sokuhyo

Trademark Appeal Case

記述的文字の要部性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−1008(T2013−1008/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類及び第43類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成24年3月13日に登録出願され、その後、本願の指定商品及び指定役務については、当審における同25年1月24日付け手続補正書をもって、第43類「飲食物の提供」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4665734号商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成14年3月22日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同15年4月25日に設定登録され、その後、同25年4月9日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

ア 本願商標は、別掲1のとおり、薄灰色の正方形のほぼ中央に、灰色に彩色してなる6つの正六角形と滴状の図形との組合せからなる図形及び「bistro」の欧文字と「BEE」の欧文字とを2段書きにしてなるもの(前者は後者に比して12分の1程度の大きさで小さく表されている。)を配してなるところ、その構成態様に照らせば、本願商標は、上記各図形と各欧文字とを組み合わせてなる結合商標といえるものであって、そのうちの正方形部分は、背景的なものとして看取、把握され得るものであり、また、6つの正六角形と滴状の図形との組合せからなる図形部分は、直ちに特定の事物を表したものとして認識されるとはいい難いものであって、出所識別標識としての称呼及び観念を生じることはないとみるのが相当である。そして、上記「bistro」の欧文字は、「ビストロ」の読み及び「小さな居酒屋、ビストロ、一杯飲み屋」の意味を有する仏語として、同じく、「BEE」の欧文字は、「ビー」の読み及び「ミツバチなどの花蜂」の意味を有する英語として、いずれも一般に知られた成語であることからすれば、これらが、出所識別標識としての称呼及び観念を生じることのない上記各図形部分と密接な関連を有するものとして認識されるとはいい難い。

そうとすると、本願商標の構成中の「bistro」及び「BEE」の各欧文字部分は、その位置するところと相まって、これに接する者をして、その構成中の各図形部分から分離して看取、把握され得るものである。

イ ところで、「bistro」の欧文字は、上記のとおり、「ビストロ」の読み及び「小さな居酒屋、ビストロ、一杯飲み屋」の意味を有する仏語であって、本願の指定役務を提供する業界においては、例えば、「ビストロ○○」や「bistro○○」のように、上記仏語の意味に相応する飲食店であることを表すために、店名の一部に用いることが一般に広く行われていることに加え、そのような店名を採用している飲食店にあっては、以下の(ア)ないし(キ)に示すように、店の紹介に当たり、店名に含まれる「ビストロ」又は「bistro」の文字部分を省略した表示を用いることが少なからずあるというのが実情である。

(ア)「ぐるなび」のウェブサイトにおいて、「ビストロウフウフ/bistro oeuf oeuf」の見出しの下、「豚肉料理自慢の骨太フレンチビストロ!!自社輸入ワインと楽しむ豊富なこだわりのお料理はフランスの田舎味・・・一皿一皿は、他にはない大盛りサイズがウフウフ流!!!」との記載がある(http://r.gnavi.co.jp/b696003/)。

(イ)「はぴたん 光Hokkaido Happyタウン」のウェブサイトにおいて、「BAR & Bistro Bee Miel(バール&ビストロ ビーミエル)」の見出しの下、「こんなお店です[特長・概要]/ビーミエルはバールやワインバー、ビストロやリストランテをお客様の使い方次第で楽しんでもらうのが基本コンセプト。」との記載がある(https://h-happytown.jp/shopdata/?id=23-00-1229)。

(ウ)「Bistro COZY」のウェブサイトにおいて、「ランチメニュー」の見出しの下、「4品の中から1品選んで頂くランチ そのなかの1つ あつあつ煮込みハンバーグはテレビなどでも取り上げられたCOZYのカンバンメニューの1つで、これはいつでもあります。」との記載がある(http://www.bistrocozy.com/)。

(エ)「BISTRO BROOK KITCHEN」のウェブサイトにおいて、「Cencept」の見出しの下、「BROOK KITCHENでは、食材に拘った伝統的なフランス料理をBROOKLYNの『気取らないスタイル』になぞらえ、本当に美味しいと思う料理をカジュアルな空間で、楽しみながらお食事いただけます。」との記載がある(http://brook-kitchen.com/concept/)。

(オ)「BISTRO ASSIETTE」のウェブサイトにおいて、「ビストロとは、フランス料理店の中で『小さな食堂』や『居酒屋』等の意味になります。高級なイメージのあるフランス料理を気軽にワイワイと愉しんで頂きたい♪ そんな思いから『アシェット』は誕生いたしました。」との記載がある(http://www.assiette2005.jp/)。

(カ)「Bistro UMECHI」のウェブサイトにおいて、「Concept/コンセプト」の見出しの下、「UMECHIでは地元で取れた新鮮な野菜や魚、また全国から厳選した食材。」との記載がある(http://www.umechi.com/concept.html)。

(キ)「bistro YUIGA」に係るオフィシャルファンページにおいて、「Information」の見出しの下、「YUIGAは、ご夫婦二人で経営されているビストロです。世界中を旅されたオーナーのフランス料理をベースとした独創的な料理が楽しめます。」との記載がある(http://www.juno.dti.ne.jp/~arumami/yuiga/)。

ウ 本願商標は、上記アのとおり、その構成中の「bistro」及び「BEE」の各欧文字部分が分離して看取、把握され得るものであるところ、上記イにおいて述べた本願の指定役務に係る取引の実情を踏まえれば、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、該「bistro」の欧文字部分について、それが「小さな居酒屋」ほどの意味を表したもの、すなわち、役務の提供の場所を表したものとして認識する場合も決して少なくないとみるのが相当である。

してみれば、本願商標の構成中の「bistro」の欧文字からは、出所識別標識としての称呼及び観念を生じることはなく、該欧文字以外の「BEE」の欧文字部分が出所識別標識として強く支配的な印象を与えるというべきである。

エ 以上によれば、本願商標は、その構成中、「BEE」の欧文字部分が出所識別に当たっての要部であり、該欧文字に相応して、「ビー」の称呼を生じ、「ミツバチなどの花蜂」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲2のとおりの構成からなるところ、その書体は、レタリング手法の一であるブラッシュ・スクリプトと称するもの(「レタリングデザイン」、株式会社グラフィック社発行)に近似するものであって、看者をして、「Bee」の欧文字を表したものと認識することが困難なものとはいい難いことからすれば、引用商標は、該「Bee」の欧文字に相応して、「ビー」の称呼を生じ、「ミツバチなどの花蜂」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、その構成中にあって出所識別標識としての要部たる「BEE」の欧文字部分に相応する「ビー」の称呼及び「ミツバチなどの花蜂」の観念を生じるものであるのに対し、引用商標は、その構成文字に相応する「ビー」の称呼及び「ミツバチなどの花蜂」の観念を生じるものであるから、両商標は、称呼及び観念を同一とするものである。

また、本願商標と引用商標とは、その構成全体をもって比較するときは、外観上、相違するものの、本願商標の構成中にあって出所識別標識としての要部たる「BEE」の欧文字部分と引用商標「Bee」とを比較するときは、大文字の「E」と小文字の「e」との差異を除けば、綴りを同じくするものであり、互いに近似する印象を与えるものといえる。

以上を総合勘案すれば、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきであり、また、本願の指定役務は、引用商標に係る指定役務と同一のものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(4)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標について、文字と図形とが緊密に連結した結合商標として、視覚上、一体的に扱われるべきとし、さらに、その構成中の文字部分については、取引者、需要者をして、「bistro BEE」の文字を一体不可分のものと認識、把握し、商取引に当たるものと判断するのが相当である旨主張する。

しかしながら、本願商標は、その指定役務に係る取引の実情に照らせば、その構成中の「BEE」の文字部分が出所識別に当たっての要部たり得るものであって、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるものであること、上記(1)のとおりであるから、請求人による上記主張は採用することができない。

イ 請求人は、本願商標が、「梅田ミツバチプロジェクト」と称するプロジェクトの支援を実現化するために、平成24年1月11日に開業し、現在も営業を継続しているイタリアンレストランの商号として使用しているものであるのに対し、引用商標は、ダーツやカード、パーティーゲーム等を気軽に楽しめるダイニングダーツバーについて使用しているものであることからすれば、両商標は、役務の出所において誤認混同しない非類似の商標と判断されるものである旨主張する。

しかしながら、本願の指定役務と引用商標に係る指定役務とは、いずれも「飲食物の提供」であり、また、既述のとおり、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標であることからすれば、本願商標をその指定役務に使用するときは、引用商標との関係において、出所の混同を生ずるおそれは免れ得ず、よって、請求人による上記主張は採用することができない。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。