Trademark Appeal Case
ECOLIFEの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−11296(T2012−11296/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は,「ECOLIFE」の文字を標準文字で表してなり,第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成22年9月30日に登録出願された商願2010−76702に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同24年1月22日に登録出願されたものである。
そして,指定役務については,原審における平成24年2月21日提出の手続補正書により,第36類「エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の管理,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の貸借の代理又は媒介,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の貸与,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の売買,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の売買の代理又は媒介,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の鑑定評価,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の情報の提供」に補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,『ECOLIFE』の文字を表してなるところ,『ECO LIFE』及び『エコライフ』の文字が,『生活様式及び経済社会活動を環境にやさしいものとすること』をめざす,環境省の主催するイベントにおいて使用されている事実,建物に関連する業界において,『EcoLife住宅』及び『エコライフ住宅』の文字が『環境に優しく経済的な暮らし』を提供する住宅程の意味を表すものとして,普通に使用されている事実が認められる。そうとすると,本願商標を,その指定役務に使用しても,これに接する取引者・需要者は,当該役務が,単に『環境に優しく経済的な暮らしができる建物に関する役務』であることを理解,認識するに止まり,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当し,上記環境に優しく経済的な暮らしができる建物に関する役務以外の『建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物の鑑定評価,建物の情報の提供』に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあり,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ通知
当審において,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして,同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,請求人に対して開示した,「ECOLIFE」の文字,その読みである「エコライフ」の文字についてのインターネット情報,新聞情報等の証拠は,別掲のとおりである。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は,「ECOLIFE」の欧文字を表してなるところ,その構成中,「ECO」は,「エコ【eco】(エコロジーの略)環境に配慮すること。『生態』『環境』『環境保護』を意味する接頭語。『―生活』」(広辞苑第六版)の意味を有する語であって,「LIFE」は,「命,生命,(修飾語句を伴って)・・・生活」等の意味を有する親しまれた英語(ジーニアス英和辞典)であることから,「ECOLIFE」の文字からは,「環境(環境保護)の生活」程の意味合いを容易に理解,認識させるといえるものである。
そして,別掲の証拠調べ通知で開示したインターネット情報,新聞情報等のとおり,「ECOLIFE」の読みである「エコライフ」が,「環境にやさしい生活を実施していくこと」,「地球環境にやさしい暮らしを心がけるライフスタイルのこと」等を表すものとして広く使用され,また,該文字及び「ECOLIFE」の文字が,1990年以来,毎年6月の環境月間に全国各地で展開する様々な行事の一つとして環境省(環境庁)及び関係地方公共団体等が連携して実施するフェアにおいて,「ecoLIFE FAIR」又は「エコライフ・フェア」の名称で使用されている事実がある。
また,同じく別掲のとおり,「建物」等との関係においては,かかるエコライフの取組みのひとつとして「太陽光発電パネルや断熱性能の高い建築様式を取り入れた施設」(建設費用の全額が環境省の補助金)や,「二酸化炭素(CO2)の排出抑制に優れた建築プロジェクトに対し,国土交通省が助成する『住宅・建築物省CO2推進モデル事業』に九州のマンション・・・」,「二酸化炭素(CO2)排出量の削減,省エネ性能を向上させた戸建て住宅」等のように,太陽光発電パネルや断熱性能の高い建築や二酸化炭素(CO2)排出量の削減等,環境に配慮した建物が建設されている事実がある。
かかる事実からすれば,「ECOLIFE」の文字は,これに接する者に広く親しまれた「ECO」の語と「LIFE」の語とを組み合わせたものと容易に認識させるものであり,該文字及びその読みである「エコライフ」の文字は,上記のとおり,「環境にやさしい生活を実施していくこと」,「地球環境にやさしい暮らしを心がけるライフスタイルのこと」程を表すものとして使用されていることから,かかる意味合いを容易に理解,認識させるものである。
そして,本願の指定役務は「エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の管理,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の貸借の代理又は媒介,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の貸与,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の売買,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の売買の代理又は媒介,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の鑑定評価,エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物の情報の提供」であるところ,その役務の提供の対象物は「エネルギー消費量から炭酸ガス排出量を自動計算して表示することが可能な建物」であって,エコライフを目的とするものであることからすれば,「ECOLIFE」の文字からなる本願商標をその指定役務に使用した場合,これに接する取引者,需要者に,エコライフを目的とする建物に関する役務であることを表したものと認識させるにすぎず,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は,本願商標が一体的に構成されていることから,これに接する需要者が,その構成中の「ECO」の文字部分と「LIFE」の文字部分を分離,抽出して,それぞれの語から生じる意味合いから全体の意味合いを類推するとみることはできず,構成全体をもって,一体不可分の一種の造語を表したと認識する旨,及び,職権調査情報について,「ECOLIFE」の語及び「ECOLIFE」の語の具体的意味合いの記載はなく,「エコライフ」の意味合いが「環境にやさしい生活」であったとしても,抽象的であって,具体的ではないから,「ECOLIFE」の語が,補正後の指定役務との関係においては,直ちに特定の役務の質(内容)を直接的かつ具体的に表示するものとはいい難い旨,主張する。
しかしながら,本願商標が,商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについては,本願商標に接する需要者が,該文字を造語と認識するか否かが,その判断に影響を及ぼすものではなく,本願商標は,前記1のとおり,「ECO」と「LIFE」とを組み合わせてなるものと容易に理解,把握させ,「環境(環境保護)の生活」程の意味合いを認識させるというべきである。
また,当合議体は,本願商標は,前記1のとおり,その指定役務との関係において,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であり,商標法第3条第1項第6号に該当すると認定判断するものであるから,本願商標が特定の役務の質(内容)を直接的かつ具体的に表示するものではない旨の請求人の主張は,当を得たものではなく,採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことができない。
よって,結論のとおり審決する。
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