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Trademark Appeal Case

識別力と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2013−900056(T2013−900056/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5538659号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5538659号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成24年6月14日に登録出願、同年10月16日に登録査定され、第3類「化粧品,せっけん類,香料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン」を指定商品として、同年11月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べている。

(1)引用商標

申立人が引用する登録第5021333号商標(以下「引用商標」という。)は、「Hand & Nail Harmony」の文字を標準文字で表してなり、平成17年10月20日に登録出願、第3類「スキンケア用のせっけん類,スキンケア用化粧品,肌用香料類,ネイルケア用化粧品,つけづめ,人工爪,つめ装飾用の転写シール,つけづめ用つめ型シルクメッシュ,つめに貼付する巻き爪矯正用フィルム,つめ用接着剤」を指定商品として、同19年1月26日に設定登録されたものであって、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号該当について

本件商標は、外側が太く内側が細い二重線からなる縦長の楕円形の輪郭からなる図形中に、つた模様並びに「HAND」及び「&NAIL」の各文字を配してなるところ、「HAND&NAIL」の文字に相応して、「ハンドアンドネイル」の称呼を生ずるものであり、その構成中「HAND」の文字は、「手」の意味を有し、「NAIL」の文字は、「爪」の意味を有するものであって、「HAND&NAIL」の文字からは、「手と爪」の観念が生ずるものである。

これに対し引用商標は、「Hand & Nail Harmony」の文字を標準文字で表してなり、その文字に相応して「ハンドアンドネイルハーモニー」の称呼を生じるものであり、その構成中「Harmony」の文字は、「調和」の意味を有し、「Hand & Nail Harmony」の文字からは、「手と爪の調和」の観念が生ずるものである。

本件商標の文字部分の「HAND&NAIL」の称呼と引用商標の「Hand & Nail Harmony」の称呼を比較するに、両者は、商標の称呼識別において重要な位置を占める構成文字前半にある「ハンドアンドネイル」を共通にするものであり、互いに聴き誤るおそれのある類似する称呼といわなければならない。また、観念においては、「手と爪」という意味で共通している。

してみれば、本件商標と引用商標は、称呼及び観念において類似するものであるから、互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(3)むすび

本件商標と引用商標とは、類似の商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、別掲のとおり、外側の線が太い二重線の縦長楕円形の輪郭の中に、装飾図形とその下に「HAND」の文字及び「&NAIL」の文字及び記号を配した構成からなるものである。

そして、その構成中、「HAND&NAIL」の文字部分は、「手と爪」程の意味合いを理解させるものであって、その指定商品との関係においては、その商品の使用部位である「手と爪」を表示したものとして認識されるものである。

そうすると、該文字は、「手と爪用の商品である」ことを表した商品の品質、用途の表示と認められるものであるから、自他商品の識別力がないか、あるいは極めて弱いものと判断するのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、該「HAND&NAIL」の文字部分が、自他商品の識別標識として取引に資されるということはできないものであって、図形部分とまとまりよく一体に表されたその構成全体をもって、取引者、需要者に認識、把握されるとみるのが相当である。

してみれば、本件商標は、その構成中の「HAND&NAIL」の文字部分を分離・抽出し、他の商標と比較して商標そのものの類否を判断すべきものではないから、該文字部分が要部であることを前提にして称呼及び観念を案出し、その上で、本件商標と引用商標とが類似する商標であるとの申立人の主張は、採用できない。

その他、本件商標と引用商標とが類似するとすべき理由は見いだせない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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