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Trademark Appeal Case

「ゴア」称呼と指定商品の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−12371(T2013−12371/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年8月9日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同25年2月19日付け手続補正書により、別掲2のとおりの商品に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2048581号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ゴア」の片仮名を横書きしてなり、昭和59年8月9日に登録出願され、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同63年5月26日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録され、平成21年7月22日に指定商品を第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ウエイトベルト,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,メトロノーム,レコード」のほか第6類、第8類、第15類、第18類ないし第22類、第24類、第25類、第27類、第28類及び第31類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第2648003号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ゴア」の片仮名を横書きしてなり、平成3年5月20日に登録出願され、第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同6年4月28日に設定登録されたものである。その後、同16年5月25日に商標権の存続期間の更新登録され、同18年2月15日に指定商品を第9類「エアガス発生器,その他の理化学機械器具,望遠鏡,その他の光学機械器具,カメラ,シャッター,その他の写真機械器具,スクリーン,その他の映画機械器具,ガスメーター,液面計,その他の測定機械器具」及び第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。

(3)登録第5002680号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ゴア」の片仮名を標準文字で表してなり、平成17年6月9日に登録出願され、第9類「耳栓,オゾン発生器,電解槽,写真複写機,救命胴衣,その他の救命用具,ガス漏れ警報器用フィルター・フィルターカートリッジ,ガス漏れ警報器,保安用ヘルメット,理化学機械器具用フィルター・フィルターカートリッジ,理化学機械器具用ダイヤフラム,理化学機械器具用ダイヤフラムポンプ,理化学機械器具用ダイヤフラムポンプの部品及び付属品,理化学機械器具用蠕動ポンプ用チューブ,理化学機械器具用蠕動ポンプ,理化学機械器具用蠕動ポンプの部品及び付属品,理化学機械器具用液体移送用プラスチックチューブ,理化学機械器具,光学機械器具用フィルター,光学機械器具,カメラレンズ用フィルター,その他の写真機械器具,映画機械器具,汚染濃度測定装置,鉱石又は石油に含まれる不純物を検出するための測定装置,液体・土壌・岩・空気中のガス及び蒸気検知装置,液体・土壌・岩・空気中のガス及び蒸気検知装置の部品及び付属品,測定機械器具用フィルター・フィルターカートリッジ,測定機械器具用ダイヤフラム,測定機械器具用ダイヤフラムポンプ,測定機械器具用ダイヤフラムポンプの部品及び付属品,測定機械器具用蠕動ポンプ用チューブ,測定機械器具用蠕動ポンプ,測定機械器具用蠕動ポンプの部品及び付属品,その他の測定機械器具,燃料電池用その他の電気化学電池用隔膜,燃料電池用その他の電気化学電池用の隔膜と電極の接合体及びその部品,燃料電池,電池,コンデンサー用隔膜,コンデンサー,電線及びケーブル,同軸ケーブル及び接続端子付き同軸ケーブル,光通信ケーブル及び接続端子付き光通信ケーブル,コンピューターケーブル及び接続端子付きコンピューターケーブル,伝送用ケーブル及び接続端子付き伝送用ケーブル,シールドされた電線及びケーブル,コネクター(電気用のもの),電線用コネクター,光ファイバー用コネクター,通信用コネクター,車載用電気通信機械器具用フィルター,携帯電話機用フィルター,携帯電話機用部品又は付属品,音響機器用フィルター,アンテナ用カバー,その他の電気通信機械器具用フィルター,その他の電気通信機械器具,ハードディスクドライブ用フィルター,コンピューター及び周辺機器用フィルター,電子部品用フィルター,ハードディスクドライブ用水分・ガス吸着フィルター,コンピューター及び周辺機器用水分・ガス吸着フィルター,電子機器用水分・ガス吸着フィルター,電子部品用水分・ガス吸着フィルター,ガス濃度センサー用フィルター,電子制御装置用フィルター,電子機器用フィルター,電子複写機用オイル供給ロール,電子複写機用オイル供給ウェブ,電子複写機用クリーニングロール,電子複写機用クリーニングウェブ,電子複写機用摺動材,電子複写機用定着ロール,電子複写機用定着ベルト,その他の電子複写機並びにその部品及び付属品,車載用電子応用機械器具用フィルター,電子応用機械器具用ヒートシンク,プリント回路基板,プリント回路基板等の電子部品接続端子及びその部品,磁気共鳴画像処理機用コイル,プリント回路基板その他の電子応用機械器具の保護用カバー及び容器,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),その他の電子応用機械器具及びその部品,燃料電池その他の電気化学電池用電極,コンデンサー用電極,その他の電極,事故防護用手袋,化学薬品防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,耐熱被服,防火被服,事故防護用被服,化学薬品防護用被服,事故防護用靴,事故防護用靴カバー,化学薬品防護用靴,化学薬品防護用靴カバー,ウエットスーツ,運動用保護ヘルメット,運動用保護帽子,浮袋」のほか第5類ないし第7類、第10類ないし第12類、第16類、第17類、第20類、第22類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同18年11月10日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲1のとおり、「GOA」(各文字はややデザイン化されている。以下、同じ。)の欧文字を上段に大きく横書きし、その下に、「Guangzhou Guoguang Onkyo Acoustic」の欧文字を、上段の文字に比べて縦5分の1、横10分の1程の小さい文字で横書きしてなるものであり、その構成上、上段と下段とが視覚上分離して観察されるものである。

そうとすれば、本願商標は、上段と下段の文字の書体、大きさが相違する構成全体を常に一体として認識しなければならないとすべき特段の事情も見いだせないことから、その構成中、大きく顕著に表されている「GOA」の文字部分を分離、抽出し、この文字部分をもって取引に資されることも少なくないというのが相当である。

そして、「GOA」の文字は、「インド南西岸、アラビア海に望む旧ポルトガル領、1987年に州に昇格」及び「チベットガゼル」(「ランダムハウス英和大辞典(第2版)」小学館)の意味を有する「Goa」及び「goa」に通じるものであるから、その構成文字に相応して「ジーオーエー」の称呼を生じるほか、「ゴア」の称呼を生じ、「インド南西部のアラビア海に面するGoa(ゴア)州」の観念を生じることもあり得るか、あるいは、該語が、我が国において、一般に広く知られているともいい難いから、特定の観念を生じないものである。

したがって、本願商標は、構成中の「GOA」の文字に相応して、「ジーオーエー」及び「ゴア」の称呼を生じ、「インド南西部のアラビア海に面するGoa(ゴア)州」の観念を生じることもあり得るものである。

一方、引用商標1ないし3は、前記2のとおり、「ゴア」の片仮名を表してなるところ、該構成文字から「ゴア」の称呼を生じる。そして、「ゴア」の文字は、「(Goa)インド南西部、アラビア海に面する州」(広辞苑第6版)の意味を有するものであるから、その構成文字に相応して、「インド南西部のアラビア海に面するGoa(ゴア)州」の観念を生じることもあり得るか、あるいは、該語が、我が国において、一般に広く知られているともいい難いから、特定の観念を生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標1ないし3の類否について検討するに、両商標の称呼については、「ゴア」の称呼を共通にするものであり、観念についても、両商標は、「インド南西部のアラビア海に面するGoa(ゴア)州」の観念を生じることもあり得るものであるから、両者は、観念において共通するか、あるいは、これを比較することができないものである。

また、一般に商標の使用について、片仮名、平仮名又はローマ字などを相互に変更して使用することが行われている実情があるといえる。

そうとすると、本願商標と引用商標1ないし3は、外観上の差異があり、観念において比較することができない場合があるとしても、称呼を共通にし、観念において共通の観念を生じることもあり得るから、互いに相紛らわしい類似の商標といわざるを得ないものである。

そして、本願商標の指定商品は、引用商標1の指定商品「レコード」、引用商標2の指定商品「望遠鏡,その他の光学機械器具,カメラ,シャッター,その他の写真機械器具,スクリーン,その他の映画機械器具」及び引用商標3の指定商品「光学機械器具用フィルター,光学機械器具,カメラレンズ用フィルター,その他の写真機械器具,映画機械器具,燃料電池用その他の電気化学電池用隔膜,燃料電池用その他の電気化学電池用の隔膜と電極の接合体及びその部品,燃料電池,電池,コンデンサー用隔膜,コンデンサー,電線及びケーブル,同軸ケーブル及び接続端子付き同軸ケーブル,光通信ケーブル及び接続端子付き光通信ケーブル,コンピューターケーブル及び接続端子付きコンピューターケーブル,伝送用ケーブル及び接続端子付き伝送用ケーブル,シールドされた電線及びケーブル,コネクター(電気用のもの),電線用コネクター,光ファイバー用コネクター,通信用コネクター,車載用電気通信機械器具用フィルター,携帯電話機用フィルター,携帯電話機用部品又は付属品,音響機器用フィルター,アンテナ用カバー,その他の電気通信機械器具用フィルター,その他の電気通信機械器具,ハードディスクドライブ用フィルター,コンピューター及び周辺機器用フィルター,ハードディスクドライブ用水分・ガス吸着フィルター,コンピューター及び周辺機器用水分・ガス吸着フィルター,電子制御装置用フィルター,車載用電子応用機械器具用フィルター,電子応用機械器具用ヒートシンク,プリント回路基板,プリント回路基板等の電子部品接続端子及びその部品,磁気共鳴画像処理機用コイル,プリント回路基板その他の電子応用機械器具の保護用カバー及び容器,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),その他の電子応用機械器具及びその部品」と同一又は類似するものである。

してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものと判断するのが相当である。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標の「Λ」部分は、図形と認識されるものであり、図形ではなく何らかの文字等と認識されるとした場合でも、認識されるのはよく知られたギリシャ文字の「Λ(ラムダ)」であり、仮に「Λ」の部分が「A」と認識された場合でも、本願商標と引用商標1ないし3とは外観が明確に異なるので、両商標から受ける印象とそれに基づく記憶が明確に異なるものになることによって、両商標は十分に区別され得る旨主張している。

しかしながら、近時、商標の構成中の一部の文字をデザイン化して表すことが一般的に行われており、また、別掲3のとおり、「A」の欧文字を、横線を除いた態様でデザイン化することが普通に行われていることに加え、本願商標の構成において、「A」と思しき文字部分が、「G」及び「O」の欧文字と同書、同大、等間隔で配置されていることよりすれば、本願商標の上段は、「GOA」の欧文字を、普通に用いられる方法の範囲で表してなるものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標と引用商標1ないし3は、前記のとおり、外観上の差異があり、観念において比較することができない場合があるとしても、称呼を共通にし、観念において共通の観念を生じることもあり得るから、互いに相紛らわしい類似の商標といわざるを得ない。

よって、請求人の主張は採用することができない。

イ 請求人は、我々が、電気通信機械器具及び電子応用機械器具を主とする、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品で互いに類似する指定商品(以下「本件類似商品」という。)に属する商品を選択するときは、商標の称呼である程度の目星を付けておくが、実際に選択を決定するのは、商標の称呼のみを以って決定することはなく、商品の性能・デザインとともにその出所(製造者・販売者)を表す商標を実際に見て確認するのが、我々の経験則からくる一般の取引の実情といえるから、本件類似商品における個別の商品の選択において、称呼の占める割合が観念や外観と比べて大きいということはできず、かえってその外観が自他商品識別機能を最もよく働かせるものといえる旨、及び、仮に、電話で注文する場合を考えても、専門的な耐久品で比較的高価なものが多く、また性能やデザインに対して需要者の考えや好みが強く反映される本件類似商品においては、その需要者は、通常、カタログやインターネットのホームページ上に表示されている商標及びそこで提供されている写真等の情報を確認した上で、当該商品番号及び価格を明確に示して注文するとみるのが社会通念に合致するといえるから、電話で注文する場合においても、本件類似商品群の中から特定の商品を選択するにあたっては、商標の外観が重要な基準となる旨主張している。

しかしながら、上記の主張を裏づける証拠の提出はなく、本件類似商品に係る取引の実情において、商標の外観を最も重視して商品選択がされているとは認められない。

そして、本願商標と引用商標1ないし3とは、外観においては文字の種類が異なり相違するものではあるが、称呼において、「ゴア」の称呼を共通にするものであるところ、商標の使用においては、片仮名、平仮名又はローマ字を相互に変更して使用することが一般に行われている実情があり、本件類似商品を取り扱う業界において、それと異なる取引の実情があるとも認められないから、両商標の外観上の差異が、称呼の同一性を凌駕するものとはいえない。

また、両商標は、「インド南西部のアラビア海に面するGoa(ゴア)州」の共通の観念を生じることもあり得るものである。

そうとすれば、両商標の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考慮すれば、外観が相違するとしても、両者は、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあると認められる。

よって、請求人の主張は採用することができない。

ウ さらに、請求人は、欧文字をデザイン化したと思しき商標の構成部分について、文字ではなく図形と認識されるものと判断された審決例、商標の類否において、称呼が類似し、外観に相違がある場合に、非類似の商標と判断された審決例等を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、請求人の挙げる審決例は、本願商標とは、商標の構成態様等において相違し、事案を異にするものであって、そのような例が存することをもって、本願商標と引用商標1ないし3の類否についてした上記認定、判断を左右しないものであるから、請求人のかかる主張も採用することはできない。

(3)したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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