Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−10257(T2013−10257/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「浸透ケア/シャンプー」の文字からなり、第3類「せっけん類,洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),ヘアーケア用化粧品,毛髪用着色剤,染毛剤,ヘアーローション,毛髪用ウエーブ剤,シャンプー,コンディショナー,ヘアースプレー,パウダー状頭髪用化粧品,整髪料,ヘアーラッカー,ヘアームース,頭髪のつや出し用化粧品,ヘアージェル,ヘアーモイスチャライザー,ヘアーリキッド,ヘアーオイル,ヘアートニック,ヘアークリーム,バス・シャワー用化粧品,身体用防臭剤,制汗用化粧品,化粧品」を指定商品として、平成24年6月8日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、その指定商品との関係において『髪や肌等に有効成分を浸透させて手入れする商品』を直感させる『浸透ケア』の文字と、商品の普通名称である『シャンプー』の文字とをスラッシュ記号を介し『浸透ケア/シャンプー』と書してなるものであり、その全体から『洗髪すると有効成分が浸透し髪の手入れが同時にできるシャンプー』ほどの意味合いを容易に想起させるものであることから、これをその指定商品中『シャンプー』に使用しても、前記意味合いにおいてその商品の品質、用途等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「浸透ケア」の文字と「シャンプー」の文字をスラッシュ記号で一連に表してなるところ、その構成中、「浸透」の文字は、「しみとおること、しみこむこと」等の意味を、「ケア」の文字は、「介護、世話、手入れ」等の意味を有するもの(共に、広辞苑第6版)であることから、「浸透ケア」の文字部分は、「しみこんで手入れをする」ほどの意味合いを理解させるものといえる。また、「シャンプー」の文字は、本願の指定商品の分野においては、「洗髪剤」の意味を有する語(広辞苑第6版)であり、指定商品中の「シャンプー」を表したものと認められることから、「浸透ケア」の文字と「シャンプー」の文字をスラッシュ記号を介して一連に表示してなる本願商標からは、「成分が髪にしみこむ手入れ効果を有するシャンプー」程の意味合いを容易に理解させるものということができる。
そして、指定商品中「ヘアーケア用の商品」との関係においては、その成分を髪に浸透させて、髪の手入れをする商品であることを謳った商品が取引され、「浸透ケア」の文字が使用されている実情が、別掲のとおりうかがうことができる。
そうとすると、上記意味合いを容易に理解させる本願商標を、その指定商品中「シャンプー」に使用する場合には、これに接する取引者・需要者は、それが「成分が髪にしみこむ手入れ効果を有するシャンプー」であると理解し、その商品の効能表示であると認識するにとどまるといえるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
また、本願商標を、「シャンプー」以外の商品に使用したときは、商品の品質について誤認を生じるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
請求人は、「浸透ケア」の語が、本願の指定商品の分野で広く一般的に使用されているとはいえず、また、本件商標は、「浸透ケア」と「シャンプー」との間にスラッシュを配して結合した特異な構成を有するものであるとし、過去の登録例を挙げて、本願商標も識別力を有する旨述べている。
しかしながら、本願商標は、上記のとおり、「成分が髪にしみこむ手入れ効果を有するシャンプー」を表示するものというのが相当であり、例え「浸透ケア」の文字と「シャンプー」の文字との間にスラッシュを配したとしても、「/」(スラッシュ記号)は、言葉の切れ目や「または」の意などを示す時に用いられる記号であることから、この記号により「浸透ケア」と「シャンプー」の二つの語を介する特異な構成になったものとまではいえないと判断するのが相当である。また、請求人が示す登録例に係る商標は、本願商標とその構成する文字が相違するなど、事案を異にするものであるから、請求人のいずれの主張も採用することはできない。
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。