Trademark Appeal Case
複合商標の文字部分の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−23836(T2012−23836/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第6類及び第20類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年12月13日に登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、原審における同23年9月15日付け及び同24年1月23日付けの手続補正書により、最終的に、第6類「金属製のきゃたつ及びはしご,金属製工具箱,金属製包装用容器(「金属製栓・金属製ふた」を除く。)」及び第20類「木製の包装用容器(「コルク製栓・木製栓・木製ふた」を除く。),竹製の包装用容器,プラスチック製の包装用容器(「プラスチック製栓・プラスチック製ふた」を除く。),工具箱(金属製のものを除く。)」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5266349号商標(以下「引用商標」という。)は、「TACTIX」の欧文字を標準文字で表してなり、平成20年11月18日登録出願、第6類「金属製管,金属製工具箱」及び第20類「工具箱(金属製のものを除く。)」を指定商品として同21年9月18日に設定登録され、現在も有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、黒色の二重円内に白抜きの十文字を左寄りに配したような図形と、その右側に横書きした「TACTIX」の欧文字からなるところ、構成中の図形部分と文字部分とは、視覚上分離して看取されるものであり、また、構成全体として何らかの特定の意味合いを看取させる等、これらを常に不可分一体のものとしてのみ把握しなければならないとすべき特段の事情は認められないものであるから、図形部分と文字部分とは、それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすとみるのが相当である。
また、本願商標の構成中の「TACTIX」の欧文字は、辞書等に載録が認められない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
そして、特定の意味を有しない造語からなる欧文字にあっては、看者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って発音され、取引に当たる場合も決して少なくないというのが相当であるから、本願商標は、その構成文字に相応して、「タクティクス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標は、「TACTIX」の欧文字を標準文字で表してなるところ、本願商標と同様に、その構成文字に相応して、「タクティクス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標の外観は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであり、それぞれの構成全体においては区別できるとしても、本願商標の「TACTIX」の欧文字部分と、引用商標とは、文字つづりを同じくするものであるから、本願商標の該欧文字部分に着目した場合には、外観上、近似した印象を与えるものである。
そして、称呼については、両商標は、「タクティクス」の称呼を生じるものであるから、称呼を同一にするものである。
また、観念については、両商標は、特定の観念が生じないものであるから、両者を比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、上記のとおり、観念において比較し得ないものの、外観においては近似し、称呼を同じくするものであることから、全体として互いに相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当であって、また、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一の商品を含むものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
なお、請求人(出願人)は、原審における意見書及び上申書並びに本件審判の請求の理由において、引用商標の権利者と譲渡交渉中である旨を述べているが、相当の期間が経過するも、引用商標の権利移転等の事実は認められず、また、この点に対し、当審において審判長より改めてその回答を求めた平成25年4月30日付け審尋に対しても何ら応答するところがないから、これ以上、本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと判断した。
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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