Trademark Appeal Case
欧文字造語の称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900205(T2013−900205/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5567516号商標(以下「本件商標」という。)は、「ZERIA」の欧文字を横書きしてなり、平成24年10月1日に登録出願、第5類「薬剤,滋養強壮変質剤,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料」を指定商品として、同25年1月28日に登録査定、同年3月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する商標登録は以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第2310817号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ZERIT」の欧文字を横書きしてなり、昭和61年4月15日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年6月28日に設定登録、その後、同13年1月30日及び同23年2月8日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同14年1月9日に指定商品を第5類「抗ウィルス性薬剤,その他の薬剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第3277283号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ZERIT」の欧文字と「ゼリット」の片仮名とを上下2段に書してなり、平成5年4月2日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同9年4月11日に設定登録され、その後、同19年1月23日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、引用商標と外観及び称呼において類似の商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)本件商標
本件商標は、前記1のとおり、「ZERIA」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、辞書類に載録されている成語とは認められず、また、直ちに特定の意味合いを想起させる語として一般に慣れ親しまれているとも認め難いことからすれば、看者をして、特定の意味を有することのない一種の造語として看取、把握されるものとみるのが相当であるから、特定の観念を生じることのないものである。
そして、上記のような欧文字からなる造語にあっては、これに接する者をして、我が国において最も普及している英語の読みに倣って発音する場合も決して少なくないというのが相当であるから、本件商標は、その構成文字に相応する「ゼリア」の称呼を生じるものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、前記2(1)のとおり、「ZERIT」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、辞書類に載録されている成語とは認められず、また、直ちに特定の意味合いを想起させる語として一般に慣れ親しまれているとも認め難いことからすれば、看者をして、特定の意味を有することのない一種の造語として看取、把握されるものとみるのが相当であるから、特定の観念を生じることのないものである。
そして、上記のような欧文字からなる造語にあっては、これに接する者をして、我が国において最も普及している英語の読みに倣って発音する場合も決して少なくないというのが相当であるから、引用商標1は、その構成文字に相応する「ゼリット」の称呼を生じるものである。
イ 引用商標2
引用商標2は、前記2(2)のとおり、「ZERIT」の欧文字と「ゼリット」の片仮名とを上下2段に書してなるところ、該「ZERIT」及び「ゼリット」の各文字は、いずれも辞書類に載録されている成語とは認められず、また、直ちに特定の意味合いを想起させる語として一般に慣れ親しまれているとも認め難いことからすれば、看者をして、特定の意味を有することのない一種の造語として看取、把握されるものとみるのが相当であるから、特定の観念を生じることのないものである。
そして、引用商標2の構成中、下段に位置する「ゼリット」の片仮名は、その上段に位置する「ZERIT」の欧文字の表音といえるものである。
してみれば、引用商標2は、その構成文字に相応する「ゼリット」の称呼を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
ア 外観
本件商標は「ZERIA」の欧文字を横書きしてなるのに対し、引用商標1は「ZERIT」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、両商標は、いずれも5文字という短い文字構成からなり、その5文字目において、「A」の文字と「T」の文字との差異を有するものであるから、外観上、互いに見誤るおそれがあるとまではいい難い。
また、本件商標と引用商標2とを比較すると、後者は、その構成中の「ZERIT」の文字部分については、上記した本件商標と引用商標1との比較におけるのと同様に、5文字目における「A」の文字と「T」の文字との差異があり、さらに、該欧文字の下方に「ゼリット」の片仮名を有するとの差異もあるから、外観上、両商標が紛れるおそれがあるとはいえない。
イ 称呼
本件商標は「ゼリア」の称呼を生じるものであるのに対し、引用商標は「ゼリット」の称呼を生じるものであるところ、両称呼は、前者が3音、後者が4音(促音を含む。)と、いずれも短い音数で構成されるものであって、かつ、語尾において、「ア」と「ット」という明確な音の差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼しても、語調、語感が相違し、互いに聴き誤るおそれはない。
ウ 観念
本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じることのないものであるから、観念上、両商標を比較することはできない。
エ 小活
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであり、ほかに、両商標をそれぞれ同一又は類似する商品に使用したときに、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとみるべき特段の事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。