Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900262(T2013−900262/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5579859号商標(以下「本件商標」という。)は,「EZSWITCH」の文字を標準文字で表してなり,平成24年12月17日に登録出願,第11類「電球類及び照明用器具,LED照明用器具」を指定商品として,同25年4月15日に登録査定,同年5月2日に設定登録されたものである。
第2 本件登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の2第1号に該当するものであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし第7号証を提出した。
1 申立人が引用する商標
申立人が引用する国際登録第1085966号商標(以下「引用商標」という。)は,「SWITCH」の文字を横書きしてなり,2011年1月27日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2011年(平成23年)7月15日に国際商標登録出願,第11類「Light bulbs.」を指定商品として,平成25年3月15日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
2 本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当することについて
本件商標の指定商品である「電球類及び照明用器具,LED照明用器具」の分野においては,「EZ」のアルファベットの組み合わせは,電球のソケットへの接続部である「口金」の種別を表すものであり(甲3),「EZ」は,電球の型名・品番をあらわす記号として,広く用いられている(甲4〜7)から,自他商品等識別力は極めて弱い。
本件商標は,「EZ」の文字と「SWITCH」の文字とを横書きしてなるものであるところ,上述のとおり,「EZ」の文字部分は自他商品等識別力が極めて弱いため,これより出所識別標識としての称呼,観念を生じないが,「SWITCH」の文字部分については,「電球類及び照明用器具,LED照明用器具」の分野において特に自他商品等識別力が弱いとはいえない。
そうすると,本件商標からは,その全体のみならず,「SWITCH」の文字部分から,「スイッチ」の称呼及び「切替装置,交代」といった観念を生ずる。
一方,引用商標は,「SWITCH」の文字を横書きしてなり,「スイッチ」の称呼及び「切替装置,交代」といった観念を生ずる。
してみれば,本件商標と引用商標とは,称呼及び観念が共通するから,類似する。
そして,本件商標の指定商品と,引用商標の指定商品は,それぞれ「電球類及び照明用器具,LED照明用器具」と「Light bulbs.」であるから,類似する。
3 結び
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するから,商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきものである。
第3 当審の判断
1 本件商標
本件商標は,前記第1のとおり,「EZSWITCH」の文字を標準文字で表してなるものであるところ,構成各文字は同書同大等間隔で外観上まとまりよく一体的に表わされているものであり,構成全体から生ずる称呼「イーゼットスイッチ」も,無理なく一連に称呼し得るものである。また,「EZ」の文字が,本件商標の指定商品との関係において「口金」の種別を表すものであり(甲3),電球の型名・品番を表す記号として用いられている事例が見受けられるとしても(甲4〜7),上記構成態様の本件商標において,これに接する取引者,需要者が,語頭にある「EZ」の文字を,後に続く「SWITCH」の文字と切り離して,口金の種類又は電球の型名・品番として認識し,捨象するとはいい難い。
そうすると,本件商標は,該構成中「SWITCH」の文字部分のみが殊更に分離,抽出され,当該文字部分のみをもって取引に資されるものとはいい難く,構成全体をもって取引に資されるものと見るのが自然であるから,「イーゼットスイッチ」のみの称呼を生ずる。そして,「EZSWITCH」の文字は,辞書等に掲載の見受けられない一種の造語と認められるから,観念を生じない。
2 引用商標
引用商標は,前記第2,1のとおり,「SWITCH」の文字を書してなるから,これより「スイッチ」の称呼を生じ,「電気回路を開閉する装置,交替すること」(「広辞苑 第六版」株式会社岩波書店)ほどの観念を生ずる。
3 商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標は,それぞれ,上記1及び2のとおりの構成からなるものであり,語頭の「EZ」の文字に差異を有するから,外観上,一見して区別し得るものである。また,本件商標から生ずる称呼「イーゼットスイッチ」と,引用商標から生ずる称呼「スイッチ」も,音数が明らかに相違し,比較的聞き取り易い語頭音において,「イーゼット」の音の有無という顕著な差異があるから,明確に聴別し得るものである。さらに,本件商標は特定の観念を生じないが,引用商標は上記2のとおりの観念を生ずるから,本件商標と引用商標は,観念上も相紛れるおそれはない。
そうすると,本件商標と引用商標は,外観及び称呼において明らかな差異を有し,観念上も相紛れるおそれはないから,互いに非類似の商標というべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
4 結論
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
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