Trademark Appeal Case
意匠化文字の称呼・観念
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900168(T2013−900168/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5561066号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成24年8月29日登録出願、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,測定機械器具,カメラ,デジタルカメラ,距離計,レーザー距離計,ゴルフ用レーザー距離計,ライフルスコープ,双眼鏡,望遠鏡,ルーペ」を指定商品として、同25年1月23日に登録査定、同年3月1日設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5391083号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成22年8月17日登録出願、第9類「コンピュータゲーム用ソフトウェア,ビデオゲーム用ソフトウェア,携帯電話機用ゲーム用ソフトウェア,コンピュータゲームソフトウェア(ダウンロード可能なものを含む。),電子応用機械器具及びその部品」のほか、第16類及び第41類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同23年2月10日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
(1)申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(2)本件商標と引用商標との比較
引用商標は、本件商標の先願及び先登録商標であることが明らかである。
また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と抵触することが明らかである。
そこで、本件商標と引用商標の類否について検討すると、取引において如何なる商標も言葉による特定がされるものであり、その特定は、該言葉の称呼及びその称呼に基づく観念によってなされるものである。
引用商標は、その構成から、「アイディー」と称呼され、「id」商標と観念されるものである。
一方、本件商標においては、「id」の文字が顕著に表示され、これに比べ、「TECHNOLOGY」の文字は、遙かに小さく表示され、かつ、その意味からして、その指定商品との関係では、自他商品識別標識としては機能し得ないものである。
そうとすれば、本件商標も、時として、「アイディー」と称呼され、「id」商標と観念されることがあるといえる。
以上からすれば、本件商標と引用商標とは、ともに「アイディー」と称呼され、「id」商標と観念されるものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、観念において、紛らわしい類似のものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その構成中、上段の部分は、縦部分を太く表した「id」の文字をモチーフとしたものと認識されるものの、「i」の上部分は、くさび形風の図形を配してなり、全体においてまとまりのある一種の図形として看取され得るようなデザイン化がなされているといえる。また、その下段に前記部分より小さく「TECHNOLOGY」の文字を配してなるものである。
そして、本件商標の構成中、「TECHNOLOGY」の文字は、「科学技術。技術。」等の意味を有する英語として広く知られているものであるから、その指定商品との関係において、自他商品の識別力が弱く、該文字に着目して取引に資されるとはいい難い。
そうすると、本件商標は、その上段部分をもって、取引に資されるというのが相当であり、また、該部分が一種の図形として認識されるものであるから、本件商標は、特定の称呼及び観念を生じるものとはいえないというべきである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、やや歪んだ黒色四角形内に白抜きで「id」の文字をデザイン化したもの及び印刷汚れのような白抜き部分を有するものであるところ、構成全体をもって、一種の図形として認識され、特定の称呼及び観念を生じるものとはいえないというべきである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、上記(1)のとおり、「id」の文字をデザイン化した図形と「TECHNOLOGY」の文字よりなり、他方、引用商標は、上記(2)のとおり、黒色四角形内に白抜きで「id」の文字をデザイン化したもの及び印刷汚れのような白抜き部分を有する図形であるから、両商標は、全体の構成において、明らかな差異を有するものである。
また、本件商標の構成中の上段の図形部分と引用商標とを比較するに、上記のとおり、両者ともに「id」の文字をデザイン化した図形であるとしても、その構成態様において、十分に区別し得る差異を有しており、これに接する看者に全く別異の印象を与えるものというべきであるから、両者を時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、両者は外観において判然と区別し得るものである。
さらに、本件商標及び引用商標は、上記のとおり、特定の称呼及び観念を生じるものとはいい難い。
そうとすると、本件商標と引用商標とは、特定の称呼及び観念を生じず、比較できないものであるから、称呼及び観念において類似する商標とはいえない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても類似する商標とはいえないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(4)まとめ
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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