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結論

勝訴(請求認容)

商標「正派岩井流宗家」と「岩井流宗家家元」の流派名称の全体構成と識別力(第4条第1項第11号|審判不服2013−2469(T2013−2469/J1))

審判番号
不服2013−2469(T2013−2469/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「正派岩井流宗家」引用商標「岩井流宗家家元」
争点(論点)
流派名称の全体構成と識別力
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−2469(T2013−2469/J1)・不服)は、本件商標「正派岩井流宗家」と引用商標「岩井流宗家家元」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「流派名称の全体構成と識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「正派岩井流宗家」の文字を標準文字で表してなり、第41類「日本舞踊の教授,日本舞踊に関する能力の認定,日本舞踊の興行の企画又は運営,演劇の興行の企画又は運営,日本舞踊に関する映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,日本舞踊の振付・演出又は上演,演劇の演出又は上演,日本舞踊に関する放送番組の制作,舞踊施設の提供」を指定役務として、平成24年3月16日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5371554号商標は、「岩井流宗家家元」の文字を標準文字で表してなり、平成22年5月31日に登録出願、第41類「日本舞踊の教授,日本舞踊に関する能力の認定,日本舞踊の興行の企画又は運営,演劇の興行の企画又は運営,日本舞踊に関する映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,日本舞踊の振付・演出又は上演,演劇の演出又は上演,日本舞踊に関する放送番組の制作,舞踊施設の提供」を指定役務として、同年11月26日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「正派岩井流宗家」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同一の書体及び大きさをもって、等間隔に視覚上まとまりよく一体的に表されているものである。

ところで、当審において職権をもって調査してところによれば、「日本舞踊の教授」等の提供を行う業界においては、例えば、「○○流」の文字からなる流派が存するときに、該文字に「正派」や「宗家」といった文字を組み合わせることにより、別異の流派の名称を表すことが少なからずあるというのが実情である(http://www.nihonbuyou.or.jp/pdf/sect_list201211.pdf)から、たとえ、名称の一部において、「○○流」の文字を共通にするとしても、需要者は、該文字とほかの文字との組合せからなる文字構成全体をもって、特定の流派名称を表したものと看取、理解し、それぞれを別異のものとして認識するとみるのが相当である。

そうとすると、本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接する需要者は、「正派岩井流宗家」の文字構成全体をもって、特定の流派名称を表したものとして理解、認識するとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して、「セイハイワイリュウソウケ」の称呼を生じ、また、「(流派の名称としての)正派岩井流宗家」の観念を生じるものである。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「岩井流宗家家元」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同一の書体及び大きさをもって、等間隔に視覚上まとまりよく一体的に表されているものであり、その文字構成に照らせば、本願商標における場合と同様に、「岩井流宗家家元」の文字構成全体をもって、特定の流派名称を表したものとして理解、認識するとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して、「イワイリュウソウケイエモト」の称呼を生じ、また、「(流派の名称としての)岩井流宗家家元」の観念を生じるものである。

以上を踏まえて、本願商標と引用商標との類否についてみるに、両商標は、それぞれ上記のとおりの称呼を生じるものであって、その音構成に少なからず差異を有するものであるから、互いに聴き誤るおそれはなく、また、それぞれ別異の流派名称の観念を生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれはなく、さらに、文字構成全体をもって特定の流派名称を表したものとして理解、認識するとの実情に照らせば、外観上、区別し得るものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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