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結論

敗訴(請求棄却)

商標「ハイブリッド輻射空調」の記述的語の結合の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2013−1659(T2013−1659/J1))

審判番号
不服2013−1659(T2013−1659/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ハイブリッド輻射空調」
争点(論点)
記述的語の結合の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2013−1659(T2013−1659/J1)・不服)は、本件商標「ハイブリッド輻射空調」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的語の結合の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ハイブリッド輻射空調」の文字を標準文字で表してなり、第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年3月15日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同25年1月29日付け手続補正書により、第11類「輻射式暖冷房装置,輻射式家庭用電気式暖冷房装置」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ハイブリッド輻射空調』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中『ハイブリッド』の文字は『複合型』の意味を、『輻射』の文字は『車の輻のように一点から周囲に射出すること。放射。』の意味を有する語として、それぞれ知られているものである。そして、本願商標の指定商品に関する業界において、空調の方式の一つとして『輻射空調』があり、また、空調に関する複数の方式を組みあわせることを指す語として『ハイブリッド』の文字が使用されている実情が伺えることからすれば、本願商標は全体として『複合型の放射状の空調』程の意味合いを容易に認識させるものである。そうとすると、本願商標をその指定商品中の、例えば『複合型の輻射式暖冷房装置』等の、複合型、かつ、輻射式の空調に関する商品に使用しても、これに接する需要者・取引者は、前記の意味合いを認識するにとどまるというのが相当であるから、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「ハイブリッド輻射空調」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ハイブリッド」の文字は、「異種のものを組みあわせたもの。」、「輻射」の文字は、「車の輻(や)のように、中央の一点から周囲に射出すること。放射。」を意味するものであり、また、「空調」の文字は、「空気調節(エアコンディショニング)」の略語であって、「室内の空気の温度・湿度・清浄度などの調節。空気調節。空気調和。空調。エアコン。」を意味するもの(いずれも「広辞苑第六版」、株式会社岩波書店発行)である。

そして、別掲の1のインターネット及び新聞記事情報によれば、「輻射空調」の文字が、「冷温風や冷温水を用いて天井や床の温度をコントロールし、室内に輻射(放射)効果を発生させる空調方式」を表す語として用いられていることが認められる。

また、別掲の2のインターネット及び新聞記事情報によれば、例えば、機械冷房と自然換気等の複数の技術を組みあわせたものについて「ハイブリッド」の文字を用いて「ハイブリッド空調」と称していることが認められる。

そうとすると、「ハイブリッド輻射空調」の文字は、「複数の技術を組みあわせた輻射式空調」程の意味合いを表したものと認識されるものであり、これを補正後の指定商品「輻射式暖冷房装置,輻射式家庭用電気式暖冷房装置」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「複数の技術を組みあわせた輻射式空調による暖冷房装置,複数の技術を組みあわせた輻射式空調による家庭用電気式暖冷房装置」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとは認識し得ないというのが相当である。

してみれば、本願商標は、「ハイブリッド輻射空調」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものといわざるを得ない。

なお、請求人は、本願商標がその補正後の指定商品の品質等を表示するものとして取引上一般に使用されてなく、該指定商品の取引者、需要者をして直ちに特定の品質を表示したにすぎないものと認識されるものではないから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない旨主張する。

しかしながら、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の品質表示に該当するというためには、取引者、需要者が品質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるのであって、実際に商品の品質を表示するものとして使用されていることまでは必ずしも必要としない旨判示されている(平成13年(行ケ)第207号 東京高裁平成13年12月26日判決言渡参照)。

そうすると、たとえ、「ハイブリッド輻射空調」の文字が商品の品質等を表すものとして実際に使用されていないとしても、これに接する取引者、需要者は、商品の品質等を表示するものとして認識し得るものであることは上記のとおりである。

さらに、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するかどうかは、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであって、かつ、その判断時期は、査定時又は審決時と解されるべきものであるから、請求人の挙げた登録例は、いずれも、本願商標とはその商標の構成又は指定商品、指定役務が相違し、本願とは事案を異にするものといわざるを得ないものであり、それら登録例の存在によって、前記判断は何ら左右されないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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