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Trademark Appeal Case

香り表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−5781(T2013−5781/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スイートフローラルアロマの香り」の文字を標準文字により表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年6月11日に登録出願され、その後、原審における同年11月28日付け手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜き剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用のり剤,せっけん類,歯磨き,衣類用・布製身の回り品用の芳香剤」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『スイートフローラルアロマの香り』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるところ、その構成中『スイート』の文字は『甘美なこと。甘いこと』等を意味する語、『フローラル』の文字は『花の。花のような。』を意味し、特に香水や香料がバラやラベンダーなど花の香りを基調にしていることを指す語、及び『アロマ』の文字は『芳香、香料』を意味する語であるから、その構成全体として『甘美な(あるいは、甘い)花の香りを基調とした芳香の香り』程の意味合いを容易に認識しえるものである。そして、本願の指定商品を取り扱う業界では、『スイートフローラル』『スイートフローラルの香り』『フローラルアロマ』『フローラルアロマの香り』等の各文字が、商品の香りを表す語として使用されていることもあわせ考慮すると、本願商標をその指定商品中、香りを特徴とするもの、例えば『洗濯用柔軟剤,せっけん類,歯磨き,衣類用・布製身の回り品用の芳香剤』との関係において使用するときは、これに接する需要者は『甘美な(あるいは、甘い)花の香りを基調とした芳香の香りがする商品』であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品を識別する標識としては機能し得ないものと判断する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記内容に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「スイートフローラルアロマの香り」の文字を標準文字により表してなるところ、その構成中「スイート」の文字は、「甘い、甘美な」等の意味を有し、「フローラル」の文字は、「花の、花のような」等の意味を有し、「アロマ」の文字は、「芳香、香料」の意味を有するものであるから、全体として「甘い花の香り」程の意味を理解させるものである。

そして、本願の指定商品との関係において、「花の香り」であることを表現するものとして、別掲のとおり、「フローラルアロマの香り」の文字が使用されている事実がうかがわれる。また、「スイート」の文字は、「香りの百科事典」(丸善株式会社発行)によれば、感覚用語を利用した表現用語の「味覚的表現」において、「甘い」を表現するものとして掲載されている。さらに、花の香りを修飾するものとして、「スイート」の文字が、例えば、「スイートフローラルの香り」のように、商品「衣類用の芳香剤」、「洗濯用の洗剤」及び「洗濯用の柔軟剤」に使用されていることは、原審において示したとおりである。

そうすると、これらを結合して一連に表してなる「スイートフローラルアロマの香り」は、「甘い花の香り」程の意味を容易に理解させるものというのが相当であり、本願商標は、これをその指定商品中、香りを特徴とするもの、例えば「家庭用帯電防止剤,洗濯用柔軟剤,せっけん類,歯磨き,衣類用・布製身の回り品用の芳香剤」に使用するときは、全体として「甘い花の香り」程の意味を認識させるに止まり、商品の品質を表示するにすぎないというのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「花の香りを伴う商品」以外の商品に使用するときは、「花の香りを有する商品」であるかのごとく、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標は、実際に使用例があるわけでもなく、あくまでも間接的で暗示的な良いイメージを想起させるのみで、ここから具体的な商品の内容が直感されるものではなく、全体として一種の造語と理解、認識されるものである旨主張している。

しかしながら、出願された商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、必ずしも構成文字全体の使用を要求されるものではなく、香りを謳った商品が取引されている本願の指定商品の分野の実情を踏まえれば、本願商標は、これを構成する文字の意味及び前記(1)の使用の事実から、これに接する取引者、需要者に、全体として「甘い花の香り」程の意味を容易に認識させるというのが相当である。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

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