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Trademark Appeal Case

称呼同一と観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−11729(T2013−11729/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「真仙」の漢字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。)」を指定商品として、平成24年8月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第48497号商標(以下「引用商標1」という。)は、筆書き風の「神仙」の漢字を縦書きしてなり、明治44年8月4日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月16日に設定登録され、その後、7回にわたる商標権の存続期間の更新登録のほか、平成13年6月13日に、指定商品を第5類「薬剤(日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第134080号商標(以下「引用商標2」という。)は、筆書き風の「神泉」の漢字を縦書きしてなり、大正10年5月28日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月26日に設定登録され、その後、7回にわたる商標権の存続期間の更新登録のほか、平成13年4月11日に、指定商品を第5類「薬剤(日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(3)登録第737292号商標(以下「引用商標3」という。)は、「シンセン」の片仮名を横書きしてなり、昭和38年6月3日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同42年3月29日に設定登録され、その後、4回にわたる商標権の存続期間の更新登録のほか、平成19年5月23日に、指定商品を第5類「薬剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(4)登録第746791号商標(以下「引用商標4」という。)は、「新泉」の漢字と「SHINSEN」の欧文字とを2段に表してなり、昭和39年9月7日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同42年6月30日に設定登録され、その後、4回にわたる商標権の存続期間の更新登録のほか、平成19年5月23日に、指定商品を第5類「薬剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。

以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「真仙」の漢字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書類に載録された成語とは認められないものの、該文字を構成する「真」及び「仙」の各漢字は、それぞれ「シン」の読み及び「まこと、ほんとう」の意味を有する語並びに「セン」の読み及び「仙人」の意味を有する語(各語の読み及び意味は、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)から引用。)として、いずれも一般に慣れ親しまれているものであるから、その構成文字に相応して、「シンセン」の称呼を生ずるというのが自然であり、また、「真」及び「仙」の漢字それぞれが上記の意味を有するものであるから、「真の仙人」程の意味合いを想起させることも決して少なくないというのが相当である。

他方、引用商標1は、前記2(1)のとおり、「神仙」の漢字を縦書きしてなるところ、該文字は、「シンセン」の読み及び「神通力を得た仙人」(前出「広辞苑第六版」)の意味を有する語であるから、その構成文字に相応して、「シンセン」の称呼を生ずるものであり、「神通力を得た仙人」の観念を生ずるものである。

同じく、引用商標2は、前記2(2)のとおり、「神泉」の漢字を縦書きしてなるところ、該文字は、「シンセン」の読み及び「神域の泉」(前出「広辞苑第六版」)の意味を有する語であるから、その構成文字に相応して、「シンセン」の称呼を生ずるものであり、「神域の泉」の観念を生ずるものである。

同じく、引用商標3は、前記2(3)のとおり、「シンセン」の片仮名を横書きしてなるところ、該文字は、その構成文字に相応する「シンセン」の称呼を生ずるものではあるが、その称呼と同一の読みを有する成語は、引用商標1及び引用商標2と同一の文字からなる「神仙」及び「神泉」のほかにも、例えば、「新鮮」、「新選」、「深浅」など、多種にわたることからすれば、特定の観念を生ずることのないものというのが相当である。

同じく、引用商標4は、前記2(4)のとおり、「新泉」の漢字と「SHINSEN」の欧文字とを2段に表してなるところ、下段の欧文字は、上段の漢字の読みを欧文字表記したものと看取、理解され得るものであり、また、上段の漢字は、辞書類に載録された成語とは認められないものであって、該漢字部分を構成する「新」及び「泉」の各漢字は、それぞれ「シン」の読み及び「あたらしいこと」の意味を有する語並びに「セン」の読み及び「いずみ。地中からわき出る水。」の意味を有する語(前出「広辞苑第六版」)として、いずれも一般に慣れ親しまれているものであるから、引用商標4は、その構成文字全体に相応して、「シンセン」の称呼を生ずるものであり、「新しい泉」程の意味合いを想起させるものというのが相当である。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、まず、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、上記のとおり、いずれも漢字2字という短い文字構成からなるものであって、その構成文字を異にするものであるから、外観上、見誤るおそれはなく、また、本願商標と引用商標3及び引用商標4とは、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、外観上、明らかな相違があるものであるから、相紛れるおそれはない。

また、本願商標と引用商標とは、いずれも「シンセン」の称呼を生ずることから、両商標は、称呼を共通にするものである。

さらに、観念についてみると、本願商標は「真の仙人」程の意味合いを想起させるものであるのに対し、引用商標1は「神通力を得た仙人」の観念を、引用商標2は「神域の泉」の観念を生ずるものであり、また、引用商標4は「新しい泉」程の意味合いを想起させるものといい得るから、本願商標と引用商標1、引用商標2及び引用商標4とは、観念において相違するものであって、相紛れるおそれはない。また、引用商標3は特定の観念を生じないものであるから、本願商標と引用商標3とは、観念において類似するものとはいえず、相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にするものであるとしても、外観及び観念において、相紛れるおそれのないものであるから、これら両商標における異同を総合勘案すれば、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、ほかにこれを左右する特段の事情も見当たらないから、非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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