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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と文字の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−11567(T2013−11567/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「麦王」の漢字を標準文字で表してなり、第1類、第5類、第29類、第31類及び第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年6月7日に登録出願、その後、本願の指定商品については、原審における同年12月11日付け並びに当審における同25年6月19日付け及び同年7月18日付けの手続補正書により、最終的に、第5類「ビタミン剤,アミノ酸剤,滋養強壮変質剤,カルシウム剤,食品強化剤,栄養補助食品,サプリメント,食物繊維」、第29類「冷凍野菜,カレー・シチュー又はスープのもと,即席カレー,即席シチュー,即席スープ,即席みそ汁,野菜スープのもと,加工野菜及び加工果実,調理用野菜ジュース,調理用野菜ジュースのもと,調理用青汁,調理用青汁のもと,お茶漬けのり,ふりかけ,食用タンパク」及び第31類「野菜」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4993403号商標(以下「引用商標1」という。)は、「爆王」の漢字を標準文字で表してなり、平成17年12月28日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年10月6日に設定登録されたものである。

(2)登録第5003750号商標(以下「引用商標2」という。)は、「爆王」の漢字を標準文字で表してなり、平成17年12月28日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年11月17日に設定登録されたものである。

(3)登録第5009160号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成18年3月27日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月8日に設定登録されたものである。

以下、引用商標1ないし引用商標3をまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、前記1のとおり、「麦王」の漢字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書類に載録された成語とは認められないものであり、かつ、特定の意味を有する語として一般に知られているとも認められないものであるから、その構成文字に相応して、「ムギオウ」又は「バクオウ」の称呼を生ずるものであり、また、該文字を構成する「麦」及び「王」の漢字のそれぞれの意味に相応して、その構成全体から「麦の王(最もすぐれたもの)」程の意味合いを想起させることも決して少なくないというのが相当である。

(2)引用商標

引用商標1及び引用商標2は、前記2の(1)及び(2)のとおり、いずれも「爆王」の漢字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書類に載録された成語とは認められないものであって、かつ、特定の意味を有する語として一般に知られているとも認められないものであるから、その構成文字に相応して、「バクオウ」の称呼を生ずるものであり、また、該文字を構成する「爆」及び「王」の漢字のそれぞれの意味を勘案しても、その構成全体をもってまとまりある意味合いを想起させるものとはいい難い。

また、引用商標3は、別掲のとおり、特定の事物を表したものとは認識し得ない赤色の図形の中央に筆文字風の書体をもって白抜きに表してなる「爆王」の漢字を配してなるところ、該図形部分から特定の称呼及び観念を生ずるとはいい難く、かつ、その構成態様に照らせば、「爆王」の漢字部分が商品の出所識別標識として分離、独立して認識され得るとみるのが相当であることからすれば、該文字部分に相応して、引用商標1及び引用商標2における場合と同様、「バクオウ」の称呼を生じ、特定の観念を生じるとはいい難いものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

ア 外観

本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、上記のとおり、いずれも漢字2字という短い文字構成からなるものであって、1文字目における「麦」と「爆」との差異を有することからすれば、外観上、容易に区別し得るものであるから、相紛れるおそれはない。

また、本願商標と引用商標3とは、これを構成する文字の1文字目における「麦」と「爆」との差異を有するのみならず、図形部分の有無においても明確な差異を有するものであるから、外観上、明らかに区別し得るものであり、相紛れるおそれはない。

イ 称呼

本願商標は「ムギオウ」又は「バクオウ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は「バクオウ」の称呼を生ずることから、両称呼は、「バクオウ」の称呼を生ずる点において共通するものである一方、本願商標から生ずる「ムギオウ」の称呼と引用商標から生ずる「バクオウ」の称呼とを比較するときは、両称呼は、その音の構成において明らかな差異を有するものであるから、相紛れるおそれはない。

ウ 観念

本願商標は「麦の王(最もすぐれたもの)」程の意味合いを想起させるものであるのに対し、引用商標は特定の観念を生ずることのないものであるから、両商標は、観念において類似するものとはいえず、相紛れるおそれはない。

エ 小括

本願商標と引用商標とは、外観及び観念において相紛れるおそれのないものであって、称呼においても、本願商標から「バクオウ」の称呼を生ずるとした場合においてのみ、引用商標と称呼を同じくするといえるものであるから、これら両商標における異同を総合勘案すれば、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、ほかにこれを左右する特段の事情も見当たらない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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