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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2013−685015(T2013−685015/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

国際登録第1134718号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件国際登録第1134718号商標(以下「本件商標」という。)は,「KERAMIMIC」の欧文字を表してなり,2012年(平成24年)5月28日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,同月29日に登録出願,第1類「Chemicals for use in industry;chemicals for use in personal care compositions;chemicals for use in hair care products;chemical ingredients for cosmetic products;chemical ingredients for hair care products;protein−based chemicals for repairing the hair and increasing hair strength.」を指定商品として,同25年5月17日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第934523号商標(以下「引用商標」という。)は,「SKINMIMICS」の欧文字を表してなり,2006年(平成18年)7月17日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,同年10月24日に登録出願,第1類「Chemicals used in industry,namely active ingredients and auxiliaries for the production of cosmetic products.」を指定商品として,同20年7月4日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,その登録は,同法第43条の2第1号により,取り消しを免れないとして,登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

(1)指定商品の同一又は類似

本件商標は,「Chemicals for use in industry;chemicals for use in personal care compositions;chemicals for use in hair care products;chemical ingredients for cosmetic products;chemical ingredients for hair care products;protein−based chemicals for repairing the hair and increasing hair strength.(工業用化学品,身体の手入れ用合成物用の化学品,毛髪の手入れ用製品用の化学品,化粧品用の化学成分,毛髪の手入れ用製品用の化学成分,毛髪の修復用及び毛髪の強度を高めるためのタンパク質を主原料とする化学品)」を指定商品とするものであり,引用商標は,「Chemicals used in industry,namely active ingredients and auxiliaries for the production of cosmetic products.(工業用化学品,すなわち化粧品の製造用の有効成分及び補助剤)」を指定商品とする。

したがって,両者は,指定商品において明らかに同一又は類似である。

(2)商標の類似

本件商標は,身体と毛髪の手入れ・修復用品に使われる化学品や化粧品用の原料として使われる化学品を指定商品とするところ,その前方の「KERA」が,細胞骨格を構成するタンパク質の名称「KERATIN(ケラチン)」に通じる文字列であることが,この分野の需要者・取引者には容易に想起され得る。

このことは,化粧品とその原料の分野において,前半に「KERA」の文字列を有する商標が多数採用されていることから推察できる(甲3)。

引用商標は,化粧品の製造用の有効成分及び補助剤を指定商品とするものであり,その前方の文字列は「皮膚。肌。」を意味する平易な英単語「SKIN」である。

そうすると,両者は,共に指定商品との関係において識別力の強くない身体の構成組織の名称を表す語に,「MIMIC」又は「MIMICS」を結合した構成である点において構成の軌が共通しており,後方には英語で「模擬。擬態。」の意味があり,通常の識別力を有する「MIMIC」の文字列を共有するものである。

そして,本件商標から生ずる「ケラミミック」の称呼と,引用商標から生ずる「スキンミミックス」の称呼とは,前方において「ケラ」と「スキン」で相違するものの,後方において「ミミック」と「ミミックス」という弱音「ス」の有無においてしか違いのない近似した紛らわしい称呼を生ずるので,一連に称呼したとき,後方が「ミミック」であったか,それとも「ミミックス」であったか,混同を生じやすく,そのために全体までがよく似た印象として記憶に残ることとなる。

したがって,本件商標と引用商標は,共に,「身体の構成組織の名称」+「MIMIC(S)」という共通した構成に加え,後方の紛らわしい近似した称呼により全体の印象から混同を生じやすく,本件商標がその指定商品について使用されたときは,引用商標を付した商品との間で出所の混同を生ずるおそれがある。

なお,引用商標は,化粧品の製造用の有効成分及び補助剤として現に使用されている(甲4)。

(3)結び

以上のとおり,本件商標は,引用商標と類似の商標であり,また,その指定商品も同一又は類似のものである。

4 当審の判断

(1)本件商標について

本件商標は,前記1のとおり,「KERAMIMIC」の欧文字を表してなるところ,その構成は,同じ書体,同じ大きさ,等間隔でまとまりよく表されているものである。

そして,本件商標から生ずる「ケラミミック」の称呼も淀みなく一連に称呼できるものであり,また,「KERAMIMIC」の欧文字は,特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから,特定の観念を生じないものである。

そうとすれば,本件商標は,その構成全体をもって商品の出所を表示する商標として認識されるものとみるのが自然である。

(2)引用商標について

引用商標は,「SKINMIMICS」の欧文字を表してなるところ,その構成は,同じ書体,同じ大きさ,等間隔でまとまりよく表されているものであって,これからは,「スキンミミックス」の称呼を無理なく生ずるものであり,また,「SKINMIMICS」の欧文字は,特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから,特定の観念を生じないものである。

そうとすれば,引用商標は,本件商標と同様に,その構成全体をもって商品の出所を表示する商標として認識されるものと認められる。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標との類否について検討するに,外観については,本件商標の語頭における「KERA」の欧文字と,引用商標の語頭における「SKIN」の欧文字とが相違するという明確な差異に加え,語尾における「S」の文字の有無の差異を有するものであるから,外観上,相紛れるおそれはないものである。

次に,称呼についてみると,本件商標から生ずる「ケラミミック」の称呼と,引用商標から生ずる「スキンミミックス」の称呼とは,称呼における識別上重要な位置を占める語頭部分において,「ケラ」の音と,「スキン」の音の明確な差異に加え,語尾における「ス」の音の有無に差異を有するものであるから,それぞれを称呼するときは,全体の語調,語感が相違し,明確に聴別することができるものである。

また,観念については,本件商標と引用商標からは,いずれも特定の観念が生じないものであるから,観念上類似するところはないものである。

したがって,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても十分に区別することができる,非類似の商標というのが相当であるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(4)まとめ

以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録は維持すべきものである。

よって,結論のとおり決定する。

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