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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と長音化」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2013−6312(T2013−6312/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2013−6312(T2013−6312/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「写真材料」
争点(論点)
称呼類似と長音化
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−6312(T2013−6312/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「写真材料」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と長音化」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「朋栄」の漢字を標準文字で表してなり、第9類「防犯監視装置及びその部品,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,電池,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成23年12月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4716350号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成15年4月24日登録出願、第1類「写真材料」及び第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、同年10月10日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、「朋栄」の漢字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書に載録された成語であるとは認められないものの、これを構成する「朋」と「栄」の文字は、いずれも「ともだち。」、「さかえる。」の意味を有するものとしてよく知られている漢字といえるから、「朋」と「栄」の文字が有する意味を組みあわせた「ともだちがさかえる」程の意味合いを生じるものというのが相当である。また、本願商標からは、その構成文字に応じて「ホウエイ」の称呼が生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲のとおり、上段に右斜体の太字で表された「H」及び「EI」の欧文字と、その間に二つの三日月を向き合わせたような図形を横一列に表し、その下段に上記文字の幅で横長矩形を配し、その中央から右端にかけていまだ普通の域を脱しない程度に書してなる右斜体の「SANGYO」の欧文字を白抜きで表した構成からなるものである。

ところで、その構成中、上段の二つの三日月を向き合わせたような図形は、近時商業広告等において、しばしばそれに使用する文字の一部あるいは全部を図案化する手法が用いられていること及び該図形の前後が欧文字であることに照らせば、看者をして、欧文字「O」を表したものとして無理なく認識できるものであるから、上段は、「HOEI」の欧文字を表してなるものと認められる。

そして、「HOEI」の欧文字部分は、大きく顕著に表されており、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるというのが相当であるから、引用商標は、該欧文字部分を分離、抽出し、他人の商標と比較して類否を判断することが許されるというべきあり、該欧文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえる。

また、「HOEI」の欧文字は、辞書等に載録が認められない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語をローマ字表記したものと認識されるものであるところ、ローマ字表記においては、しばしば長音符やハイフンなどの記号を用いずに長音を表すことがあるから、引用商標は、該欧文字部分より「ホーエイ」の称呼をも生じるものであって、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標とは、各々、前述のとおりの構成からなるものであり、その文字構成の差異を有するものであるから、外観において相紛れるおそれのないものである。

また、本願商標は、「ともだちがさかえる」程の意味合いを生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、観念についても区別できるものである。

次に、称呼については、本願商標は、「ホウエイ」の称呼を生じるのに対し、引用商標は、「ホーエイ」の称呼をも生じるものである。そして、両者は、「ホ」、「エ」及び「イ」の音を共通にし、「ウ」の音と「ホ」の長音(ー)に差異を有しているものであるところ、前者の「ウ」の音は、前音「ホ」の母音(o)と二重母音を形成する結果、前音の母音(o)をそのまま延ばす長音の如く発音され、後者の「ホー」の音とは、ほぼ同一の音として聴取されるものといえるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似するものであり、称呼上類似するものである。

しかしながら、本願商標と引用商標とは、称呼において類似するとしても、外観において、相紛れるおそれのないものであり、観念も区別できるものであるから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すると、本願商標と引用商標を同一又は類似の商品に使用した場合、その商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

(4)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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