Trademark Appeal Case
図形商標の外観類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90065(T2000−90065/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4326142号商標(以下「本件商標」という。)は、パリ条約による優先権(イギリス出願、1997年7月28日)を主張し、平成10年商標登録願第2246号の分割出願として、平成11年7月12日に登録出願され、別掲(1)に表示したとおりの構成よりなり、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として同年10月15日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成4年9月22日に登録出願され、別掲(2)に表示したとおりの構成よりなり、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として平成7年10月31日に設定登録された登録第3083564号商標(以下「引用商標」という。)と類似のものであり、指定役務も同一又は類似のものである。また、オリックスグループが使用する登録第3000001号商標外の商標(以下「オリックスマーク」という。)は著名であるから、本件商標は、他人の業務に係る役務とその出所について混同するおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号又は同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
第3 当審の判断
1.本件商標は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなるものであって、その構成は、(イ)斜線幅の1/4程度の間隔を空けた右肩上がりの太い4本の斜線のうち(ロ)左側の3本を、中央付近で大きく左上に湾曲させ(ハ)右側の1本を、その左の斜線の湾曲部に沿うように左上に突出させるとともに、右下にも小さく突出させ(ニ)4本の斜線の下部を水平に揃え(ホ)上部は、左2本の斜線は水平に、右2本の斜線は垂直に揃えた図形よりなるものである。
他方、引用商標は、別掲(2)に示したとおりの構成よりなるものであって、図形部分自体が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものといえるところ、その構成は、(イ)斜線幅の2倍程度の間隔を空けた右肩上がりの細い斜線のうち(ロ)上下各1本の斜線を直線で(ハ)上から2本目ないし5本目の斜線を下部に湾曲させ(ニ)上から6本目と7本目の斜線の湾曲部を兼ねるが如く湾曲させた図形よりなるものである。
そして、これらの図形を比較すると、平面的にみた場合は、本件商標の図形は、中央部で大きく湾曲した太い斜線で構成され変形五角形の左端の斜線がやや大きく外側に湾曲し、右端の斜線は小さく外側に湾曲した形状のものであるのに対し、引用商標の図形は、中央やや右よりで小さく湾曲した細い斜線で構成された矩形状のものである。また、湾曲部で形成された部分を球体として捉えた場合には、本件商標は、5角形状の図形に全体の2/3程度を占める大きな球体を表したものであって、球体が太い4本の斜線をもって描かれ、右下部の頂部が黒く大きく力強く表されている印象を受けるものである。これに対し、引用商標は、矩形状の図形内に全体の1/4ないし1/3程度を占める小さな球体を表したものであって、細線をもって描かれた球体は、実際には描かれていない頂部が白抜きで描かれたかのような印象を受けるものである。
そうすると、本件商標の図形と引用商標の図形とは、斜線の太さ、斜線で形成されている全体の形象が大きく異なり、球形部の大きさ、描出方法にも顕著な差異を有するものといえるから、両者から受ける印象は自ずと異なったものとなり、これらを離隔的に観察しても、彼此相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において類似するものではなく、他に両商標を類似のものとすべき点はない。
2.登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、申立人及びオリックスグループに属する企業が使用するオリックスマークは、リース、レンタル分野を始め、各種ローンサービス等に使用され広く知られているものと認められる。
しかしながら、オリックスマークは、別掲(2)に示した引用商標の図形部分とその構成を同一にするものであって、本件商標と引用商標とが類似しないこと上記1.のとおりであり、それぞれの構成からすれば、オリックスマークの著名性を考慮しても、本件商標に接した者が、直ちにオリックスマークを連想、想起するものとは判断し得ないから、本件商標は、申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号にの規定に違反して登録されたものではない。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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