結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2012−301004(T2012−301004/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2183084号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり,「agave」(「e」の文字にアクセント記号が付されている。以下「agave(アクセント付)」という。)の欧文字及び「アジェイブ」の片仮名を上下二段に表してなり、昭和62年5月12日に登録出願、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成元年10月31日に設定登録され、その後、同11年10月26日及び同21年10月20日の2回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、同22年1月6日に指定商品を第3類「化粧品,せっけん類,洗顔料,歯磨き,香料類」とする指定商品の書換登録がされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中の「化粧品,せっけん類,洗顔料,香料類」(以下「本件請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
ア 乙第3号証及び乙第4号証は、被請求人が製造販売すると主張するシャンプー及びヘアコンディショナーの写真である。これらに表されたボトルの表面及び裏面に白、橙又は黒色の標準書体にて欧文字「ageve」が表示されている。
しかし、該文字は、本件商標の一部を構成する「agave(アクセント付)」とはスペリングが明らかに異なっており、また、社会通念上同一と見ることもできない。
イ 本件商標中の「agave(アクセント付)」は単子葉植物「竜舌蘭(リュウゼツラン)」を意味する仏語であり「アガヴェ」と発音される(甲2)。
仮に、「agave(アクセント付)」がアクセント記号がない「agave」と誤認識されても、「agave」は仏語で「アガブ」(甲2)、英語で「アガーヴィー」と発音される(甲3)。
つまり、「agave(アクセント付)」から本件商標下段に表された「アジェイブ」の発音は生じ得ない。
そうであれば、「アジェイブ」は、「agave(アクセント付)」とは何ら対応関係になく(「agave(アクセント付)」の読み仮名を表したものでもなく)、「agave(アクセント付)」と並んで、本件商標の主要素を構成する文字と見るべきである。
したがって、本件商標は、その上段及び下段より、一連の「アガヴェ・アジェイブ」の称呼が生じると考えるべきである。
ウ 乙第3号証及び第4号証では、ボトルの裏面最上段に片仮名文字「アジェイブ」が黒文字標準書体にて表示されている。
しかし、該文字と本件商標とは構成が異なり、また、社会通念上同一ということもできない。
エ 乙第5号証ないし乙第8号証は、被請求人商品の納品書等であり、「品名」欄に片仮名「アジェイブ」の文字が表示されている。
しかし、「アジェイブ」は、本件商標と社会通念上同一の商標とはいえず、かかる証拠をもって本件商標の使用は証明されない。
オ 上述のとおり、被請求人は、本件商標を請求にかかる商品につき使用していたことを証明していないので、本件商標は、その請求にかかる商品につき商標法第50条第2項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。
(1)乙第3号証及び乙第4号証に示す写真は、本件商標を使用したシャンプー及びヘアコンディショナーの写真である。
(2)乙第5号証は、これら商品を販売した際の納品書の一覧表である。
(3)乙第6号証ないし乙第8号証は、乙第5号証の一覧表のうち、平成11年12月24日付け、同12年10月12日付け及び同年12月21日付けの納品書である。
(4)以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年間、その指定商品中「化粧品(ヘアコンディショナー),せっけん類(シャンプー)」について、日本国内において使用されているので、本件審判請求には理由がない。
なお、被請求人は、平成25年7月22日付けの上申書において、「平成25年3月21日付けの答弁書において、主張立証を尽くした。」旨述べている。
(1)被請求人の提出に係る乙各号証及びその主張によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第3号証及び乙第4号証は、シャンプー及びヘアコンディショナーの写真であり、「ageve」の欧文字及び「アジェイブ」の片仮名並びに被請求人の名称の記載が認められる。
イ 乙第5号証は、被請求人によれば、納品書一覧表とされるところ、その「商品」欄には、「アジェイブ ナチュラルシャンプー」及び「アジェイブ ナチュラルコンディショナー」との記載が認められる。
ウ 乙第6号証ないし乙第8号証は、乙第5号証に対応する、平成11年12月24日付け、同12年10月12日付け及び同年12月21日付けの納品書と認められるところ、それらの発行者は、被請求人であり、それらの「品名/備考」欄には、「アジェイブ ナチュラルシャンプー」及び「アジェイブ ナチュラルコンディショナー」との記載が認められる。
(2)上記で認定した事実により、商標法第50条第2項で規定する被請求人が証明すべき事項について、以下のとおり判断する。
ア 使用商品及び使用商標について
乙各号証によれば、シャンプー及びヘアコンディショナーに「ageve」の欧文字及び「アジェイブ」の片仮名で表された商標が使用されているということができる。
イ 使用商標の使用者について
乙各号証によれば、被請求人(商標権者)が使用商標の使用者であるということができる。
ウ 使用商標の使用時期について
乙各号証によれば、使用商標の使用時期は、本件審判請求の登録前3年以内(平成21年10月23日から同24年10月22日、以下「要証期間内」という。)であるということができる。
エ 使用商標の使用が本件商標の使用にあたるか否かについて
本件商標は、別掲のとおり、「agave(アクセント付)」の欧文字及び「アジェイブ」の片仮名を上下二段に表してなるところ、上段の「agave(アクセント付)」の文字は、「竜舌蘭(リュウゼツラン)」の意味を有する仏語であって、「アガヴェ」と発音されるものであり、「アジェイブ」と発音されるとすべき事情は見いだせない。
また、下段の「アジェイブ」の文字からは、特定の観念を生じない。
そうすると、本件商標の上段及び下段の文字からは、同一の称呼及び観念を生じるものではないから、どちらか一方の文字の使用をもっては、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしているということはできない。
そして、上記ア及びイのとおり、被請求人は、シャンプー及びヘアコンディショナーに「ageve」及び「アジェイブ」の文字を使用していることが認められるところ、「ageve」の文字は、本件商標構成中の「agave(アクセント付)」とは、綴りが異なるものである。
そうすると、被請求人は、本件商標構成中の「アジェイブ」の文字のみを使用しているにとどまるといわざるを得ない。
したがって、被請求人による使用商標の使用をもって、被請求人が本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていることを証明したものと認めることはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが本件請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていたことを証明し得なかったのみならず、使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「化粧品,せっけん類,洗顔料,香料類」について、商標法第50条第1項の規定に基づき、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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