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Trademark Appeal Case

商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−6501(T2012−6501/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「電気通信機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物,携帯電話用ストラップ及びネックピース,デジタル画像を記憶させた録画済ビデオディスク,レコード」、第14類「貴金属,キーホルダー,宝石箱,記念たて,身飾品(「カフスボタン」を除く。),宝玉及びその模造品,時計」、第16類「紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙類,文房具類,印刷物,写真立て,書画」、第18類「皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,革ひも」、第21類「食器類,なべ類,化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),植木鉢,貯金箱,花瓶,ガラス製包装用容器(「ガラス製栓・ガラス製ふた」を除く。),陶器製包装用容器」、第24類「織物(「畳べり地」を除く。),布製身の回り品,布団,毛布,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,布製ラベル」、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,歌がるた,トランプ,遊戯用器具,運動用具」を指定商品として、平成21年8月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1592154号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和54年5月30日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年5月26日に設定登録され、その後、平成5年10月28日、同15年1月21日及び同25年5月14日の3回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同15年6月11日に指定商品を第9類、第15類、第20類及び第28類に属する別掲3に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第1869858号商標(以下「引用商標2」という。)は、「キユーピー」の片仮名を書してなり、昭和58年7月26日に登録出願、第21類に属する別掲4に記載のとおりの商品を指定商品として、同61年6月27日に設定登録され、その後、平成8年10月30日及び同18年7月4日の2回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第2052431号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和59年10月3日に登録出願、第17類に属する別掲5に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年6月24日に設定登録され、その後、平成10年6月30日及び同20年6月24日の2回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(4)登録第2715873号商標(以下「引用商標4」という。)は、「KEWPIE」の欧文字を書してなり、昭和63年6月17日に登録出願、第23類に属する別掲6に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年8月30日に設定登録され、その後、同18年7月25日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(5)登録第4331076号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成10年11月24日に登録出願、第1類に属する別掲7に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年10月29日に設定登録され、その後、同21年6月16日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(6)登録第4422984号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成11年5月10日に登録出願、第10類に属する別掲8に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月6日に設定登録され、その後、同22年10月5日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(7)登録第4455273号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成11年5月10日に登録出願、第9類に属する別掲9に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年2月23日に設定登録され、その後、同23年2月1日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(8)登録第4564585号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成13年7月18日に登録出願、第5類及び第29類ないし第33類に属する別掲10に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月26日に設定登録され、その後、同23年11月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(9)登録第4569666号商標(以下「引用商標9」という。)は、「KEWPIE」の欧文字を標準文字により表してなり、平成13年6月1日に登録出願、第5類に属する別掲11に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年5月17日に設定登録され、その後、同23年11月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(10)登録第4867564号商標(以下「引用商標10」という。)は、「KEWPIE」の欧文字を標準文字により表してなり、平成16年12月20日に登録出願、第16類、第24類及び第25類に属する別掲12に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年5月27日に設定登録されたものである。

(11)登録第4867574号商標(以下「引用商標11」という。)は、「KEWPIE」の欧文字を標準文字により表してなり、平成16年12月21日に登録出願、第18類に属する別掲13に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年5月27日に設定登録されたものである。

(12)登録第4931991号商標(以下「引用商標12」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年6月29日に登録出願、第20類に属する別掲14に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年2月24日に設定登録されたものである。

(13)登録第4931992号商標(以下「引用商標13」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年6月29日に登録出願、第21類に属する別掲15に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年2月24日に設定登録されたものである。

(14)登録第5065817号商標(以下「引用商標14」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年6月29日に登録出願、第14類に属する別掲16に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年7月27日に設定登録されたものである。

(15)登録第5065818号商標(以下「引用商標15」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年6月29日に登録出願、第18類に属する別掲13に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年7月27日に設定登録されたものである。

(16)登録第5065819号商標(以下「引用商標16」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年6月29日に登録出願、第24類に属する別掲17に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年7月27日に設定登録されたものである。

(17)登録第5065820号商標(以下「引用商標17」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年6月29日に登録出願、第25類に属する別掲18に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年7月27日に設定登録されたものである。

(18)登録第5114824号商標(以下「引用商標18」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年5月30日に登録出願、第16類に属する別掲19に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年2月29日に設定登録されたものである。

以下、引用商標1ないし18を一括して、単に「引用各商標」ということがある。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、図形と文字とを組み合わせた構成からなるところ、左に配された図形部分は、頭頂部の髪と思しき部分が尖り、広い額の下には、パッチリとした大きな目があり、また、背中には、翼と思しき小さな羽根がある幼児の頭部を描いた図形であって、これらの特徴から、我が国において、大正期から国民の間に親しまれていた「キューピー人形」の頭部を表したものと直ちに理解されるものといえる。また、該図形の右には、その図形の約6倍の幅をもって、やや太字で表した「ROSEO’NEILLKEWPIE」の文字を横書きしてなり、その下に、該欧文字部分の読みを特定したものと理解される「ローズオニールキューピー」の文字を横書きしてなるところ、該片仮名部分は、上段の欧文字部分の約2分の1の幅・高さをもって、細字で表してなるものである。

そして、本願商標は、その構成中の「ROSEO’NEILLKEWPIE」の文字部分が文字の太さ・大きさからみて、構成全体において大きな比重を占めるものであることは否定し得ないが、そうであるとしても、本願商標の構成中の図形の存在が全く無視されるとか、文字部分に付随したものであるということはできない。すなわち、本願商標の構成中の図形部分は、上記のとおり、大正期から国民の間に広く親しまれていた「キューピー人形」の頭部を表したものと直ちに理解されるものであり、「キューピー人形」の周知性からみて、本願商標に接する需要者は、その図形部分に強く印象づけられるといえる。

さらに、「キューピー」の語ないし「キューピー人形」がローズ・オニール(RoseO’Neill)の創作に係るものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているものと認めることはできないから、本願商標の図形部分と、「ROSEO’NEILLKEWPIE」の文字部分及びその読みを特定したものと理解される「ローズオニールキューピー」の文字部分とは、観念上密接に関連づけられて認識されるものではない。

そうすると、本願商標に接する需要者は、その構成中の図形部分と文字部分とを常に一体のものとしてのみ把握するものとはいえず、該図形部分又は文字部分より生じるそれぞれの称呼及び観念のみをもって、商品の取引に当たるとみるのが相当であるところ、文字部分より生じると認められる「ローズオニールキューピー」の称呼はやや冗長である上に、「ROSEO’NEILL/ローズオニール」の語がさほど親しまれたものでないのに対し、該図形部分は、我が国の国民の間に広く親しまれた「キューピー人形」の頭部を表したものと直ちに理解されるものであるから、該図形部分を捉えて、これより生じると認められる「キューピー」の称呼及び「キューピー人形」の観念をもって、商品の取引に当たる場合がむしろ多いとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、その構成中の文字部分より「ローズオニールキューピー」の称呼が生じることがあるとしても、第一義的には、その構成中の図形部分に相応した「キューピー」の称呼及び「キューピー人形」の観念が生じるものといわなければならない。

(2)引用商標1ないし18

ア 引用商標1、3、5ないし8及び12ないし18は、前記2のとおり、別掲2のとおりの構成からなる「キューピー」の片仮名、引用商標2は、「キユーピー」の片仮名をそれぞれ書してなるものであるから、該片仮名に相応して、「キューピー」の称呼及び「キューピー人形」の観念を生じるものである。

イ 引用商標4及び9ないし11は、前記2のとおり、「KEWPIE」の欧文字を書してなるから、該欧文字に相応して、「キューピー」の称呼及び「キューピー人形」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標1ないし18との類否について

本願商標と引用商標1ないし18は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりであるから、外観上明らかに区別し得る差異を有するものであるとしても、いずれも「キューピー」の称呼及び「キューピー人形」の観念を生じるものであるから、称呼及び観念を同じくする類似の商標というべきである。

また、引用商標1ないし18の指定商品中には、本願商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものであるから、本願商標と引用商標1ないし18とは、これを同一又は類似の商品に使用した場合、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものと認める。

(4)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標の構成中、図形部分を分離抽出することは、最高裁の判例に違背するものであって、本願商標からは、ローズ・オニール(RoseO’Neill)の創作したキューピーのイラスト及び文字部分に相応して、「ローズオニールキューピー」の称呼及び「ローズ・オニール・キューピー」「ローズ・オニールのキューピー」の観念が生じる旨主張する。

しかしながら、上記(1)の認定のとおり、「キューピー」の語ないし「キューピー人形」がローズ・オニール(RoseO’Neill)の創作に係るものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているものと認めることはできず、本願商標に接する需要者は、広く親しまれた「キューピー人形」の頭部を表したものと直ちに理解される本願商標の構成中、図形部分を捉えて、これより生じる称呼及び観念をもって、商品の取引に当たる場合が多いというべきである。

したがって、本願商標の構成中の図形部分は、自他商品の識別標識としての機能を有する部分ということができるから、上記請求人の主張は、理由がない。

イ 請求人は、本願商標と同一の構成からなる商標(登録第5414009号商標)が「キューピー」の称呼及び観念が生じる先願の商標が存在するにもかかわらず商標登録を受けている事実から、本願商標は、引用各商標とは類似しない旨主張する。

しかしながら、請求人の主張する登録商標(登録第5414009号商標)は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当する旨の登録無効の審判が請求され、該登録商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の審決が平成24年7月30日に確定し、同年8月23日に登録の抹消がされている。

したがって、上記請求人の主張は、採用することができない。

(5)むすび

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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