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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠評価

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30286号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2512110号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成2年3月31日に登録出願され、「PRESTATION」の文字と「プレステーション」の文字とを二段に横書きしてなり、第30類「菓子、パン」を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録は、これを取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証の1及び2を提出した。

(1)請求人の調査によれば、本件商標は、指定商品について、現在まで継続して3年以上被請求人によって使用されておらず、また、専用使用権者、通常使用権者による使用の事実もない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。

(2)被請求人の平成10年7月22日付け答弁に対する弁駁

被請求人は、本件商標が指定商品「米菓」につき通常使用権者である有限会社二幸フーズ(東京都足立区六町2丁目1番15号)が本件審判請求日以前より使用している、と主張し乙第2号証、乙第5号証乃至乙第19号証を提出しているが、請求人はこれを否認する。乙第2号証に示される写真「開蓋した状態の包装箱の表面全体の写真」は商品「文房具」又は「紙製包装用容器」であって、ここに「PRESTATION」の文字が示されているとしても、それは「米菓」についての商標の使用と認められるものではない。このことは乙第2号証の「(3)一部拡大した写真」に「名称 米菓」「品名 あられ」とのみ記載されており「PRE STATION」の文宇は「米菓」につき使用された商標ではないことが明らかである。

乙第5号証、乙第6号証として提出された「message」の写に示された「TEL 03−858−7460」「FAX 03−884‐2036」から明らかなようにこの「message」は乙第7号証乃至乙第19号証として提出された「売上伝票」の写(乙第8号証、乙第18号証には商標の表示はない)と時期的に隔け離れている。何故ならば東京の電話番号に「3」が加えられたのは平成2年(1990年)2月であり、それから6年以上も後の「売上伝票」とこの「message」が関連のないことは明らかである。さらに、この「message」が「PRESTATION」の商標を使用した商品「あられ」(米菓)に同封されている、と被請求人は述べているが、乙第2号証の「(3)一部拡大した写真」と「message」とを比較すれば「内容量」「原材料」が全く異なり、これら「message」が乙第2号証と関連のないことが明らかである。

なお乙第3号証も、前記と同様に「PRESTATION」の文字は商品「文房具」又は「紙製包装用容器」についての使用であり、「米菓」についての使用と認められるものではなく、乙第4号証はダンボールの箱の写真で、何の商品に使用されているか不明であり、さらに、乙第3号証の「(3)一部拡大した写真」と乙第5号証、乙第6号証の「message」とは前記した理由により関連が認められず、いずれも証拠価値の存しないものである。被請求人は、有限会社二幸フーズが通常使用権者である旨主張しているが、本件商標の登録原簿にはその記載がなく、請求人はその主張を否認するものである。

以上の通り、被請求人の主張する商標の使用者は通常使用権者と認められず、商標を使用する商品も「米菓」ではなく、使用時期も不明確であり、いずれの主張も失当である。請求人は、被請求人の提出した乙各号証につき不知であり、前記した理由により本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきであると再度主張するものである。

(4)被請求人の平成10年12月16日付け答弁対する弁駁

被請求人は、請求人が「...取り消されるべきであるとの主張をするのみで、何らの反証をも挙げていない。」と述べているが、商標法第50条第1項の規定による審判においては、同条第2項の規定の通り挙証責任は被請求人にある。したがって、被請求人の行った立証が不十分であれば、本件商標の登録は取り消されるものである。

被請求人は、通常使用権者と称する有限会社二幸フーズと商標権者間について「契約書等を提出してその関係を証明する必要はない。」と述べており、この主張では、いつから通常使用権者であるかも不明であり、通常使用権者が本件商標を使用している、という被請求人の主張は全く根拠を失うものである。

被請求人は、乙第5号証、乙第6号証は、それに示されている「商標登録出願中出願番号2‐36839」の出願が平成2年3月31日である旨述べているが、これは請求人の主張を裏付けるものである。即ち、それら「message」の作成された日と、乙第7号証から乙第19号証までの売上伝票の日付(96,6,29以降)とは6年以上の間があり、「message」と売上伝票の関連がないことが明らかである。

請求人は、平成10年10月14日付の弁駁書において「乙第3号証の『(3)一部拡大した写真』と乙第5号証、乙第6号証の『message』とは前記した理由により関連が認められず」との主張をしたが、これは誤りであり、乙第3号証、乙第4号証は被請求人本人のもので、乙第5号証、乙第6号証とは何の関連も存しないものである。この点について被請求人は、乙第3号証の商品にも乙第5号証、乙第6号証の「message」を同封する、と述べており、これも誤りである。

以上の通り、被請求人の主張は混乱しており、かつ理由のないものであり、その立証も極めて疑わしいものであり、本件商標の指定商品についての使用は立証されておらず、その登録は商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、「結論同旨の審決を求める。」と答弁し、その理由を及び弁駁に対する答弁を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至乙第22号証及び乙検第1号証(乙第2号証の包装箱の現物)を提出した。

(1)本件商標は、以下に述べるとおり商標権者である被請求人の許諾を得た通常使用権者により、本件審判の請求前より、請求に係る商品中の「米菓」に使用されているものである。

本件商標は、本件商標の商標権者の特約店である「有限会社二幸フーズ(東京都足立区六町2丁目1番15号所在)」が通常使用権者として、本件審判の請求前より、指定商品中の「米菓」について使用されているものである(乙第2号証・乙第5号証乃至乙第19号証)。

本件商標の具体的な使用状態を示すと、乙第2号証及び乙第3号証は、「PRESTATION」の商標を使用した商品「あられ」(米菓)の詰合せセット専用の包装箱を示すものである。また、乙第5号証及び乙第6号証は、「PRESTATION」の商標を使用した商品「あられ」(米菓)に同封されている「message」(説明書)である。これらの乙第2号証・乙第5号証及び乙第6号証に示すとおり、本件商標の通常使用権者である「有限会社二幸フーズ」が「あられ」(米菓)を詰め合わせたセット商品について、本件審判の請求前より、本件商標を使用しているものである。この商品は、ビジネス用・オフィス用の贈答品・各種の賞品用または記念品用のために開発したものである。また、最近においては、商標権者本人も使用しているものである(乙第3号証及び乙第4号証)。この乙第5号証及び乙第6号証の「message」における「PRESTATION」及び「プレステーションAセット」または「プレステーションBセット」の記載からも、この包装箱が上記の商品専用の包装箱であることが明らかである。更に、これらに使用している商標は、本件商標と同一性を有していることから、本件商標がその指定商品に包含されている商品に使用しているといえるものである。

本件商標が、本件審判の請求前より継続して現在においても使用されているものであることは、商標権者の特約店であり、かつ、本件商標の通常使用権者である「有限会社二幸フーズ」の作成した乙第5号証乃至乙第19号証に示す売上伝票または請求書によっても明らかである。

したがって、本件商標は、乙第1号証乃至乙第19号証においても立証されているとおり、本件商標が請求に係る商品について、請求前3年以内に使用していることが明らかであり、商標法第50条の規定により取り消すことのできないものである。

(2)請求人の平成10年10月14日付け弁駁に対する答弁

請求人は、被請求人が証拠を提出して、本件商標が被請求人及び通常使用権者によって、本件審判の請求前より継続して「米菓」に使用している旨の被請求人の答弁に対して、弁駁書において被請求人の答弁を論難し、単に本件商標が「米菓」に使用されていない旨種々述べ、商標法第50条第1項により取り消されるべきものであるとの主張をするのみで、何等の反証をも挙げていない。被請求人が答弁書において、乙第1号証乃至乙第19号証の書証を挙げて述べたことからも明らかなとおり、本件商標は、商標権者である被請求人及び被請求人の特約店であり、かつ、本件商標の通常使用権者である「有限会社二幸フーズ」によって、本件審判の請求前より、請求に係る商品中の「米菓」に使用されているものである。

乙第2号証及び乙第3号証に示す本件商標を付した包装箱は、平成2年に「あられ」などの種々の「米菓」を詰合せてセットとしてビジネス用・オフィス用の贈答品・各種の賞品用または記念品用のための専用の包装箱として開発したものであり、また、被請求人及び通常使用権者が、これら種々の「米菓」を詰合せセットとした贈答用等の商品の専用包装箱として開発以来継続して、使用しているものである。このことは、乙第5号証、乙第6号証及び乙各号証、また被請求人の名称を一瞥しても明らかなように被請求人が文房具または紙製包装容器の製造または販売を業とするものでないことからみても容易に認識されるものと思料する。

乙第5号証及び乙第6号証の「message」は、この「米菓」を詰合せた贈答用の商品を贈答された者が、賞味後に直ちにこの専用の包装箱を破棄したのでは勿体ないことから、賞味後に書類・小冊子の保管ボックスとしても利用できることを示したパンフレットである。この「message」は、「プレステーションAセット」及び「プレステーションBセット」のそれぞれに、開発当時より本件商標を付した「米菓」の詰合わせセット専用の包装箱に「米菓」と同時に封入して販売していたものである。また、請求人は乙第2号証及び乙第3号証と「message」と関連がない旨述べているが、本件商標を付した乙第2号証及び乙第3号証は、あられ等の各種の「米菓」を詰合せたセット商品の贈答用等に専用するものとして開発し、使用しているものの一例である。また、乙第5号証及び乙第6号証の「message」は、これらの商品の販売時に同封して、賞味後のこの専用の包装箱の使用の一方法を顧客に示しているものである。

「米菓」は、各種の辞典等を緒くまでもなく米を原料とする「おこし、せんべい、あられ、かき餅」等の干菓子の総称(乙第20号証及び乙第21号証)であることから、詰合せたセット商品の「米菓」の組み合わす商品の種類によって内容量・原材料が異なることが当然であり、それぞれ取り扱っている商品の一例を証左として挙げたものである。

乙第4号証は、本件商標を付した「米菓」を詰合せたセット商品の贈答用等に専用している包装箱の梱包が積み上げた状態で保管していることを示しているものである。

乙第8号証及び乙第18号証に商標の表示がない旨述べているが、その前の乙第7号証または乙第17号証の売上伝票によっても明らかなように、それぞれ本件商標を使用した商品の販売に係る請求書であることが容易に認識されるものである。また、簡易迅速を尊ぶ通常の取引においては、売上伝票・納品書等の取引書類に商標を表示する場合には、当該商標の態様をそのまま正確に表示することは少なく、当該商標を認識させ特定し得る文字・記号等をもって表示することにより取引されているのが実情である。乙第7号証以下の売上伝票等の手書きの取引書類は、上記の通常の取引の実情に沿って作成されたものである。

乙第5号証・乙第6号証は、本件商標が平成2年3月31日に出願されたものであり、「商標登録出願中出願番号2‐36839」の記載からも容易に把握できるように電話番号に「3」を加えることを失念して印刷されたものであり、これを全部使用し終わるまで継続して使用しているものである。

請求人は、商標登録原簿に通常使用権の設定の登録がないから、「有限会社二幸フーズ」が通常使用権者でない旨主張している。

しかしながら、通常使用権の設定については、当事者間の一般的な非契約様式の契約等をもって足りるものであり、設定の登録を効力の発生用件としていないことが明らかであり(商標法第35条で準用する特許法第98条)、特定の契約書等を提出してその関係を証明する必要はない。

なお、本件商標を使用した「米菓」の詰合せセット専用の贈答用品等の包装箱の取引を示す書類を「有限会社二幸フーズ」によって提供されている事実で、「有限会社二幸フーズ」が通常使用権者であることが充分に証明されているものである。

本件商標が、本件審判の請求前より継続して現在においても使用されているものであることは、商標権者の特約店であり、かつ、本件商標の通常使用権者である「有限会社二幸フーズ」の作成した乙第5号証乃至乙第19号証に示す売上伝票または請求書によっても明らかである。また、請求人も本件審判の請求前より、本件商標を「米菓」に使用しているものである(乙第3号証及び乙第4号証)。

したがって、本件商標は、乙第1号証乃至乙第19号証においても立証されているとおり、本件商標が請求に係る商品について、請求前3年以内に使用していることが明らかであり、商標法第50条の規定により取り消すことのできないものである。

よって,前回の答弁書によっても明らかなとおり本件審判の請求が不当なものであり、また、何等の反証もなしに被請求人の答弁を論難するのみの弁駁も理由のないものである。

4 当審の審尋書

当審では商標権者に対し、次の点が不明確であるとして証拠等を提出するよう審尋を行った。

(1)包装箱及び「Messege」の印刷会社からの購入年月日

(2)通常使用権者に通常使用権を許諾した日時

(3)請求書に伴う相手方の受領書等、請求書が事実であることを客観的に裏付ける証明書

5 当審の審尋に対する回答

(1)被請求人は、答弁書に述べているとおり、本件商標を被請求人の特約店である「有限会社二幸フーズ」に通常使用権を許諾しているものである。また、通常使用権者の「有限会社二幸フーズ」は、当該商標をその指定商品中の「米菓(ギフト用の商品)に、本件の審判の請求前より使用しているところである。

(2)乙第2号証・乙第4号証および乙第5号証は、新潟市万代二丁目三番十六町リバーピューSDII階所在の「大日本印刷株式会社新潟営業本部」の「資材受注のご報告」(乙第20号証)に示されているとおり、1990年(平成2年)6月に通常使用権者の「有限会社二幸フーズ」が「大日本印刷株式会社新潟営業本部」に発注し、これらの納品後の同年9月より継続して指定商品中の「米菓」のギフト用の商品に使用しているものである。これら包装箱等が大量の3,000セットであり、また、電話番号の局番が3桁より「3」を付加した4桁になった後も、実質的に電話番号の変更のないものであり、更に、当該商品を大々的に広告・宣伝を行っていないものであることから、乙第5号証は、通常使用権者が改めて印刷を仕直すことなく、そのまま現在においても使用しているところである。

被請求人は、特約店である「有限会社二幸フーズ」に対して、本件商標を登録後はもとより登録前の平成2年9月より黙示的に通常使用権を許諾していたものであり、今般この事実を立証するために同社が作成した「証明書」(乙第21号証)を提出する。なお、通常使用権は、債権的な性格を有するため、その許諾にあたり、契約書や覚書等の作成が義務付けられているものでなく、また、特許庁の登録原簿への設定の登録を義務付けられていないことも明白である。また、乙第7号証〜乙第19号証に伴う「相手側の受領書」の提出を求めているが、例えば、答弁書の乙第8号証の「朝日生命保険相互会社足立支社西新井営業所」宛の「請求書」(平成8年6月29日)および乙第18号証の「伊藤カバン工業(株)」宛の「請求書」(平成9年6月15日)によっても明らかなとおり、顧客が請求額を直接通常使用権者の「有限会社二幸フーズ」の各取引銀行のいずれかの口座に振り込んでいるのが現実であり、顧客に対して「受領書」等を要求しないのが通常である。このような商取引の行為は、一般社会においても通用していることも明白である。今回、包装箱に同封している「説明書」(シール)の裁断する前の印刷物(乙第22号証)および検証物として本件商標を商品「米菓」に使用している実物の包装箱(乙検第1号証)を提出する。

(3)答弁書に添付した各乙号証及び本回答書に添付した各乙号証によっても証明されているとおり、本件商標は、被請求人の許諾を受けている本件商標の通常使用権者の「有限会社二幸フーズ」によって、本件審判の請求前3年以内に請求に係る指定商品に包含されている商品「米菓」に使用されていることが明らかである。

6 当審の判断

被請求人は、本件商標を使用している証拠として、乙第2号証から同第19号証及び乙第検1号証までを提出しているので、これらの証拠について検討するに、

(1)請求人が、乙第2号証の包装箱の写真は、「文房具」または「紙製包装容器」であってここに表されている「PRESTATION」の文字は「米菓」に対する使用でないという点について

被請求人の提出している包装箱(乙第2号証、同第3号証)は、内容物の米菓を食した後、書類、小冊子等の保管BOXとして使用できるものであるが、商品「米菓」に同封するという「message」(説明書)(乙第5号証、同第6号証)の記載によれば、主たる用途は300グラムないし500グラム入りの「あられ、詰め合わせ菓子」を入れて販売するための菓子専用の包装箱として作られているものである。そして、これらの包装箱は、「大日本印刷株式会社(新潟営業所)」によって、1990年6月5日に製造依頼人である被請求人に3、000セットが納入(乙第20号証)され、その後、「有限会社二幸フーズ」及び被請求人自身によって、平成2年9月頃より本件審判請求の登録前3年以内の’96年6月29日から’97年8月25日にかけて、そこに「あられ、詰め合せ菓子」を入れて販売されていたものとみるのが相当である(乙第7号証〜同第19号証)。

ところで、請求人は、上記「message」に記載されている電話番号は6年以上も前のものでそれが訂正もされず使用されているのは不自然であると主張している。

しかしながら、この点に関しては、1990年(平成2年)6月5日に納入された3、000セットの残部をそのまま使用しているためであるとする被請求人の言い分もあながち否定し得ないところである。

(2)「有限会社二幸フーズ」は、本件商標の通常使用権者ではないとの点について

通常使用権は、商標権者が他人にその商標権について使用の許諾をすることにより発生し、それは必ず商標登録原簿に登録しなければならないものではない。そして、通常使用権の許諾については、契約書を交わす方法、口頭による許諾、等種々あるところである。

一方、被請求人は「本件商標は、商標権者である被請求人の許諾を得た通常使用権者である有限会社二幸フーズにより、本件審判の請求前より、請求に係る商品中の『米菓』に使用されているものである。」旨主張すると共に、これを裏付ける証拠として、有限会社二幸フーズは被請求人より平成2年9月より現在まで、本件商標を使用することに関し承諾を受けている旨の証明をしている(回答書の乙第21号証)。

そうとすれば、「有限会社二幸フーズ」は、本件商標の通常使用権者であるとみるのが相当である。

(3)本件商標は、通常使用権者の「有限会社二幸フーズ」によって本件審判請求日以前より使用されていたものではないとの点について

本件商標は、上記(1)のとおり「有限会社二幸フーズ」及び被請求人自身によって、平成2年9月頃より本件審判請求の登録前3年以内の’96年6月29日から’97年8月25日にかけて「あられ、詰め合せ菓子」に使用されていたものとみるのが相当である。そして、被請求人の提出している「あられ、詰合せ菓子」の包装箱(乙第2号証、同第3号証)の表紙には、大きな「PRESTATION」の欧文字の下に小さな「Enjoy Wandeeful GiftFromus」の欧文字が表されており、該「PRESTATION」の文字部分の下には、他の文字と区別する横線を引き、かつ該文字は登録商標であることを強調するために「R(まる)」の記号を付しているものである。また、該「PRESTATION」の文字は、登録商標と欧文字部分の綴りを同じくするものであるから、本件商標と社会通念上同一性を有する商標であるというのが相当である。

(4)結論

以上(1)、(2)、(3)を総合勘案すれば、本件商標は、通常使用権者である有限会社二幸フーズ及び被請求人自身によって、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「米菓」について使用されていたものとみるのが相当である。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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