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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−4039(T2013−4039/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第5類「サプリメント」を指定商品として平成24年3月27日に登録出願されたものである。

その後、指定商品については、当審における、同25年7月26日付け手続補正書により、第5類「酵素入りサプリメント」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『きている』の部分を二段に表してなるものの、普通に用いられる方法の域を脱しない程度の表示と認め得る『活きている酵素』の文字を書してなるところ、指定商品を取扱う業界において、酵素を含むサプリメントについて、酵素が活きていることをうたった商品が多数販売されている実情があるので、これを本願指定商品に使用しても、これに接する需要者・取引者は『成分の酵素が活きている商品』であることを理解するにとどまり、単に商品の品質を表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、別掲のとおり、「活」及び「酵素」の漢字と、「活」と「酵素」の間に、当該漢字1字と同じ大きさのスペースに、当該漢字の4分の1の大きさで「きて」及び「いる」の平仮名を2段に表してなるものであるところ、その構成中「活」の文字は、「いきること。勢いよく動くこと。」の意味を、「酵素」の文字は、「生体内で営まれる化学反応に触媒として作用する高分子物質。熱・金属イオンなどによって活性を失う。」の意味(共に広辞苑第6版)を有するものであるから、その構成全体からは、容易に「活きている酵素」の文字からなるものと理解できるものである。

そして、本願の補正後の指定商品との関係においては、酵素が商品「サプリメント」の原材料の一つとして使用されていること、その酵素について、加熱をしない、あるいは低温処理を施し、酵素を活きたままの状態でサプリメントの原材料として使用している状況が認められることからすれば、本願商標は、指定商品に含まれている酵素が失活していない、活性を有するものであること、すなわち、商品の原材料、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第16号該当性について

当審において、「本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その構成中『酵素』の文字が、『サプリメント』との関係においては、その商品の品質を表示するものとして用いられているものであり、本願指定商品中『酵素入りサプリメント』以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の拒絶の理由を通知したところ、指定商品については、上記1のとおり補正された。

そうとすれば、本願商標は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標ということはできないから、同法第4条第1項第16号には該当しないものとなった。

(3)請求人の主張

請求人は、本願商標は、その構成全体がまとまりよく一体に表されているとともに、大きな字である「活」、「酵」、「素」と、小さな字である「き」、「て」、「い」、「る」を、4つの正方形のスペース中に特定の配列で表しているので、商標法第3条第1項第3号に規定する「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当しない旨主張している。

しかしながら、本願商標は、別掲のとおり、漢字と平仮名の7文字を丸ゴシック体で書してなるものであり、たとえ、構成中の平仮名4字が、他の漢字1字と同じスペースの中に、当該漢字の4分の1の大きさで「きて」「いる」と2段に表されているものであるとしても、全ての文字書体が、普通の文字書体であって、前後の漢字との関係で無理なく「きている」と看取できることよりすれば、これをもって本願商標が特殊な構成態様であるとまではいえないものであり、本願商標に接する取引者・需要者が、この構成態様をもって、出所表示と認識するとはいい難いと判断するのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、普通に用いられる方法の域を脱しない程度で表してなるものといわざるを得ない。

したがって、請求人の主張は採用できない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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