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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2013−300425(T2013−300425/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4738728号商標(以下「本件商標」という。)は、「シュクル」の片仮名と「SUCRE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成15年4月17日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,靴下,スカーフ,手袋,ネクタイ,ずきん,帽子,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、同16年1月9日に設定登録されたものである。

そして、本件審判請求の予告登録は、平成25年6月13日にされている。

第2 請求人の主張の要点

請求人は、本件商標の指定商品中、「洋服,コート,セ一ター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着.水泳帽,エプロン,靴下,スカーフ,手袋,ネクタイ,ずきん,帽子,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴のひき手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),草履類」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品中について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁するところがない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番号を含む)を提出した。

1 本商標権者及び本使用権者

本件商標は、権利者を帝人ファイバー株式会社(以下「帝人ファイバー」という。)として設定登録され、2012年10月1日付の会社吸収合併によりその権利が帝人フロンティア株式会社(以下「帝人フロンティア」という。)に移転されたものである。

帝人ファイバーは、NI帝人商事株式会社(以下「NI帝人商事」という。)に対し通常使用権を許諾する商標使用許諾契約を締結していた(乙第1号証の1ないし6及び乙第2号証の1及び2)。

なお、NI帝人商事は2012年10月1日に、帝人フロンティアに名称変更をしている。

2 本使用権者は、本件商標を2007年から現在に至るまで継続的に使用している。

本使用権者は、カタログ通販会社「株式会社ニッセン」(以下「ニッセン」という。)に本件商標を付した「スーツ」を納品しており、その製品販売数(概算)は2010年に30万セット、2011年に25万セット、2012年に30万セットであり、2013年には35万セットを販売する見込みである。

本件商標は、以下のとおり「nissen」のカタログ販売において使用されている。

(1)乙第3号証は、ニッセンが発行する通販カタログ「nissen」(2010年夏号)である。通販カタログには「スーツ」が掲載されており、ネームには「SUCRE」が表示され本件商標が「スーツ」に使用されていることがわかる。

(2)七分袖2パンツスーツ(ジャケット+ブーツカットパンツ2本)(乙第4号証の1ないし4)

ア 乙第4号証の1は、製品の装丁品の詳細を記したアクセサリーシートであり、アクセサリーシートには下げ札およびネームに「SUCRE」が記載されている。アクセサリーシートの上段には「TN284 PS」又は「TN284 PR」と記され、それぞれ商品番号「60608」、「60609」が記されている。

イ 乙第4号証の2は、上記アのアクセサリーシート(TN284PS)に基づき制作された商品の写真であり、ピスネームに「TN284 PS」が記されており、製品には本件商標を表示した下げ札・ネームが記されている。

ウ 乙第4号証の3は、上記商品が実際に販売されている通販サイトを印刷したものであり、商品番号に、「60608」、「60609」の表示があり、上記アのアクセサリーシートの商品番号と一致しており上記ウの商品が通販サイトで実際に取引されていることがわかる。

エ 乙第4号証の4は、上記商品の納品書である。発注No.に「60609」と記載されており、この伝票の通販サイトの運営会社であるニッセンに納品されていることを示すものである。なお、発注区分の備考欄に「13−04−22」と表示されており、これが本製品の発注日である。

オ 乙第5号証ないし乙第7号証は、ニッセンから本使用権者の帝人フロンティアへの発注書類「発注書兼納品伝票控」と発注商品に対応するアクセサリーシートである。

(ア)乙第5号証の1のアクセサリーシートには、下げ札・ネームにそれぞれ本件商標が記載され、アクセサリーシートの上部には「TN195T」と記載されている。また、乙第5号証の2の発注書兼納品伝票には、手書きで「TN−195」と記入され、当該アクセサリーシートの上段に記されているコード「TN195」と一致しており、本商品が2010年に販売されていたことがわかる。

(イ)乙第6号証の1のアクセサリーシートには、下げ札・ネームにそれぞれ本件商標が記載され、アクセサリーシートの上部には「M−0019R」と記載されている。また、乙第6号証の2の発注書兼納品伝票には、手書きで「M−0019R」と記入され、当該アクセサリーシートの上段に記されているコード「M−0019R」と一致しており、本商品が2011年に販売されていたことがわかる。

(ウ)乙第7号証の1のアクセサリーシートには、下げ札・ネームにそれぞれ本件商標が記載され、アクセサリーシートの上部には「TN299」が記載されている。また、乙第7号証の2の発注書兼納品伝票には、手書きで「TN299」と記入され、当該アセサリーシートの上段に記されているコード「TN299」と一致しており、本商品が2012年に販売されていたことがわかる。

第4 当審の判断

1 事実認定

被請求人の提出に係る乙各号証及びその主張によれば、以下の事実が認められる。

(1)本件商標は、帝人ファイバーを権利者とし、平成16年1月9日に設定登録されたものであり、商標登録原簿の記載によれば、その商標権は、同25年1月31日付けで「一般承継による商標権の移転」により帝人ファイバーから帝人フロンティアに移転されている。

そして、被請求人によれば、帝人ファイバーは、移転手続前の2012(平成24年)年10月1日に会社吸収合併により帝人フロンティアとなっていた。

(2)乙第3号証は、カタログ有効期限を2010年9月20日とする通販カタログ「nissen」の2010年夏号の抜粋であり、これには、「清涼裏地付スーツ」のジャケットの正面写真が表示され、その内側襟下部分には、黒地に白地で「SUCRE」の文字が横書きされた商標(以下「使用商標」という。)を表示した織りネームが付されている。

(3)乙第4号証−2は、スーツのジャケットの正面写真が表示され、その内側襟下部分には、使用商標を表示した織りネームが付され、ボタンホールには使用商標を表示した下げ札がとりつけられている。

また、その裏面には、サイズ等の表示が記載されている。

(4)乙第7号証−1は、「アクセサリーシート」と題する書面であり、被請求人はこれを、製品の装丁品の詳細を記したものと主張するところ、「品名」の項には、「あったかすご伸びフレアSKスーツ」、「下げ札&サイズ表示」の項には、「TN299」などが記載され、下げ札の裏面には、使用商標が表示されている。

そして、この下げ札は、乙第4号証−2と同様のものである。

また、「ブランドネーム&サイズチップ」の項には使用商品を表示した織りネームとジャケットへの縫い付け位置が表示されているところ、この織りネームは、乙第3号証のジャケットの織りネームと同様のものである。

(5)乙第7号証−2は、ニッセンが帝人フロンティアに宛てた発注書兼納品書控であり、手書きの「TN299」の他、品番欄に「スゴノビフレアSKスーツ」、納期欄に「12−12−19」、発注日欄に「12−11−07」などが記載されている。

また、この発注書兼納品書控に表示された帝人フロンティアの住所は、本件商標の登録原簿に記載された商標権者の住所と同一である。

2 前記1で認定した事実に基づき、以下、判断する。

(1)使用時期について

発注書兼納品書控(乙第7号証−2)に記載されている、発注日「12−11−07」及び納期「12−12−19」は、「2012年11月7日」及び「2012年12月19日」を示す表示といえるものであるから、ニッセンが帝人フロンティアに対し、2012年11月7日に商品(「あったかすご伸びフレアSKスーツ」)を発注し、納期である2012(平成24年)年12月19日(本件審判請求の登録前3年以内(平成22年6月13日から同25年6月12日))に、その商品が納品(譲渡)されたものと推認し得る。

(2)使用者について

上記1(1)のとおり、本件商標の原権利者である帝人ファイバーは、平成24年10月1日に帝人フロンティアとなっていたことから、乙第7号証−2の発注書兼納品書控に記載された「帝人フロンティア」は、本件の商標権者といえ、商標権者が使用商標の使用者ということができる。

(3)使用商標について

本件商標は、「シュクル」及び「SUCRE」の文字からなるところ、それぞれの文字から「シュクル」の称呼が生じるものである。

他方、使用商標は、「SUCRE」の文字からなり、これより「シュクル」の称呼を生じるものである。

してみれば、本件商標と使用商標とは、片仮名の有無の差異を有するものの、欧文字部分において、その綴りを同じくし、外観上同視し得るものであり、「シュクル」の称呼を共通にするものである。

また、本件商標と使用商標は、共に我が国において親しまれた外国語ではなく、特定の観念を生じないから、観念において相違するところはない。

そうすると、使用商標と本件商標とは、欧文字部分において、外観上同視し得るものであり、称呼を共通にし、観念において相違するところはないから、使用商標と本件商標とは社会通念上同一の商標と認め得るものである。

(4)使用商品について

上記1(1)及び1(2)の使用商標が表示された織りネーム及び下げ札が付されている「スーツ」は、本件取消請求に係る指定商品中「被服」の範ちゅうに属する商品といえるものである。

(5)小括

上記(1)ないし(4)によれば、商標権者は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品中「被服」の範ちゅうに属する商品「スーツ」について使用していたことを証明したというべきである。

なお、請求人は、前記第3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

3 むすび

以上のとおりであるから、本件商標の登録は、本件請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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