Trademark Appeal Case
著名商標と雑誌題号の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90103(T2000−90103/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4323691号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年11月6日に登録出願され、「F1 RACING」の文字と「F1 レーシング」の文字とを併記してなり、第16類「雑誌」を指定商品として、平成11年10月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
異議申立人(以下「申立人」という。)は、「F1(エフワン)」(フォーミュラーワンレース)に関する別掲の(1)ないし(3)に示すとおりの構成よりなる商標を所有し、商品化事業を行っているものであり、「F1」は自動車レース若しくはそのレーシングカーを意味するものとして著名になっているところ、本件商標は、レース名称と同一の「F1」の文字を含むもので、レースの主催者及び申立人の承諾を得ていないものであるから、商標権者が本件商標を登録・使用することは、「F1(エフワン)」のもつ顧客吸引力を不当に利用する行為であって、正当な商慣習に反し、かつ、国際信義に反する行為であり、不正の目的を有するものであるから、商標法第4条第1項第7号及び第19号に該当する。
また、「F1(エフワン)」の文字を含む商標は、申立人によって、種々の商品についての商品化ビジネスに利用されているものであるから、本件商標をその指定商品「雑誌」について使用した場合、その商品はあたかも「F1(エフワン)」を内容とするものであり、その主催者又はそれより許諾された関連企業の提供に係るものであるかのように商品の出所について誤認・混同を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「F1 RACING」及び「F1 レーシング」の文字よりなりものであり、該構成文字は、矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字からなるものでなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認めらず、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものということはできない。
また、本件商標は、その指定商品を「雑誌」とするものであるところ、雑誌の題号としての商標は、その構成文字全体をもって一連不可分のものと認識され取引に資されるのが通常といえる。
そうとすれば、本件商標は、雑誌の題号とみられるところから、その構成文字に相応して「エフワンレーシング」の称呼をもって取引されるものとするのが相当であり、申立人に係る別掲に示すとおりの構成よりなる商標とは、その外観、称呼及び観念を総合勘案するも互いに類似するものとすることはできない。
さらに、商品「雑誌」については、各種スポーツ競技などの名称を雑誌の題号として採択、使用する場合が少なくないこと、そして、当該各雑誌の出版者と各種スポーツ競技などを主催している者は通常異なっているとの認識が取引者、需要者の間にあるものと認められる。
そうすると、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該商品の内容が主として「F1 RACING」に関することを内容とする雑誌であると把握、認識するとしても、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る雑誌とは認識しないものと判断するのを相当とする。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはなく、かつ、本件商標は、不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものとすることはできないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。