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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「造語の称呼類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−650097(T2012−650097/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−650097(T2012−650097/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の称呼類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−650097(T2012−650097/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の称呼類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「SYNTESE」の欧文字を書してなり,第1類及び第5類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として,2009年3月12日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,同年(平成21年)8月31日に国際商標登録出願されたものである。

そして,指定商品については,当審における2013年(平成25年)6月26日付けで国際登録簿に記録された限定の通報により,第1類「Chemical precursors for the production of pharmaceutical and/or biochemical preparations and substances;chemicals used in laboratory,other than for medical or veterinary use;chemical preparations for use in photography;chemical precursors for manufacturing chemical and/or biochemical preparations;raw chemical precursors for pharmaceutical preparations.」及び第5類「Pharmaceutical preparations and substances.」にされたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,以下の(1)及び(2)のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。

(1)本願に係る指定商品中,第1類の指定商品の表示は,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって,本願は,商標法第6条第1項の要件を具備していない。

(2)本願商標は,登録第4498040号商標(以下「引用商標」という。)と類似の商標であって,同一又は類似の商品について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

引用商標は,「SYNTHES」の欧文字を書してなり,1999年7月12日にスイス連邦においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,平成11年9月28日に登録出願,第1類「化学品,原料プラスチック」,第5類「薬剤,歯科用材料,医療用および獣医科用生物学的製剤,ガーゼ状の手術用カバー,医療用ローション剤を含浸したティシュー,遺伝子技術により得られる製剤」,第10類「骨の空隙・欠陥部の充填用材料,外科手術用の人工骨,天然骨用セメント,手術用の水硬性骨セメント,手術用自家重合骨セメント」及び第42類「医療に関する研究,医療に関する臨床検査,医療器具に関する試験及び研究,医療に関する情報の提供,医療データに関する電子計算機プログラムの設計・作成または保守,電子計算機(中央処理装置および電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む)の貸与,理化学機械器具の貸与,翻訳,医業,著作権の管理,写真の撮影,第三者の医療に関する研究開発の企画及び実施」を指定商品及び指定役務として,平成13年8月10日に設定登録され,その後,平成23年8月9日に商標権の存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項について

本願は,前記1のとおりの指定商品に限定された結果,その指定商品の内容及び範囲が明確なものになったと認められるものである。

したがって,本願の指定商品は,同法第6条第1項の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は,「SYNTESE」の欧文字を書してなるところ,その構成文字に相応して,「シンテーズ」又は「シンテセ」の称呼を生じ,また,該文字は,特定の意味合いを有しない一種の造語と認められるものであるから,これよりは,特定の観念を生じないものである。

他方,引用商標は,「SYNTHES」の欧文字を書してなるところ,その構成文字に相応して,「シンセス」又は「シンゼス」の称呼を生じ,また,該文字は,特定の意味合いを有しない一種の造語と認められるものであるから,これよりは,特定の観念を生じないものである。

そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,本願商標と引用商標は,それぞれ上記のとおりの構成であるから,両商標は,外観上明確に区別できるものである。

次に,称呼においては,本願商標から生じる「シンテーズ」又は「シンテセ」の称呼と,引用商標から生じる「シンセス」又は「シンゼス」の称呼とは,「シン」のあとに続く「テーズ」又は「テセ」と「セス」又は「ゼス」の音に差異を有するものである。そして,両者の差異音は,その構成音を異にするものであって,称呼全体に与える影響は大きく,それぞれの称呼を一連に称呼するときは,音調,音感が異なるものであるから,両商標は,称呼上明確に区別できるものである。

また,観念においては,本願商標と引用商標は,共に特定の観念を生じないものであるから,両商標は,観念上類似するものとはいえない。

してみれば,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても,互いに相紛れるおそれのない非類似の商標である。

したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消し,かつ,本願商標が同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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