Trademark Appeal Case
地名と品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−21212(T2012−21212/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第29類「地鶏の鶏肉,地鶏の鶏肉製品」を指定商品として,平成24年1月13日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において,「本願商標は,『房總地鶏』の文字を書してなるところ,『房総(總)』の文字は,『安房(あわ)・上総(かずさ)・下総(しもうさ)の総称。』の意味を有するものであり,指定商品との関係においては,全体として『房総(安房・上総・下総)の地で飼育,管理された地鶏を使用した地鶏の鶏肉・地鶏の肉製品』であることを認識させるにとどまるものであるから,これをその指定商品中,前記商品に使用するときは,単に商品の品質,産地を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて,職権による証拠調べをした結果,その指定商品について,「房総地鶏」又は「房総地どり」の文字が,商品の品質を表すものして使用されている別掲2のとおりの事実を発見したので,商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,請求人に対し,平成25年6月20日付けで証拠調べ通知書を送付した。
4 請求人は,前記第3の証拠調べ通知に対し,何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は,別掲のとおり,「房総地鶏(「総」及び「鶏」の文字は,旧字体である。以下同じ。)」の文字を書してなるところ,「房総」の文字部分は,「安房・上総・下総の総称」の意味を,「地鶏」の文字部分は,「その土地の産の鳥。古くから各地で飼われている鶏の在来種。」の意味を有することから,その構成文字全体からは,「房総(安房・上総・下総)地域産の鳥」程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして,前記3の証拠調べ通知における新聞情報及びインターネット情報によれば,「房総地鶏」の文字は,「千葉県養鶏試験場が1987年,食用鶏のプリマスロック種やレッドラインロード種とシャモ系とを掛け合わせて生み出した本県の固有品種」を表すものであって,「千葉県のオリジナル地鶏」であること,また,「肉質は柔らかく,旨み成分であるイノシン酸を多く含んだおいしい鶏肉」等の事実を認めることができる。
そうとすれば,「房総地鶏」の文字からなる本願商標を,その指定商品について使用したときは,これに接する取引者,需要者に,「房総地鶏の鶏肉,房総地鶏を使用した鶏肉製品」であることを理解,認識させるにすぎず,本願商標は,その商品の品質,原材料を表示する標章のみからなるものと認められる。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことができない。
よって,結論のとおり審決する。
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