Trademark Appeal Case
論点抽出失敗
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−650004(T2012−650004/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「JOINT VENTURE」の欧文字を横書きしてなり、第35類、第37類、第41類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、2009年8月26日にJamaicaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年(平成22年)2月26日に国際商標登録出願されたものであって、同年4月1日にその出願に係る領域指定の通知がなされたものである。
その後、本願の指定役務については、原審における平成23年3月22日付け手続補正書により、別掲1のとおりの役務とされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『JOINT VENTURE』の文字を書してなるところ、該文字は、『共同事業体』を意味する英語であって、片仮名語にもなっている外来語であり、事業主体をも表すものであることからすれば、本願商標をその指定役務中、上記意味等に照応する役務に使用しても、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「JOINT VENTURE」の欧文字を横書きしてなるところ、該欧文字は、その表音を片仮名で表してなる「ジョイントベンチャー」の文字とともに、「複数の企業が共同で事業を行うこと」程の意味を有する語として、一般に広く慣れ親しまれているものである(別掲2参照)。
ところで、近年においては、例えば投資に係るリスクの軽減や事業コストの削減等を目的として、土木建築分野のみならず、様々な事業分野において、「ジョイントベンチャー」という事業形態による役務の提供が行われているというのが実情であり、このような実情は、本願の指定役務を提供する事業分野においても同様といえる(別掲3参照)。
そうとすると、本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接する需要者は、該役務が「ジョイントベンチャー」という事業形態に基づき提供されるものであることを表したものとして看取、理解するにとどまり、これを自他役務の識別標識としては認識しないとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「JOINT VENTURE」(ジョイントベンチャー)」の語は、我が国では主として土木建築業界において使用されるものであって、本願の指定役務との関係においては、役務の具体的な内容等を表すために、取引上用いられている事実は認められず、また、請求人自身、「コンピュータ関連の情報、トレーニングサービス、サポートサービス」といった役務の提供にあたり、該役務の具体的な名称として、「JOINT VENTURE」の表示をしており、インターネット上のウェブ記事等において、本願商標が請求人の提供に係る該役務の名称として理解、使用されていることから、本願商標は、自他役務の識別力あるものとして登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、本願商標を構成する「JOINT VENTURE」ないしその表音である「ジョイントベンチャー」の各文字は、本願の指定役務を提供する事業分野における実情に照らせば、需要者をして、役務の提供に係る事業形態を表したものとして看取、理解されるにとどまり、自他役務の識別標識として機能し得ないことは、上述のとおりである。
また、請求人の提出に係る甲第1号証及び甲第2号証の1ないし4によれば、請求人は、法人向けのサービスとして、2011年(平成23年)3月初旬から、自己の製造、販売に係るコンピュータ等の商品に係るセットアップ、使用方法等のトレーニング及びソフトウェアのアップデートや修理等のサポート等を内容とする役務の提供を開始し、その提供にあたり、「JOINT VENTURE」の文字からなる標章を使用していることをうかがい知ることはできるものの、これらは自己のウェブサイトにおける「JOINT VENTURE」に係る概要説明及び利用規約(一部)並びに少数のニュース又はブログにおける上記役務の開始に関する紹介記事であるから、これらをもって、直ちに本願商標が自他役務の識別標識として機能しているとはいい難い。
イ 請求人は、事業形態を表すものの一種として理解される文字からなる商標が識別力を有するものとして登録された審決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、本願商標が、その指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得ないことは、上述のとおりであり、また、請求人が挙げる上記審決例は、いずれも本願商標とその構成、態様を異にするものであって、本件とは事案を異にするものであり、同一に論ずることができないものである。
ウ 請求人は、米国において、商標及び指定役務を本願と同様にするものについて登録されていることからすれば、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、諸外国と我が国の商標保護に関する法制は、細部においては自ずと異なるものであるから、本願商標の登録の適否は、専ら我が国商標法の下において判断されるべきものであって、諸外国における登録状況等の事情をもって、本願商標についてした上記判断が左右されるものではない。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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