類似品を扱う数社の取引者の間で表記がなされたことのみをもって、商標法第3条第1項第3号に該当するものとは認められない。」旨述べている。
しかしながら、商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、たとえ請求人が「ウエストジュエリー」の文字を用い始めたとしても、現在においては前記3の証拠調べ通知書に示した事実((3)を除く。)のとおり使用されていることからすると、前記(1)のとおり判断するのが相当である。
イ 請求人は、「『ウエストに用いる飾り』は、『チェーン』、『ベルト』、『バンド』の文字が使われており、本願商標は、『ウエストジュエリー』の文字を一連一体に表してなる造語であり、商品の品質を暗示する要素があるとしても、『ウエストに用いる身飾品』であることを直接的に表示するものではないので、単に商品の品質・用途を普通に用いられる方法で表示したものではない。」旨述べている。
しかしながら、たとえ「ウエストに用いる身飾品」を表す際に、「ウエストチェーン」等の文字が使用されている場合があるとしても、そのことによって、「ウエストジュエリー」の文字から「ウエストに用いる身飾品」という商品の品質、用途を認識させるとする前記認定は、妨げられるものではなく、また、前記3の証拠調べ通知書に示した事実((3)を除く。)に照らせば、「ウエストジュエリー」の文字は、商品の品質、用途を表すものとして使用されているというべきである。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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