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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−10343(T2012−10343/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類及び第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成23年6月29日に登録出願された商願2011−45520に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同24年1月10日に登録出願、その後、本願の指定商品については、当審における同年6月4日付け手続補正書により、第9類「業務用テレビゲーム機,電子応用機械器具及びその部品,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5425439号商標(以下「引用商標」という。)は、「シニアNavi」の文字を標準文字で表してなり、平成23年1月6日に登録出願、第16類「印刷物」、第35類「広告」及び第44類「医療に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同年7月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標の類否について

本願商標は、別掲のとおり、「SENIOR−NAVI」の文字と、その上方に「Since1999」の文字及び数字を、同じく、該「NAVI」の文字の下方に「シニア・ナビ」の文字をそれぞれ配し、さらに、該「SENIOR−NAVI」の文字部分には、かすれた緑色の帯状のものが背景的に表されているものであるところ、その構成中の「Since1999」の文字及び数字は、容易に「1999年以来」程の意味を理解させるものであって、例えば、「1999年創業」のように、事業の開始時期等を表す際に一般に広く用いられているものであるから、それ自体、自他商品の識別力を有しないか、又は極めて弱いものというべきである。

また、本願商標の構成中の「シニア・ナビ」の文字部分についてみるに、該文字を構成する「シニア」の文字は、「シニア」の読み及び「年長者」の意味を有する英語「senior」に係る外来語として、同じく、「ナビ」の文字は、「ナビゲーター」の読み及び「案内役」の意味を有する英語「navigator」に係る外来語の略語として、いずれも一般に慣れ親しまれているものであるから、その上方に位置する「SENIOR−NAVI」の文字部分の読みを表したものとして、容易に理解、認識され得るものである。

そうすると、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品の出所識別にあたり、その構成中の「SENIOR−NAVI」及び「シニア・ナビ」の文字部分に着目するとみるのが相当であり、該文字に相応して生じる「シニアナビ」の称呼及び「年長者の案内役」の観念をもって取引に資する場合も決して少なくないといい得るものである。

してみれば、本願商標は、「シニアナビ」の称呼及び「年長者の案内役」の観念を生じるものである。

他方、引用商標は、「シニアNavi」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「シニア」の文字については、上述のとおり、「年長者」の意味を有する外来語として一般に慣れ親しまれているものであり、同じく、「Navi」の文字については、その文字つづりからして、上述した英語「navigator」に係る外来語の略語として一般に慣れ親しまれている「ナビ」の文字を欧文字表記してなるものとして看取され得るものであることからすれば、これらの文字を組み合わせてなる引用商標は、その構成文字全体に相応して、「シニアナビ」の称呼及び「年長者の案内役」の観念を生じるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、いずれも「シニアナビ」の称呼及び「年長者の案内役」の観念を生じるものであるから、称呼及び観念上、相紛れるおそれのあるものである。

また、本願商標の構成中、自他商品の識別標識として、看者に強い印象を与え得る「SENIOR−NAVI」及びその読みを表してなる「シニア・ナビ」の文字部分と、「シニアNavi」の文字からなる引用商標とを対比すると、両商標は、その構成中につづりを共通にする「シニア」及び「NAVI(Navi)」の文字を用いる点において、外観上、ある程度似通った印象を与えるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼及び観念を同じくするものであることに加え、外観における比較においても、ある程度似通った印象を与えるものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

(2)商品の類否について

本願の指定商品中には「電子出版物」が含まれているところ、「電子出版」とは、「従来は本や雑誌の形で提供されていた情報を、デジタル化したソフトの形で、あるいはパソコンの端末を使ってアクセスできる形で提供する出版。CD−ROMによる出版など。」(「大辞泉 増補・新装版」株式会社小学館発行)であって、例えば、「広辞苑 第六版 DVD−ROM版」(http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/1301610/)、「現代用語の基礎知識2013(CD−ROM)」(http://www.logovista.co.jp/lverp/information/news/2013-0306-gen2013.html)のように、既存の紙媒体によるものと同等の内容をDVD−ROMやCD−ROMに格納したもの等が該当する。

他方、引用商標の指定商品及び指定役務中には、「印刷物」が含まれている。

そうすると、本願の指定商品中の「電子出版物」と引用商標の指定商品及び指定役務中の「印刷物」とは、その出版元を同じくし、かつ、その用途や需要者をも同じくする場合が少なからずあるものであるから、互いに類似する商品といわなければならない。

(3)請求人の主張について

請求人は、本願商標と引用商標とは、「シニアナビ」の称呼は共通するものの、商標全体の称呼、外観及び観念は顕著に相違するものであり、さらに、請求人が、本願商標及び「シニアナビ」の文字を目印とするウェブサイトを運営するとともに、シニアナビ事務局長ブログを定期配信していること、「シニアナビ」の文字を冠した印刷物もその需要者に多数頒布されていることから、本願商標が請求人の業務に係る商品・役務を表示するものとして周知著名であるという本願商標に係る取引の実情をも勘案すれば、両商標は、明らかに非類似の商標である旨主張するとともに、甲第3号証ないし甲第72号証を提出している。

そこで、請求人の提出した甲各号証を検討するに、「シニア・ナビ」と称するポータルサイトは、野口健二氏が、1999年(平成11年)3月に、高齢者向けの情報を提供するものとして開設し、同氏及び同氏が社長を務める「まっちぼっくす」が運営していたものであり(甲第4号証、甲第6号証、甲第7号証、甲第10号証、甲第22号証、甲第24号証及び甲第43号証)、その後、2009年(平成21年)ころからは、請求人が同サイトの運営主体となっていることがうかがえる(甲第37号証、甲第39号証、甲第60号証ないし甲第64号証及び甲第66号証)。

また、上記サイトは、その開設後、複数の新聞や雑誌等において、「シニア・ナビ」の名称やURL(http://www.senior-navi.com/)とともに、同サイトの概要が紹介されているところ、そのうち、本願商標と同一の構成態様(ただし、色彩については明らかではない。)からなる標章が同サイトの画面左上に表示されていることを確認できるものは、請求人が運営主体となった後の2010年9月以降からであり(甲第37号証、甲第41号証、甲第63号証、甲第64号証及び甲第66号証)、少なくとも、同サイトの開設から2004年(平成16年)12月ころまでの間、同サイトの画面左上には、本願商標の構成中の「Since1999」の文字及び数字部分がない標章(ただし、色彩については明らかではない。)が表示されていたことが見受けられる(甲第10号証、甲第13号証、甲第16号証、甲第22号証、甲第24号証、甲第25号証、甲第29号証ないし甲第31号証、甲第36号証、甲第43号証、甲第50号証及び甲第52号証)。

しかしながら、上記甲各号証を総合してみても、請求人が多数頒布したとするシニアナビを冠した印刷物はもとより、本願の指定商品中に含まれる商品「電子出版物」について、本願商標が使用された事実は見いだせず、ほかに本願商標と引用商標とが非類似のものとすべき特段の事情も見当たらない。

してみれば、「シニア・ナビ」と称するポータルサイトが、高齢者向けの情報を提供するものとして、その需要者間においてある程度知られているとはいい得ても、本願商標と同一の構成態様の標章又はその構成中の「Since1999」の文字及び数字部分がない標章(ただし、いずれも色彩については明らかではない。)が、請求人の業務に係る商品「電子出版物」ないしは「印刷物」を表示するものとして、その需要者間において広く知られているとは到底認められないから、これを本願商標と引用商標との類否の判断に係る取引の実情として考慮すべきものとはいえず、よって、上記請求人による主張を採用することはできない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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