Trademark Appeal Case
図案化商標の称呼認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900120(T2013−900120/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5553218号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成24年8月14日に登録出願され、第9類「測定機械器具,回転計,加速度計,振動計,速度計,力計,流量計,液体自動調節機械器具,電気磁気測定器,周波数計」を指定商品として、同25年1月4日に登録査定、同年1月25日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4627142号商標(以下「引用商標」という。)は、「PROTEC」の欧文字を横書きしてなり、平成12年12月27日に登録出願され、第9類「ガス又は流体状物質用の容器の漏れを検出する装置,その他の測定機械器具」を指定商品として、同14年12月6日に設定登録され、その後、同24年10月9日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
本件商標は、ハイフン記号「−」を介した前方に欧文字「N」と「Z」字状の図形との間に約3分の1の大きさで小さく欧文字「OI」を挟み、後方には道路交通法の進入禁止標識のような図形を重ね合わせた欧文字「P」と「ROTEC」と書してなり、文字の大きさ・形・位置を変更して表記しているところ、中央に位置し、進入禁止標識のような形を重ね合わせた「P」と、それに続く「ROTEC」が特に目を惹き顕著である。
これに対し、引用商標は、欧文字で「PROTEC」と書してなる。
そうしたところ、本件商標の構成中、特に顕著な「PROTEC」の文字列より「プロテック」の称呼が生じ、引用商標から「プロテック」の自然な称呼が生ずるので、両者は、その外観上「PROTEC」の欧文字が共通するとともに、その称呼において「プロテック」の5音が共通する。
そして、両商標は、それぞれの指定商品が互いに類似する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、極めて図案化されていることにより、いかなる文字等を表現したものか、にわかに判読し難い部分(以下「図案化文字等部分」という。)に続けて、「ROTEC」の欧文字が太いゴシック体で縦長に表されており、「図案化文字等部分」については、「N」の欧文字と図案化された「Z」の欧文字の間の上方に小さな「OI」の欧文字を配し、それらに続けて、「−」(ハイフン)並びに「I」の欧文字及びその「I」の欧文字に重ねて車両進入禁止標識のような図形を表したように看取できるものである。
また、これらの「図案化文字等部分」及び「ROTEC」の欧文字は、視覚上、全体としてまとまりよく一体的に表現されているものであり、これに接する看者は、本件商標における「図案化文字等部分」を後部の「ROTEC」の欧文字へと続く文字として理解しようとすることが自然であるといえるから、該部分を「NOIZ−P」の欧文字等を図案化したものであると想起し得るといえるものである。そうした場合において、本件商標から生じると認められる「ノイズプロテック」の称呼も、無理なく一気に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、「図案化文字等部分」及び明確に文字として認識できる「ROTEC」の欧文字部分の構成全体をもって一体不可分の商標を表したものとして認識されるとみるのが相当であるから、その構成中の図案化された「P」及び欧文字「ROTEC」の部分のみが独立して把握、認識され、取引に資されるということはできない。
してみれば、本件商標は、その構成から出所識別標識としての称呼が生じるとすれば、「ノイズプロテック」の称呼のみが生じ、「プロテック」の称呼は生じることはないというのが相当である。
他方、引用商標は、前記2のとおり、「PROTEC」の欧文字からなるところ、これらの文字が特定の意味を有する成語とはいえないものであることから、引用商標は、特定の観念を生じることのない一種の造語として認識されるものであり、その構成文字に相応して「プロテック」の称呼を生じるというのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、「図案化文字等部分」及び明確に文字として認識できる「ROTEC」の欧文字部分から構成される本件商標と特徴のある書体で書されたともいえない態様で書された「PROTEC」の文字からなる引用商標とは、明らかな差異を有するものであり、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、本件商標から生じる「ノイズプロテック」の称呼と引用商標から生じる「プロテック」の称呼とを比較するに、両称呼は、「ノイズ」の音の差異を有し、この差異が称呼全体の音調、音感に与える影響は大きいものといわざるを得ず、両称呼は、それぞれを一連に称呼しても十分聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標1及び2とは、いずれも特定の観念を生じ得ないものであり、観念上、比較できないものである。
してみると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
その他、本件商標と引用商標とが類似するとの理由は見いだせない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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