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Trademark Appeal Case

称呼類似でも外観・観念で非類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−10024(T2013−10024/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「低反発幸楽」の文字を標準文字で表してなり、第20類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成24年3月29日に登録出願され、その後、指定商品については、同年11月2日付けの手続補正書により、第20類「低反発座椅子,低反発クッション,低反発座布団,低反発マットレス,低反発寝いす,低反発ソファー」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、次の(1)ないし(3)の登録商標と同一又は類似の商標であって、その指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)登録第4867925号商標(以下「引用商標1」という。)

引用商標1は、「高楽机」の文字を標準文字で表してなり、平成16年10月1日に登録出願、第20類「机類」を指定商品として、同17年5月27日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4867926号商標(以下「引用商標2」という。)

引用商標2は、「高楽椅子」の文字を標準文字で表してなり、平成16年10月1日に登録出願、第20類「いす類」を指定商品として、同17年5月27日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(3)登録第5034495号商標(以下「引用商標3」という。)

引用商標3は、別掲のとおりの構成からなり、平成18年9月8日に登録出願、第20類「枕」を指定商品として、同19年3月23日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1及び2との類否について

本願商標は、上記1のとおり「低反発幸楽」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成中「低反発」の文字部分は指定商品との関係から商品の品質を表示するものであるから、該文字部分からは商品の出所識別標識としての称呼、観念を生じないものといえるため、「幸楽」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。

そして、「幸楽」の文字(語)は既成の語ではないが、これを構成する「幸」及び「楽」の文字はいずれも平易な漢字であって、それぞれの意味を容易に想起し得る文字である。

そうとすれば、本願商標の構成中「幸楽」の文字部分からは、「コーラク」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものの、「幸」と「楽」の漢字の結合からなるとの印象を与え、それぞれの漢字から生じる意味合いを想起させるものである。

一方、引用商標1及び2は、上記2(1)及び(2)のとおり「高楽机」又は「高楽椅子」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成中「机」又は「椅子」の文字部分はそれぞれの指定商品との関係から商品の普通名称を表示するものであるから、これら文字部分からは商品の出所識別標識としての称呼、観念を生じないものといえるため、「高楽」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。

そして、「高楽」の文字(語)は既成の語ではないが、これを構成する「高」及び「楽」の文字はいずれも平易な漢字であって、それぞれの意味を容易に想起し得る文字である。

そうとすれば、引用商標1及び2の構成中「高楽」の文字部分からは、「コーラク」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものの、「高」と「楽」の漢字の結合からなるとの印象を与え、それぞれの漢字から生じる意味合いを想起させるものである。

そこで、本願商標と引用商標1及び2とを比較すると、称呼においては、両商標は、「コーラク」の称呼を共通にするものである。

しかし、外観においては、両商標はその構成文字に明らかな差異を有するものであり、また、「幸楽」の文字部分と「高楽」の文字部分との比較においても、両者は共に漢字2文字からなる構成であって、1文字目における「幸」と「高」に明らかな差異を有するから、両商標は相紛れるおそれはないものである。

また、観念においては、両商標はいずれも特定の観念は生じないものの、本願商標の「幸楽」の文字部分は「幸」と「楽」の漢字の結合からなるとの印象を与え、当該漢字から生じる意味合いを想起させるのに対し、引用商標1及び2の構成中「高楽」の文字部分は「高」と「楽」の漢字の結合からなるとの印象を与え、当該漢字から生じる意味合いを想起させるものであるから、「幸」と「高」の漢字の印象及び意味合いにおける明らかな差異により、両商標は相紛れるおそれはないものである。

してみれば、本願商標と引用商標1及び2とは、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、両商標は称呼を共通にするとしても、外観及び観念において明らかな差異を有するものであるから、両商標は商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。

さらに、本願商標と引用商標1及び2とが類似するというべき事情は見いだせない。

(2)本願商標と引用商標3との類否について

引用商標3は、別掲のとおり、「壱岐発」の文字とその下に内部に「幸楽夢枕」の文字を有する図形とからなるものであり、その構成中「幸楽夢枕」の文字部分は、同書、同大、等間隔でまとまりよく一体に表されており、該文字から生じる「コーラクユメマクラ」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、「幸楽夢枕」の文字は、たとえ、その構成中「夢枕」の文字(語)が「夢を見た時の枕」を意味する語であるとしても、このことによって、該文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たさない部分であるとはいえず、むしろ、かかる構成及び称呼においては、「幸楽夢枕」の文字が一体のものと認識されるとみるのが自然である。

また、「幸楽夢枕」の文字は、これに接する取引者、需要者が、殊更「夢枕」の文字を捨象し、「幸楽」の文字部分のみをもって取引にあたるというべき事情も見いだせない。

そうとすれば、引用商標3から「幸楽」の文字部分を抽出し、その上で、本願商標と引用商標3とが類似するとした原査定の判断は、妥当なものとはいえない。

また、他に本願商標と引用商標3とが類似するというべき事情は見いだせない。

(3)むすび

以上のとおり、本願商標と引用商標とは類似するものとはいえないから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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