Trademark Appeal Case
著名愛称と複合商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90118(T2000−90118/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4325297号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年4月13日に登録出願され、「WONDER BEETLE」の文字を横書きしてなり、第9類「測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,加工ガラス(建築用のものを除く。),映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として、平成11年10月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
申立人が生産する「Volkswagen−Type(フォルクスヴアーゲン−タイプ)1」は、1938年7月最初の国民車VW38が披露され、その形状が「カブト虫」に似ていることからニューヨークタイムスの記者が皮肉を込めて「BEETLE」(ビートル)と呼んだことから始まるといわれ、「BEETLE」(ビートル)は愛称として世界中の人々に親しまれてきた。その生産台数は生産開始から30年(1977年ドイツ製最後)、排ガス対策の影響で命が尽きるときるまでに、2000万台を超える大ヒット商品となっている。「ビートル」の生産が一旦中止されたがその名声は全く衰えることを知らず、1979年メキシコで生産が続いており、1993年ブラジルでも生産が開始されている。そして、1997年デトロイト・モーターショーで「ニュービートル」が発表され人気を得ているものであり、申立人使用の商標「BEETLE」(ビートル)は、需要者の間に広く認識され、著名となっているところ、本件商標は、その構成中に「BEETLE」の文字を含むものであるから、本件商標をその指定商品について使用した場合、申立人に係る「BEETLE」(ビートル)が使用される乗用自動車の購買者及び本件商標が使用される商品の購買者は一般消費者である点で共通するものもあり、需要者は、申立人の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
申立人提出の証拠を徴するに、「BEETLE(ビートル)」が申立人に係る自動車の愛称として親しまれていたことは認め得るが、該自動車の商標は「Volkswagen」「フォルクスワーゲン」として知られ、著名になっていたというべきである。
また、申立人に係る「ビートル」の愛称で生産されていた自動車の生産中止から20年以上も経過した1997年に「New Beetle」商標を使用した自動車が発表され、これが「BEETLE(ビートル)」の著名性を引き継いでいるとしても、商品「自動車」と本件商標の指定商品とは、その生産者、販売場所、取引系統などを別異にする商品である。
しかして、本件商標は、「WONDER BEETLE」の文字を横書きしてなり、該構成文字は外観上もまとまりよく表され、該構成中の「BEETLE」の文字部分が独立して認識されるとみるべき特段の理由は見いだせないものであるから、本件商標は、構成文字全体をもって把握、認識され、該構成文字に相応して「ワンダービートル」の称呼を生じ、また、「BEETLE」の文字は、我が国においては「カブト虫」を意味する語として親しまれているものであるから、これよりは、「不思議なカブト虫」程度の観念を生ずるものであり、申立人に係る自動車の愛称を想起させるものとは認められない。
そうとすれば、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じるおそれはないものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。