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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2012−300730(T2012−300730/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4647677号商標(以下「本件商標」という。)は、「INFINITI」の文字と「インフィニティ」の文字を二段に表してなり、平成14年3月18日に登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、平成15年2月21日に設定登録され、その後、平成25年1月22日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

そして、本件審判の請求の日は、平成24年10月3日である。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を「本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。」旨述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第2号証を提出した。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第6号証を提出した。

(1)本件商標は、平成14年3月18日に、スイス国在住のアルコン,インコーポレイテッド(以下「前商標権者」という。)によって登録出願され、平成15年2月21日付けで登録されたものを、平成24年2月27日付けで合併により現在の商標権者(以下「現商標権者」という。)が譲り受けたものである。

また、本件商標は、日本国内において、前商標権者の100%出資により設立された日本アルコン株式会社(以下「日本アルコン」という。)が使用の許諾を受け使用している。そして、2011年(平成23年)、前商標権者と現商標権者との合併により、日本アルコンは、現商標権者の傘下に入り、本件商標の使用の許諾を受けているので、前商標権者との関係においても、現商標権者との関係においても、本件商標を使用することのできる正当な権限を有する通常使用権者である(乙1、乙2)。

(2)通常使用権者たる日本アルコンは、本件商標と社会通念上同一である商標を白内障手術装置及び白内障手術に用いられるハンドピース並びにリモートコントロール等について、遅くとも2005年(平成17年)の時点から現在に至るまで、日本国内で使用している(乙3〜乙6)。

ア 乙第3号証は、添付文書と呼ばれる書類の写しである。添付文書とは、医療機器の取扱いを定めた薬事法第63条の2の規定に合致するよう制作・添付するものである。乙第3号証は、2005年(平成17年)から現在に至るまで使用されている医療用機械器具(白内障手術装置)についての日本アルコンが作成した添付文書であって、本件商標と社会通念上同一である商標「インフィニティ」の文字が使用されている。

イ 乙第4号証も、日本アルコンの作成に係る添付文書である。乙第4号証は、2007年(平成19年)から現在に至るまで使用されている医療用機械器具(白内障手術装置の付属品)についての添付文書で、本件商標と社会通念上同一である商標「インフィニティ」の文字が使用されている。

ウ 乙第5号証は、2012年(平成24年)9月に、第4版として日本アルコンが発行した医療用機械器具(白内障手術装置)の取扱説明書の表紙の写しである。ここには、本件商標と社会通念上同一である商標「インフィニティ」の文字が使用されている。

エ 乙第6号証は、日本アルコンの2012年(平成24年)10月版製品価格表である。眼科機器の白内障手術装置及びアクセサリの項目に本件商標と社会通念上同一の商標が使用されている。

(3)以上のように、本件商標は、本件商標の通常使用権者である日本アルコンによって、本件審判の請求の登録(平成24年10月3日)前3年以内に日本国内において、その指定商品「医療用機械器具」について継続的に使用されていることは明らかである。

4 当審の判断

(1)甲第1号証及び乙第1号証ないし乙第6号証によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 前商標権者(アルコン,インコーポレイテッド)は、現商標権者(ノバルティス アクチェンゲゼルシャフト)に吸収合併され、当該合併は、2011年(平成23年)4月8日に、両社所在地の管轄商務局に登記された。この合併により、前商標権者の100%出資により設立された日本アルコンは、現商標権者の子会社となった(乙1、乙2)。また、本件商標の商標権は、平成24年2月27日受付の「一般承継による商標権の移転」により前商標権者から現商標権者に移転された(甲1)。

イ 日本アルコンは、商品「超音波白内障手術装置(インフィニティ ビジョンシステム)」の製造販売元として、当該装置に関する薬事法第63条の2に規定する添付文書(2012年(平成24年)5月1日改訂(第6版))を作成し、これに「インフィニティ」の文字よりなる商標を表示した(乙3)。

ウ 日本アルコンは、商品「超音波白内障手術装置(インフィニティ ビジョンシステム)の付属品」の製造販売元として、当該装置の付属品に関する薬事法第63条の2に規定する添付文書(2010年(平成22年)3月24日改訂(第4版))を作成し、これに「インフィニティ」の文字よりなる商標を表示した(乙4)。

エ 日本アルコンは、商品「白内障手術装置(インフィニティ ビジョンシステム)」の取扱説明書(第4版)を2012年(平成24年)9月に発行した。当該取扱説明書の表紙には、「インフィニティ」の文字が表示されている(乙5)。

オ 日本アルコンは、商品「白内障手術装置(インフィニティ ビジョンシステム)」及びその付属品(アクセサリ)等についての「製品価格表/2012年(平成24年)10月版」を作成した(乙6)。

(2)前記(1)で認定した事実によれば、本件商標の通常使用権者と認めることができる日本アルコンは、本件審判の請求の登録(平成24年10月3日)前3年以内に、商品「超音波白内障手術装置(インフィニティ ビジョンシステム)及びその付属品」に関する添付文書・取扱説明書・製品価格表を作成し、これらを頒布したものと推認することができる。そして、上記各書類に掲載された商品「超音波白内障手術装置(インフィニティ ビジョンシステム)及びその付属品」は、本件請求に係る指定商品に含まれること、これらの商品には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である「インフィニティ」が付されていたことを、それぞれ認めることができる。

してみると、上記通常使用権者の行為は、「商品又は役務に関する広告、定価表若しくは取引書類に標章を付して・・頒布・・する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当するものということができる。

したがって、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成24年10月3日)前3年以内に日本国内において、通常使用権者が請求に係る指定商品に含まれる「超音波白内障手術装置及びその付属品」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。

一方、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

(3)むすび

以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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