1 本願商標
本願商標は,「ポテのん」の片仮名及び平仮名を標準文字で表してなり,第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成24年4月20日に登録出願されたものである。
そして,指定商品については,原審における同年10月1日付け及び当審における同25年5月13日付けの手続補正書により,第30類「じゃがいもを主原料とする油で揚げないポテトチップス」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第3370680号商標(以下「引用商標」という。)は,「ポテロン」の片仮名を書してなり,平成7年7月12日に登録出願,第30類「コーヒー及びココア,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,茶わん蒸し,オムレツ,スコッチエッグ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト」を指定商品として,同10年11月6日に設定登録されたものであり,その後,同20年10月7日に商標権の存続期間の更新登録がなされ,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は,前記1のとおり,「ポテのん」の文字を表してなるところ,これよりは,「ポテノン」の称呼を生ずるものであり,また,該文字は,特定の意味合いを有しない一種の造語と認められるものであるから,特定の観念を生じないものである。
他方,引用商標は,「ポテロン」の片仮名を書してなるところ,これよりは,「ポテロン」の称呼を生ずるものであり,また,該文字は,特定の意味合いを有しない一種の造語と認められるものであるから,特定の観念を生じないものである。
そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観については,本願商標は,「ポテ」の片仮名と「のん」の平仮名からなるのに対し,引用商標は,「ポテロン」の片仮名のみからなるものであるから,両商標は,外観上十分に区別することができるものである。
次に,称呼については,本願商標から生ずる「ポテノン」の称呼と,引用商標から生ずる「ポテロン」の称呼とは,ともに4音からなるものであって,後半部分における「ノン」と「ロン」の音に差異を有するものである。
そして,本願商標の「ノ」の音が,舌尖を前硬口蓋に接して発する鼻子音であって,「ン」の音を伴うことにより柔らかい印象を与えるのに対し,引用商標の「ロ」の音は,舌面を硬口蓋に近づけ舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音であって,「ン」の音を伴うことにより弾むように発音されることから,「ノン」と「ロン」の音の差異が称呼全体に与える影響は,小さいものとはいえず,それぞれを一連に称呼するときは,全体の音調,音感が相違し,明確に区別することができるものである。
また,観念については,本願商標と引用商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,両商標は,観念上類似するところはないものである。
してみれば,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても十分に区別することができる非類似の商標である。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。